HEART OF STONE

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 びしょ濡れの優しさの中 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,明石昌夫  
2 すれ違いの純情 森友嵐士 織田哲郎 T-BOLAN,葉山たけし 8thシングル 最高2位 売上74.3万枚
3 涙の笑顔 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,葉山たけし  
4 Only Lonely Crazy Heart 森友嵐士 青木和義 T-BOLAN,明石昌夫  
5 Shiny Days 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,葉山たけし  
6 Out of Time 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,明石昌夫  
7 おさえきれない この気持ち 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,明石昌夫 7thシングル 最高1位 売上82.6万枚
8 泥だらけのエピローグ 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,明石昌夫  
9 Friends 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,葉山たけし  
10 Heart of Stone 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,葉山たけし  
11 Bye For Now 森友嵐士 森友嵐士 T-BOLAN,明石昌夫 6thシングル 最高2位 売上118.3万枚

リリースデータ

1993年5月26日 初登場1位 売上86.6万枚 Sound Produced by 森友嵐士
Produced by 長戸大幸
ZAIN RECORDS

メンバー

Vocal 森友嵐士
Drums 青木和義
Guitar 五味孝氏
Bass 上野博文

T-BOLAN4thアルバム。前作から半年でのリリース。前作以降の3シングルを収録。「おさえきれない この気持ち」で初の1位「Bye For Now」ではシングル唯一のミリオンを達成し、シングルは3作とも大ヒットしてセールス絶頂期を迎えていた。今作でアルバムでも初の1位となった。この頃にはZARD、WANDSが相次いで大ブレイクして、新人も続々デビューしてチャート上位を独占するなどビーイングがブームとなっていた。WANDSが4週連続1位となってから2週開いて今作が初登場1位から3週連続1位を記録、さらに翌週はTUBEが3週連続1位、その次はZARDが2週連続1位、1週開いて再浮上してZARDがさらに3週連続1位と入れ替わりでビーイング系が1位を連続で獲得しまくる状態だった。ただWANDSやZARDがアルバムでもミリオンを大きく超えるヒットを記録した中で、何故か今作は初動も前作を越える38万を記録したものの、最終的には前作を下回る失速気味の累計売上に落ち着いてしまった。またオリジナルアルバムでの1位獲得は今作のみとなった。

初回盤は前作同様にBOXケース仕様でフォトブックが付属する。加えて初めてレコーディングノーツが付属し、各楽曲の解説(主に機材やどのように録音したかの説明)が記載されている。このレコーディングノーツは続けて『LOOZ』『夏の終わりにU』、そして『1999 REMIXES』に封入されており、T-BOLANでは合計4作で封入された。今作よりビーイング直営のZAIN RECORDSに移動

今作でT-BOLANの王道サウンドは完成した。怒涛のリリースペースで最早勢いのままに駆け抜けていく感じではあるが、アップテンポもバラードも王道極まる良作の連発。まさにイケイケドンドンでハイペースな中でも全く疲弊を感じさせずむしろ勢いが増していくというランナーズハイ状態。後に著書『泥だらけのエピローグ』で森友は今は良くてもこのペースでは持たない時が来るからやり方を変えた方がいい等の助言を周囲から受けていたがあまり気にしていなかったようなことも語っていたが、気づかぬうちに疲弊は溜まっていた時期でもあったのかもしれない。

ビーイングブームを象徴するように各自バンドやソロでも活躍しているという面々がコーラス参加していてタイトル曲「Heart of Stone」では近藤房之助、坪倉唯子(共にB.B.クィーンズ)、川島だりあ(FEEL SO BAD)、宇徳敬子(Mi-Ke)、大田紳一郎(BAAD)らが参加。他の曲でも栗林誠一郎(ZYYG)や大黒摩季などもコーラス参加。ただT-BOLANは逆に他へ提供したり、それこそ「果てしない夢を」などコラボ企画に参加するような事はしておらず独自路線で進めていた感もある。アニメタイアップもやっていないが、結果的にアニメを見ていた当時の売上には貢献していない子供たち世代の後追いファンがいないので、リアルタイム世代より下だと途端に1曲も知らないという傾向は他より強いかも。

今作では明石・葉山の両名がアレンジャーとして参加しているが前作までと異なり、サウンドプロデュースは森友の個人名義になっていて、前作までは多用されていたシンセでのキメのフィンフィンがだいぶ抑えられてきた。全く古さを感じないというほどではないが、少なくとも後追いで聞いて極度に古さや時代を感じるような事は無くなった。オリジナルアルバム5作の中では今作が最もT-BOLANらしいアルバムだ。

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印象度★★★★☆

2021.12.6修正

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