あの頃、みんなT-BOLANを聴いていた
T-BOLAN THE MOVIE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 備考 |
1 | Being Groupのロゴ表示 | |||
2 | My life is My way | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 3rdアルバム『SO BAD』収録曲 |
3 | 森友嵐士 渋谷公会堂への想い | |||
4 | 緊急メンバー・ミーティング | |||
5 | 空白の13年 | |||
6 | 悲しみが痛いよ | 川島だりあ | 川島だりあ | 1stシングル |
7 | サヨナラから始めよう | 森友嵐士 | 織田哲郎 | 4thシングル |
8 | じれったい愛 | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 5thシングル |
9 | 「離したくはない」が生んだ物語 | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 「離したくはない」 2ndシングル(カット) |
10 | ファンにとってのT-BOLAN | |||
11 | おさえきれない この気持ち | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 7thシングル |
12 | Bye For Now | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 6thシングル |
13 | 傷だらけを抱きしめて | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 10thシングル |
14 | マリア | 森友嵐士 | 森友嵐士 | 12thシングル |
15 | T-BOLAN解散の裏側 | |||
16 | 山中湖ミーティング | |||
17 | T-BOLAN再結成 | |||
18 | メンバー・ミーティング ライブに向けて | |||
19 | リハーサル風景 | |||
20 | Heart of Gold | 森友嵐士 | 川島だりあ | 2ndシングルC/W |
Bonus | ||||
BOY | 森友嵐士、 青木和義 |
森友嵐士 | 3rdアルバム『SO BAD』収録曲 チャプターメニューから選択しないと視聴できない |
No | タイトル | 備考 |
1 | PROLOGUE | ライブ前の楽屋映像など |
2 | EPISODE 1 RECORDING | ディレクター寺尾広のインタビュー、「Be Myself」のレコーディングについてなど |
3 | EPISODE 2 PHOTOSESSION | 96年7月のフォトセッションのメイキング、デザイナー鈴木謙一のインタビューなど |
4 | EPISODE 3 THAT TIME | 2010年4月の森友インタビュー |
5 | EPISODE 4 TO REUNION | 95年2月5日NHKホールのライブでのメンバー紹介、2011年秋の山中湖でのメンバー集合密着映像 |
6 | EPISODE 5 LIVE HEAVEN | PA久貝博喜への電話インタビュー(結果的にラストとなった3.26ライブ当日の様子+当時のライブチームについて) ライブの舞台裏映像 |
7 | EPISODE 6 THE DAY OF REUNION | 2011年秋の山中湖でのメンバー集合密着映像 |
8 | EPISODE 7 A DAY IN THE LIFE | 94年7月、撮影の合間に「HEART OF STONE」を森友と五味がアコースティック演奏、撮影メイキングなど |
9 | EPILOGUE | エンディングクレジット、森友インタビュー映像 |
TRAILER | 映画の予告映像 |
特典DVD登場楽曲一覧
悲しみが痛いよ
じれったい愛
Be Myself
すれ違いの純情
SO BAD
びしょ濡れの優しさの中
My life is My way
いじけた視線を君に語るより光を見たい
Hold On My Beat
Heart of Stone
SHAKE IT
おさえきれないこの気持ち
あこがれていた大人になりたくて
マリア〜Acoustic version〜
Lookin' for the eighth color of the rainbow
愛のために愛の中で
Happiness
リリースデータ
2014年3月21日 | 総合DVDチャート初登場50位 | 売上0.11万枚 | ZAIN RECORDS |
T-BOLAN3rdDVD。ドキュメンタリー映画作品でローソン・HMV限定商品。2014年2月下旬に東京と大阪で1週間、その他8地域で1日限定で劇場公開され、1ヵ月でDVD化された。DVD化に際してはディレクターズカット版とされており、映画ではカットされた「BOY」のエピソードが追加収録されている。これはAll Playでは再生されず、チャプターメニューから選択しないと再生されない。また未公開映像を収録した1時間の特典DVDが付属する。本編映像は2.0chと5.1chを選択可能。メンバー以外にT-BOLANのファンだという貴乃花光司、花田景子、亀田興毅、佐久間一行、近藤房之助のインタビューが登場するほか、一般ファンも6名登場する。映画本編は先に森友以外のメンバーへのインタビューを軸にしたドキュメント映像を一旦制作し、それをサプライズで13年12月ライブの打ち合わせの際ににそれを知らなかった森友と一緒にメンバー全員で鑑賞するといった流れになっている。楽曲に関してはなるべく未公開のライブ映像を使用しているが、インタビューと被っていたりして完全にライブ映像でフル収録されているわけではない。映画だったためかチャートでは音楽DVD扱いはされず総合チャートのみで扱われた。
本編
ヒストリー的な内容はベスト盤『LEGENDS』の特典DVDにも収録されているし、森友が復活したのをアピールする際にもわりと散々TVなどでも紹介されたので正直あまり期待していなかった。だが今作はかなり丁寧に制作されており、T-BOLAN復活へのメンバー全員の思いを軸にして、これまで触れられなかった森友以外のメンバーがどうやって生活していたのかまで語られる。五味は音楽活動を継続していたのが知られていたが、青木と上野は音楽以外の仕事をしていたことをここで初めて明かしており(音楽自体は継続していたものの)、これはなかなか驚きだった。森友の声が出なくなったのが解散の原因だった事は既に周知になっているので、今作はそれだけを軸にしないで、メンバー全員とファンの想いも含めた置き去りになってしまったT-BOLANへの後悔と復活への思いをまとめたというのは非常に良かったと思う。
ただ今作で散々語られている復活とそれを証明するライブへの想いだったが…そのライブでまさかの活動休止を発表してしまう。その休止発表直後に今作がDVDとして発売されたことを考えると何でそうなってしまったのかという思いが強くなってしまった。当初BEING LEGENDで2012年秋にツアーを終えて、その時に来年単独ライブをやると言っていたのに2013年は何も無かった。この時点で活動継続は無理だという話になりひとまずライブだけはやって活動休止することが決定したものと思っていた。しかしこの映画は2013年12月に森友が知らなかったメンバーインタビューの様子を見せるという形で制作されているので、かなりギリギリ、最新の部分の思いまで語られている。この段階で休止が決まっていたような様子は映画からは感じられない。まあ当時解散ライブすら出来なかったのが最大の悔いでありもう1度単独でT-BOLANとしてのステージに立ちたいという1点が強調されているので、あまりそこから先に対する展望も語られていなかったりもする。そこの微妙なニュアンスを深読みして納得するしかないんだろうか。T-BOLAN本格復活に向けてこんなにいい映画まで作ってしまったのが、より活動休止発表とのギャップが激しくさせてしまったのは何とも言えない気分になる。特に休止中の状況を赤裸々に明かしている青木と上野はまた活動休止になってしまってこれからどうするんだろうか…。青木はT-BOLAN復活で前職を既に辞めており、ドラムセミナー講師をしていると語られているが、上野はまだ仕事を続けていると語っており、音楽だけでは食べていけない現実を青木以上に語っているのでそのまま現職を続けるということだろう。逆に仕事辞めちゃった青木はドラムセミナー講師だけで大丈夫なのか…といらん心配が…。
特典DVD
事前情報が全く無く詳しい内容が不明だったが、ほぼ未公開のメイキングや楽屋裏映像、本編でカットされたと思われる関係者のインタビュー、山中湖でのメンバー密着映像や当日のインタビューなどをランダムに構成した内容。結果的に本人稼働のラストシングルとなっていた96年3月の「Be
Myself」はストック曲ではなく、喉の状態が悪い中で発売ギリギリまで苦労してレコーディングしていた事が明らかになったり、この「Be
my self」を最後に新作のリリースが止まって以降の96年夏に意外と元気そうにフォトセッションに挑んでいたり、わずかではあるが完全に新作が途絶えていた97年にレコーディングしている映像まで出てくる。リリース停止〜リリース停止以降の映像まで見ることが出来たのは興味深かった。映画本編ではどうしても全盛期である94,5年までの楽曲、映像ばかりになっていたのでこれは大きい。また山中湖でのメンバー再会の様子もしっかりと見ることができるのも良かった。ただ映像に無関係のPV映像などを意味も無く挿入しまくるなどして引き伸ばしているので、本編に比べるとまとまりに欠ける。こういった無駄を削れば3,40分程度になりそうだし、もう少し凝縮すれば締まったのでは。
基本的には映画タイトルにもあるようにあの頃聴いていたファン向けの内容。個人的には当時は全く聞いていないためメンバーに対する思い入れも全くなく、復活に対してもそこまで感激したわけではない(LEGENDツアー組ではFOVの暫定復活の方が思い入れがあった)。完全に解散後に後追いで聞いた挙句に復活以降ほとんど活動していなかったので、今作を入手するかどうかも迷っていて入手しない側に傾きかけていたほどだったが、結果的にはそれでも十分に楽しめた。
あと今作でもついに『1999 REMIXES』展開に関しては一切語られなかった。この作品がメンバーにとってどういうものだったのか、活動できない状態の中でそもそもどこまでメンバーが関与していたのか、わずかでも触れるのを期待していたんだけど…。ただゴールドディスクなどT-BOLANが獲得した栄光の歴史が飾ってある青木の部屋が映し出された際に、この『1999 REMIXES』の告知ポスターが思いっきり映り込むので、少なくとも青木にとってあのリミックス作品をそこまで悪く思っているわけではない事は分かった。
なおローソン/HMV限定発売としておきながら、HMV自らがAmazonに登録して出品しているため、Amazonでも購入可能となっている。
印象度★★★★☆