FACELESS MAN
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | いいあんべえ | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 久保田麻琴、宮沢和史 | |
2 | YOU'RE MY SUNSHINE | 宮沢和史 | 宮沢和史 | R.J.W.、宮沢和史 | |
3 | 真夏の奇蹟 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 久保田麻琴、THE BOOM | 12thシングル 最高16位 売上16.7万枚 |
4 | 有罪 | 宮沢和史 | 小林孝至 | THE BOOM | 13thシングル(カット) 最高66位 売上1.5万枚 |
5 | 雪虫 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | |
6 | 18時(Remix) | 宮沢和史 | 宮沢和史 | R.J.W.、THE BOOM | 12thシングルC/W 別アレンジ |
7 | Honey! Your turn | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
8 | 目覚めのメロディー | 山川浩正 | 山川浩正 | UEDA TADASHI,THE BOOM | 山川浩正ボーカル曲 |
9 | 帽子の行方 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 久保田麻琴 | |
10 | Black Guitar | 宮沢和史 | 小林孝至 | THE BOOM | |
11 | YES MOM! | 宮沢和史 | 宮沢和史 | R.J.W.、宮沢和史 | |
12 | 祝日が一日もない町 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
13 | 幸せであるように | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
14 | 月さえも眠る夜 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 朝本浩文、THE BOOM | 10thシングル 最高30位 売上3.0万枚 |
15 | いいあんべえ(毛遊び)〜唐船ドーイ(沖縄民謡) | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM,CHAMPLOOSE | |
16 | つばき | 宮沢和史 | 宮沢和史 | FEBIAN LEZA PANE, 宮沢和史 |
|
Bonus Track(05年リマスター盤追加収録) | |||||
17 | dejavu | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | 10thシングルC/W |
18 | 18時 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 久保田麻琴 | 12thシングルC/W |
Chorus Arrangement:DICK LEE(3)
Strings Arrangement:斎藤ネコ,宮沢和史(4)、JENNY
CHIN(9)
リリースデータ
1993年8月21日 2005年8月3日(リマスター盤) |
初登場5位 | 売上21.1万枚 | Produced by THE BOOM(4,5,7,8,10,12,13,15,16) 久保田麻琴(1,3,9)、R.J.W.(2,6,11)、朝本浩文(14) |
ソニー |
メンバー
Vocal,Harp,三線,Acoustic Guitar,Synthesizer,Acoustic Piano,Hammond Organ | 宮沢和史 |
Electric Guitar,Acoustic Guitar,Steal Guitar,三線,Hammond Organ,Chorus | 小林孝至 |
Electric Bass,Acoustic Bass,Vocal,Chorus | 山川浩正 |
Drums,Percussion,Chorus | 栃木孝夫 |
THE BOOM5thアルバム。92年8月を最後に活動を休止し、宮沢はDICK LEEの主催するミュージカル「ナガランド」に参加しアジア各国を回った。これが大きな影響を及ぼし、93年年明けにはTHE BOOMの活動を再開。「ナガランド」での経験や人脈、新たなプロデューサーを迎えて制作され、バンドの枠組みを大きく外れた楽曲が増加した。ベスト盤や「島唄」の大ヒットを挟みつつ、「島唄」はすでにアルバム収録済みのため今作には未収録。「島唄」以外の前作以降の2シングル「月さえも眠る夜」「真夏の奇蹟」が収録された。C/Wの「18時」はRemixとされているがオリジナルとはアレンジャー表記が異なる別バージョンで収録されている。3ヶ月後に「有罪」がシングルカットされた。
05年にはEMI移籍以降も含む20世紀までの作品となる1st〜9th、ミニアルバム、リミックスアルバム2枚を1枚にセットにした全11作がデジタル・リマスタリング、ライナー付で一斉再発された(加えてMIYA&YAMI『LOVE IS DANGEROUS』もラインナップに入った)。これは「THE BOOM ニュー・プライス・シリーズ THE STORY〜呼吸する音楽〜」と題され、各2100円(当時)と廉価設定されていた。この際にオリジナルアルバム未収録だった「dejavu」「18時(オリジナルバージョン)」がボーナストラックとして追加収録された。現在は旧盤もリマスター盤も両方廃盤になっている。今回入手したのはリマスター盤。
実際には「島唄」のリリースやベスト盤のリリースがあったため、そんなに活動が止まっている感じはなかったものの、活動休止を経て音楽性が激変。初期からのスカを軸にしたバンドサウンドを完全に捨て去り、今作ではロック、ファンク、ソウル、エレクトロ、沖縄、ポエトリーリーディング…などなど楽曲ごとに多種多様なアプローチを展開し、格段に音楽性が広がった。これに伴い最早4人だけでは表現しきれなくなり、バンドの枠組みを越えたアレンジが増え、THE BOOMは4人組バンドから外部の人材を含めたプロジェクト形態のような感じになった。実際当時のライブではダンサーも含めた大所帯で回ったという。1曲目の「いいあんべえ」は沖縄要素のある楽曲だが、ロック+沖縄の「島唄」とは全く異なる沖縄+バリ+レゲエのミクスチャーであり、「島唄」がヒットしている最中にまた随分色が違うアルバムを出したなぁ…というか、「島唄」のヒットに乗っかってこの線でもう1発という気など全く感じられない。シングルにしても「真夏の奇蹟」はポップな楽曲だが、これとてこれまでの要素すら全くない新感覚の楽曲だし、ここまで来るともう「島唄」以前のリスナーを失うことすら厭わない勢い。全体通して掴みどころがなく、ただひたすらに斬新な楽曲が並んだ上に、16曲にも及ぶ大作ということもあり、少なくともライトなリスナーはお断り、既存リスナーもついてこれない奴はお断りといったとにかく後ろを振り向かない、前だけを見つめたような革新的なアルバム。好きかどうかというと正直あまり好きではないんだけど、発売から20年経過しても斬新さを感じられたので凄いアルバムであることは確かだろうなと思う。
印象度★★★☆☆