百景
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 24時間の旅 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 高野寛&THE BOOM | 15周年ライブ(04年5月8日 日本武道館)入場者配布シングル |
2 | 明日からはじまる | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森俊之 | |
3 | 朱鷺-トキ- | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | 28thシングル両A面曲 別アレンジ |
4 | 白いハマナス | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森俊之 | |
5 | 僕にできるすべて | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | 28thシングル 最高35位 売上1.2万枚 |
6 | 光 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森俊之 | 15周年ライブ(04年5月5日 大阪城ホール)入場者配布シングル |
7 | 天国へ落ちる坂道 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森俊之 | |
8 | 掌の海 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森俊之 | |
9 | 心の泉に浮かぶ島 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
10 | Any time,Any day | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
11 | 歌 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森俊之 |
Horn Arranged by 森俊之(2)、増井朗人(10)
Strings Arranged by 鶴来正基(3)
リリースデータ
2004年6月30日 2012年3月21日(再発) |
初登場17位 | 売上2.5万枚 | Produced by 高野寛&THE BOOM、森俊之、THE BOOM | 東芝EMI EMIミュージックジャパン |
メンバー
Vocal | 宮沢和史 |
Guitar | 小林孝至 |
Bass | 山川浩正 |
Drums | 栃木孝夫 |
THE BOOM11thアルバム。03年8月にリリースした「風になりたい(Samba,Novo)」は未収録(完全アルバム未収録のまま)。02年12月にリリースされたシングル「僕にできるすべて/朱鷺-トキ-」、そして15周年ライブ会場にて配布された「光」「24時間の旅」を収録。「朱鷺-トキ-」はシングルでは鶴来正基によるアレンジだったが、今作ではTHE BOOM名義でリアレンジされている。紙ジャケ仕様。初回盤には応募用紙が封入されており、応募者全員に04年5月24日に渋谷・La mamaで行われたライブを収録したDVDがプレゼントされた。2012年にはEMIからリリースされた4作のアルバムが再発されておりそちらが現行盤となっている。9〜11月まで今作を引っ提げてのツアーが行われ、翌05年にもツアーを行い、旧作のリマスター発売があったが、新作リリースは無く、06年以降は各自ソロ活動を行い、宮沢はGANGA ZUMBAを結成。THE BOOMは活動休止状態となったため、今作が休止前最後の新作となった。その後08年の紅白の企画コーナーに宮沢和史 in ガンガ・ズンバ&THE BOOMという名義で出演し、「島唄?ブラジル移民100周年記念バージョン」を披露。その翌年の09年に活動を再開した。
01〜03年にかけて全国野外ツアーを行っており、そのツアーの合間に制作された楽曲たちが収録されている。「島唄」のリバイバルを挟んだものの、01年以降「神様の宝石でできた島(THE BOOM/2001 ver.)」「この街のどこかに」などかなり開放的なシングルが出ていたし、新たにリメイクされた「風になりたい(Samba,Novo)」などもあったので、今作もそういった開放的で明るい方向かと思いきや、1曲目を飾る「24時間の旅」こそロックバンド感溢れる勢いのある楽曲なんだけど、それ以外は延々とミディアム〜バラードの落ち着きまくりな楽曲が並ぶ。かなり落ち着いた『LOVIBE』以上に歌重視のアルバムだ。なまじ勢いのある「24時間の旅」で始まる事もあって、超絶地味なアルバムに思えてしまうが、じっくりと歌に耳を傾けてみると実に味わい深い。前述の3シングル「神様の宝石でできた島(THE BOOM/2001 ver.)」「この街のどこかに」「風になりたい(Samba,Novo)」のうち「この街のどこかに」以外はアルバム未収録だったし、沖縄をテーマにした前作よりも今作の方が「この街のどこかに」も居心地が良かった気がするので、これら3曲も織り交ぜればもう少し色彩鮮やかで分かりやすいアルバムになったんじゃないかと最初は思ったんだけど、じっくり聞くほどにこれで良かったんだろうなと思えてきた。タイトル通り、日本各地の風景が浮かんでくるような、情緒に溢れた1作。
ただ気になるのは今作はメンバークレジットが何故か無いものの、1曲ごとにAdditional Musiciansとしてサポートメンバーは表記されている。そこで「光」「掌の海」「歌」以外の楽曲にライブではパーカッションのサポートメンバーである伊藤直樹が思いっきりドラムとしてクレジットされており、ギターもほとんどの楽曲で坂東次郎らサポート陣の表記がされている。確かにバンドの枠組みを越えていった『FACELESS MAN』以降はサポートメンバーの比重が大きくなり、そもそも打ち込みで処理したような曲も多かったけど、ここまで露骨にメンバーで足りている楽器にことごとくサポートメンバーの表記がされているのは今作のみなのでどうにも気になってしまう。特に久々にロックバンド感全開でほぼメンバー4人だけで音を鳴らしているように聞こえる「24時間の旅」にドラムとエレキギターのサポート表記があるっていうのは軽くショックだ。メンバーの演奏では力量的に満足が行かないという状況だったのかなんなのか…。
印象度★★★★☆