No Control
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 墓標 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 宮沢和史, Xing Guo Qing, チト河内, 富樫春生 |
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2 | 月に降る雨 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 鶴来正基 | 20thシングル 最高39位 売上1.1万枚 |
3 | SHOOT ME DOWN | Brian Foreman | 宮沢和史 | 鶴来正基 | |
4 | 大阪でもまれた男 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 鶴来正基 | 21stシングル(同時発売) 最高66位 売上0.4万枚 |
5 | 敬称略 | 宮沢和史 | 鶴来正基&THE BOOM | 鶴来正基 | |
6 | 不自由な運命の中で | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 渋谷慶一郎 | 20thシングルC/W |
7 | ねんねこよ | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 渋谷慶一郎 | |
8 | Electronic Parade | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 鶴来正基 | |
9 | オキナワ | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 鶴来正基 | |
10 | ありがとう | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 鶴来正基 | 22ndシングルC/W(カット) |
11 | ごはんがたけた | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 森の木児童合唱団による合唱 | |
12 | 故郷になってください | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 井上鑑 | 22ndシングル(カット) 12センチ盤 最高61位 売上0.3万枚 8センチ盤 100位圏外 |
Bonus Track(05年リマスター盤追加収録) | |||||
13 | 月に降る雨(acoustic live version) | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 24thシングル『口笛が吹けない』C/W |
Strings Arrangement:チト河内(1)
リリースデータ
1999年5月12日 2005年8月3日(リマスター盤) 2012年3月21日(05年盤再発) |
初登場10位 | 売上4.7万枚 | 東芝EMI 東芝EMI EMIミュージックジャパン |
メンバー
Vocal,Guitars,Percussion,Harmonica,Chorus | 宮沢和史 |
Guitars,Chorus | 小林孝至 |
Bass,Chorus | 山川浩正 |
Drums,Chorus | 栃木孝夫 |
THE BOOM8thアルバム。97年はベスト盤のみだったので96年以来3年ぶりのアルバム。97年1月にツアーを終えて以降はイベントライブへの出演のみで、98年以降は完全に活動を休止していたが、東芝EMIに移籍して活動再開となった。活動再開シングル「月に降る雨」を4月28日にリリースし、直後に今作が発売された。「大阪でもまれた男」は今作と同時発売。シングル盤では間奏のDJが異なる2バージョン(featuring 浜村淳とfeaturing オセロ)が収録されたが今作にはfeaturing 浜村淳が収録されている。featuring オセロはアルバム未収録。10月に「故郷になってください」がシングルカットされ、C/Wには「ありがとう」が収録された。このシングルは8センチ盤、12センチ盤の2種で発売され収録内容が異なる(8センチ盤は表題曲カラオケ、12センチ盤は新曲の別バージョン2種)。3年のブランクが響き、シングルは低迷したが、今作はかろうじてトップ10入りを果たした。
05年にはEMI移籍以降も含む20世紀までの作品となる1st〜9th、ミニアルバム、リミックスアルバム2枚を1枚にセットにした全11作がデジタル・リマスタリング、ライナー付で一斉再発された(加えてMIYA&YAMI『LOVE IS DANGEROUS』もラインナップに入った)。これは「THE BOOM ニュー・プライス・シリーズ THE STORY〜呼吸する音楽〜」と題され、各2100円(当時)と廉価設定されていた。この際にオリジナルアルバム未収録だった「月に降る雨(acoustic live version)」がボーナストラックとして追加収録された。なおEMIからリリースされた4作のオリジナルアルバムは2012年に再発(リマスター2作はボーナストラックもそのまま収録)されており、現在はそれが現行盤となる。今回入手したのはオリジナル盤とリマスター盤。
05年のリマスターの際に今作のみ全曲リミックスが施されている。リマスター盤ブックレットのスタッフクレジットにおいてはレコーディングエンジニアとマスタリングエンジニアの間にオリジナル盤ブックレットには無かった"Mixing Engineer:WATANABE SHOJIRO"の一文がひっそり追記された。「大阪でもまれた男」の打ち込みドラムの音色が変わっていたり、他の曲でも各楽器のバランスが変わっていたり、細かい音を削ったりしており、全体通して何か違う事が分かるくらいに変化しているが、1番分かりやすいところでは「敬称略」でブックレットでも黒く塗り潰されており(リマスター盤でも塗り潰されたまま)、該当箇所にエフェクトがかけられていた部分が解放され、「哲哉」と名前が聞こえるようになっている(小室哲哉を指すが当時は許可が出なかったらしい)。
制御不能というタイトル通りに制御不能になんでもかんでもやりまくった超絶カオスな1作。アルバム1枚分の製作費をかけて1年に渡ってレコーディングしたという中国と日本の伝統楽器を導入した「墓標」で幕を開けるが、活動再開第1弾となった「月に降る雨」は一昔前の打ち込みポップロックみたいな曲でいきなり方向性がまるで違う。「SHOOT ME DOWN」は全英語詞だし、「大阪でもまれた男」は初期以来のスカを取り入れ、「敬称略」は「手紙」のようなポエトリーリーディングだが、国内のミュージシャンが実名で登場しまくるという異色の内容、「オキナワ」は「島唄」のアンサーソングのような内容、「ごはんがたけた」は全メンバー一切不参加で児童合唱団がアカペラで合唱しているだけだったりと、これまでを踏まえたような曲もあるけど方向性はバラバラでやりたい放題。共通しているのは打ち込みっぽさが強くて(特にドラムが機械っぽい)、バンド感が極めて薄いというところだろうか。THE BOOMというより宮沢とアレンジャーによる作品なんじゃないかという気もするし、攻めに攻めすぎてもう何が何だか分からないんだけど、今作が放つインパクトは圧倒的だ。またリマスター盤では何故か今作だけ思いっきりリミックスされているので今作はオリジナルとリマスター(リミックス)両方聞いて違いを楽しむという楽しみ方もできるのは面白かった。
オリジナル盤 05年リマスター&リミックス盤 2012年再発盤
印象度★★★★☆