A Peacetime Boom
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | CHICKEN CHILD | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
2 | SUPER STRONG GIRL | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
3 | 都市バス | MIYA | MIYA | THE BOOM | 1stシングルC/W(同時発売) |
4 | きっと愛してる | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
5 | 星のラブレター | MIYA | MIYA | THE BOOM | 2ndシングル(カット) 最高56位 売上1.1万枚 |
6 | 君はTVっ子 | MIYA | MIYA | THE BOOM | 1stシングル(同時発売) 100位圏外 |
7 | おりこうさん | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
8 | 不思議なパワー | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
9 | 雨の日風の日 | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
10 | ないないないの国 | MIYA | 小沢元&THE BOOM | THE BOOM | |
11 | 虹が出たなら | MIYA | MIYA | THE BOOM | |
Bonus Track(05年リマスター盤追加収録) | |||||
12 | 愛のかたまり | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | 8thシングル『それだけでうれしい』C/W |
リリースデータ
1989年5月21日 2005年8月3日(リマスター盤) |
初登場66位、最高63位 300位圏外 |
売上3.2万枚 - |
Produced by THE BOOM | ソニー |
メンバー
Vocal,Harp,Keyboards,Recorder | 宮沢和史 |
Guitars,Mandolin,Banjo,Chorus | 小林孝至 |
Electric Bass,Chorus | 山川浩正 |
Drums,Percussion | 栃木孝夫 |
THE BOOMデビューアルバム。1stシングル「君はTVっ子」と同時発売でC/W共々そのまま収録された。9月には「星のラブレター」がシングルカットされた。デビューするまでの2年間は原宿の歩行者天国(いわゆる「ホコ天」)で毎週日曜日に路上ライブを行っており、当時のレパートリーから代表的な11曲を収録したとされている。初登場は66位で3週で100位圏外となったが10〜11月にかけて再浮上、翌90年5〜6月、9月にそれぞれ再浮上し100位以内に合計17週ランクインした。最高位となる63位は90年5月の再浮上時に記録している。
05年にはEMI移籍以降も含む20世紀までの作品となる1st〜9th、ミニアルバム、リミックスアルバム2枚を1枚にセットにした全11作がデジタル・リマスタリング、ライナー付で一斉再発された(加えてMIYA&YAMI『LOVE IS DANGEROUS』もラインナップに入った)。これは「THE BOOM ニュー・プライス・シリーズ THE STORY〜呼吸する音楽〜」と題され、各2100円(当時)と廉価設定されていた。この際にアルバム未収録曲だった「愛のかたまり」がボーナストラックとして追加収録され、アルバム初収録となった。基本的に該当時期のオリジナルアルバム未収録楽曲が各作品に追加収録されている中で、この曲は数年先の92年にCD化された楽曲となるが、ライナーには"ホコ天時代の代表曲のひとつ"と書かれているので、その流れで収録されたものと思われる。旧盤もリマスター盤も両方廃盤になっていたが、今作だけは解散した2014年末頃に再出荷されたのか各通販サイトでの流通が再開されている。今回入手したのはリマスター盤。
THE BOOMの初期はベスト盤などでスカ色が強い事は知っていたが、改めて聞いてみたら予想以上にテンションの高い1作だった。若さ全開の勢い溢れる演奏やボーカルのがっつきっぷりは荒々しいながらも、とにかくハイテンションでノリノリでそれ自体が最大の魅力になっている。スカビートを取り入れた曲が大半なのが特徴で、テンションの高さはスカのノリによるところが大きいんだけど、そうでない曲でもひたすらテンションが高い。勢いのままに一気に聞ける1作だ。ホコ天時代のレパートリーということだが、今風に言えば路上ライブ。路上を行く人々の興味を引くためにひたすらテンションの高い楽曲が生まれていったのだろうけど、これは当時はさぞ盛り上がったんだろうなと思う。初期でしか聞けないノリの曲が多く、後追いで聞くと若干馴染み難いところもあるんだけど(「島唄」や「風になりたい」目当てで最初にベスト盤でこの時期の曲を聞いた時はイメージ違いすぎて意味不明だった)、作風が数曲の間で大転換していくベスト盤と異なり、今作は初期のノリ一色なので馴染みやすかった。そんな中でも「星のラブレター」や「不思議なパワー」は普遍的な響きを持った名曲だと思う。恐らく「島唄」=THE BOOMとなった現在、今作を聞くと最初はあまりのテンションの高さに何これ!?となることは間違いないけど、聞いているうちにクセになってくる。
ただボーナストラックの「愛のかたまり」はこの流れの中では異様に落ち着いていて、今作には合っていない。元が同時期の代表曲だったとはいえ、発表は数年後。すっかりバンドの空気が変わってから発表された曲をここに入れなくても良かったんじゃないか…。また解散ライブではこの曲がまさかの最終演奏楽曲となったがそんな重要曲がリマスター盤にしかアルバム収録されてないとは驚き。
印象度★★★★☆