TROPICALISM -0°
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | Produced by | 備考 |
1 | JUSTIN | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | |
2 | TROPICALISM | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
3 | 漁火 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | |
4 | TIMBAL YELE | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
5 | Call my name | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | 18thシングルC/W |
6 | 街はいつも満席 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | |
7 | 砂の岬 Ponta de Areia | MILTON NASCIMENT、 FERNANDO BRANT 日本語詞:国安真奈・宮沢和史 |
THE BOOM | 17thシングルC/W 我如古より子とのデュエット曲 ブラジルのスタンダードナンバーのカバー |
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8 | JET LAG | 宮沢和史・ DICK LEE |
宮沢和史 | THE BOOM | |
9 | 手紙(DOWN TO TRIP MIX) | 宮沢和史 | 宮沢和史 | Re-mixed by R.J.W. | 17thシングル リミックス |
10 | 幸せと書いた手紙 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 久保田麻琴 Arrangement:池田陽一 |
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11 | Samba de Tokyo | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | |
12 | ほほえみ | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 久保田麻琴 | |
13 | 空想の戦場 | 宮沢和史 | 小林孝至 | 小林孝至 | |
14 | 僕 | 小林孝至 | 小林孝至 | 小林孝至 | 小林孝至ボーカル曲 |
15 | 夢を見た | 矢野顕子 | 宮沢和史 | 矢野誠 | |
16 | 時がたてば | 宮沢和史 | 宮沢和史 | THE BOOM | 18thシングル 最高24位 売上7.0万枚 |
Bonus Track(05年リマスター盤追加収録) | |||||
17 | 手紙 | 宮沢和史 | 宮沢和史 | 編曲:宮沢和史,朝本浩文 | 17thシングル 最高15位 売上9.0万枚 |
Chorus Arrangement:DICK LEE(1,5,11)
Horn Arrangement:竹上良成,安齋直宗(2)、有沢健夫(5)、赤木りえ(6)、竹上良成(11)
Strings Arrangement:JENNY CHIN(4,6,16)、服部隆之(10,12)、矢野誠(15)
リリースデータ
1996年7月1日 2005年8月3日(リマスター盤) |
初登場6位 | 売上18.2万枚 | Produced by THE BOOM、UEHARA EIJI(Sony)、SATO GO(MOOBMENT) | ソニー |
メンバー
Vocal,Guitar,Percussion,三線,Programming | 宮沢和史 |
Guitar,Charango,Organ,Vocal,Chorus,Programming | 小林孝至 |
Bass,Chorus | 山川浩正 |
Drums,Percussion,Chorus | 栃木孝夫 |
THE BOOM7thアルバム。95年は「風になりたい」シングルカット、2ndリミックスアルバム『REMIX MAN'95』、「手紙」をリリース。96年に「時がたてば」をリリース後に、5thシングル「逆立ちすれば答えがわかる」を表題曲とC/Wを入れ替えた「中央線」を19thシングルとしてリリースして今作が発売された。「中央線」はアルバム収録済みのためスルーされ、「手紙」「時がたてば」2シングル4曲が全て収録されたが、「手紙」はリミックスバージョンでの収録。今作を引っ提げてのツアーは97年年明けまで続き、97年はベスト盤リリースなどがあったが、このまま新作リリースが無いままに活動休止となった。99年にEMIに移籍して活動を再開するため、ソニーでのオリジナルアルバムは今作がラストとなった。
05年にはEMI移籍以降も含む20世紀までの作品となる1st〜9th、ミニアルバム、リミックスアルバム2枚を1枚にセットにした全11作がデジタル・リマスタリング、ライナー付で一斉再発された(加えてMIYA&YAMI『LOVE IS DANGEROUS』もラインナップに入った)。これは「THE BOOM ニュー・プライス・シリーズ THE STORY〜呼吸する音楽〜」と題され、各2100円(当時)と廉価設定されていた。この際にオリジナルアルバム未収録だった「手紙」(シングルバージョン)がボーナストラックとして追加収録された。現在は旧盤もリマスター盤も両方廃盤になっている。今回入手したのはリマスター盤。
前作同様にチト河内が率いるパーカッション隊CHITO CHANGO5名とピアノとキーボードを担当したMORGAN FISHER、さらに安齋直宗、有沢健夫、竹上良成はメンバークレジットの直下にクレジットされている。
作風としては前作のブラジル音楽をさらに進化させたような内容。"氷点下の熱情主義"と書かれていてその意味はよく分からないが、確かにブラジル音楽というところから想像されるよりも冷たくて重たいアルバムかも。ミュージックステーションでのパフォーマンスを念頭に置いて制作したという「手紙」はサビ以外全編朗読という異色楽曲、「時がたてば」は穏やかな良曲といった感じだったが、親しみやすい「風になりたい」がヒットしていた流れの中ではあまりに挑戦的すぎる&いい曲だけど地味というのが正直なところ。このためとっかかりになるような分かりやすい楽曲が無く、基本まったりした楽曲が多めながら、全体にはごちゃごちゃしているのでかなりとっつきにくいアルバムだ。「Call My Name」や「Samba de Tokyo」辺りはわりと親しみやすいんだけど長いアルバムの中でふいに出てきた安心できる曲っていう感じ。なんだか非常に混沌としたアルバムで、最初に前作からさらに進化させた内容と書いたけど、これで活動休止になってしまったので、進化というか行き止まりだった気がしなくもない。ギタリスト小林孝至が自ら作詞作曲してさらに自ら熱唱している「僕」はほとんどバンド感のない今作の中では異色の重たいロックバンドナンバーなんだけど歌詞も重たくてかなりどん詰まり感が漂う。少なくともバンドとして…この時点で既にほぼプロジェクト状態だったとはいえ、これ以上進むと本当にどこかへ旅立ってしまいそうというか。
印象度★★★☆☆