SPARK
No | タイトル | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | EXPLORER | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
2 | LIKE THE WIND | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
3 | WILD-GOOSE CHASE | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
4 | JUNGLE JAMMIN' | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
5 | BRASH BALL | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
6 | INNOVATOR | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
7 | VIOLENT SHAKING | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
8 | BREAK COVER | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
9 | PARADOX | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
10 | MEMORIES OF THE PAST | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | 田川伸治が宮本文昭へ提供 セルフカバー |
11 | THANKSGIVING | 田川伸治 | THE SONIC TRICK | |
12 | SEA OF LOVE | 田川伸治 | THE SONIC TRICK |
Programmed by 田川伸治 Sonic Adjustment:Steve Good(4,8,9)
リリースデータ
2006年7月26日 | 初登場278位 | 売上0.08万枚 | Produced by THE SONIC TRICK | BMG JAPAN |
メンバー
Guitar | 田川伸治 |
Drums | 小林秀樹 |
Bass | 森口翔太 |
THE SONIC TRICK1stアルバム。00年、04年にソロアルバムを出していたDEENのギタリスト田川伸治が新たに結成したインストギターロックユニット。ドラムの小林秀樹はDEENサポートドラマーのHIDEの本名。森口翔太はオーディションで見出され、これ以前の田川のソロライブ(当時は音楽学校在学中)でもベースを担当した新人ベーシスト。完全に3人のみの演奏に徹しており、今回はコーラスさえも入っていない。ただし田川のプログラミングによってキーボードサウンドは随所に取り入れられている。「MEMORIES OF THE PAST」は「Memories of The Past」として同年の宮本文昭のオーボエ奏者としての現役ラストアルバム『サンクス!』に田川伸治が作曲、DEENとして3人でコーラス参加して提供していた楽曲のセルフカバー。
今作リリース後にはTHE SONIC TRICKとしてのライブツアーも行われた。このツアーは「LIVE STORM 3rd TRICK〜SPARK〜」と銘打たれたが田川伸治ソロライブからの通算カウント(しかも1回目は1st TRICKの文字は無く、2ndの時に2nd TRICKと銘打ったのが最初)であり、結局THE SONIC TRICKとしての活動はそのまま停止、自然消滅した。また田川のソロライブ自体が以後10年近く行われなくなった。またDEENのサポートがHIDE、宮野和也であったため、DEENのライブの田川のソロコーナーにおいては田川・宮野・HIDEの3人編成による演奏となっていて、森口だけ抜けている状態となっていた。このため森口抜きでTHE SONIC TRICKをやるのは遠慮したのか、THE SONIC TRICKの楽曲をDEENのソロコーナーで田川・宮野・HIDEで演奏するという事は長い間行われず、今作以降のDEENのソロコーナーでは未発売の新曲か前2作の収録曲をやっていた。そして2015年にソロでバースデーライブを行い2017年からソロライブを再開するなど急速に活発化し、そのままソロに専念したいとして2018年にDEEN脱退した。DEEN在籍時末期にはTHE SONIC TRICKの曲をソロコーナーにて田川・宮野・HIDEでもやるようになっていた。
全体的に"インストにありがちな複雑な構成や無機質なリズムトラックを排除して歌メロと同様なメロディアスな楽曲を象徴としている"らしいので、けっこう聞きやすい。メンバー固定ということで一直線すぎないかと不安だったのだが、思いのほか色々な曲が入っていて、予想よりはいい内容だった。さすがに色々なミュージシャンが参加した田川2ndのような多彩さは全くないものの激しいロック一辺倒ではない。アコースティックギターがメインの「BREAK COVER」なんかは新境地だし、この曲ではギターではなく森口のベースがメロディーを弾いているなどユニットならではの試みもしている。DEENのAOR期のライブにおいてはその一直線なドカドカドラムが一部のファンの間ではうるさすぎると批判を浴びていたHIDEこと小林秀樹もロック中心となればDEENライブ時よりも数倍は花開いているように感じた。やはりちゃんと作品と噛み合えば悪いドラマーではないというかAOR期にHIDEをライブで起用するという判断は彼のプレイスタイルと差がありすぎたんじゃないかと思う。
一方で以前のソロ作品では、1,2曲特に耳に残る曲があったのだが、今作は雰囲気はいい感じながら特にこれといった曲がない。このユニットならではの魅力も悪くは無いんだけど、メンバーを固定してしまうよりもソロにおける自由さの方が可能性があるという気もする。まあこれは前のソロ2作と違って今作からの楽曲が発売後DEENライブのソロコーナーで全く披露されなかったのでライブで見る機会も無く馴染みようがなかったのも大きいかも。それにしてもDEEN本体も06年以降は一気に外部作家・演奏者がいなくなって宮野・HIDEと身内だけの演奏になったけど、ソロでもここまで一気に身内のみに徹するとはこの時期何があったのだろうか…。
印象度★★★☆☆