GOLDEN☆BEST/To Be Continued〜SINGLES

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 君がいたから 岡田浩暉 佐藤鷹 佐藤鷹 1stシングル 100位圏外
2 息詰まっちゃうよ 岡田浩暉 佐藤鷹 佐藤鷹 2ndシングル(カット) 100位圏外
3 RAIN 岡田浩暉 後藤友輔 佐藤鷹 3rdシングル 最高49位 売上1.5万枚
4 I Feel 後藤友輔 後藤友輔 佐藤鷹 4thシングル 最高61位 売上0.8万枚
5 愛がまちがえるなんて 平井よしかつ・
岡田浩暉
後藤友輔 佐藤鷹 5thシングル 100位圏外
6 君とずっと…くらしたい 後藤友輔 佐藤鷹 佐藤鷹 6thシングル 100位圏外
7 If you wish… 後藤友輔 佐藤鷹・
後藤友輔
佐藤鷹 7thシングル 100位圏外
8 わがままが欲しい困らせてほしい 夏野芹子 佐藤鷹 佐藤鷹 8thシングル 100位圏外
9 君だけを見ていた 岡田浩暉・
高島秀直・
後藤友輔
後藤友輔 佐藤鷹 9thシングル 最高4位 売上57.2万枚
10 逃げたりしない 朝水彼方 後藤友輔 佐藤鷹 10thシングル 最高14位 売上26.3万枚
11 うまく言えないけど 後藤友輔 後藤友輔 佐藤鷹 11thシングル 最高13位 売上19.9万枚
12 物語は続いて行く 岡田浩暉 佐藤鷹 佐藤鷹 12thシングル 最高19位 売上7.1万枚
13 素直になれなくて 高島秀直・
後藤友輔
後藤友輔 佐藤鷹 12thシングル両A面曲
14 TRUTH 後藤友輔・
高島秀直
佐藤鷹 佐藤鷹 13thシングル 最高23位 売上8.7万枚
15 抱きしめるたび 岡田浩暉 後藤友輔 佐藤鷹 14thシングル 最高50位 売上1.9万枚
16 悲しみを知った 北川悦吏子 後藤友輔 佐藤鷹 15thシングル 最高44位 売上1.4万枚

リリースデータ

2002年11月20日 300位圏外 Sony Music House

メンバー

Vocal 岡田浩暉
Keyboard 佐藤鷹
Guitar,Keyboard 後藤友輔

To Be Continued2ndベストアルバム。91年デビュー、96年までソニーに在籍し、97年はリリースが無く、98年に東芝EMIに移籍したが99年のアルバムを最後に00年に活動休止を宣言。今作は休止宣言から約2年後に発売された。95年のリアレンジ&リミックスを施した『MUSICa-holic』以来となるベスト盤で、オリジナル音源でのベスト盤としては初。ソニー在籍時91年〜96年までの全シングルA面15作16曲をリリース順に網羅東芝EMI移籍後の3作は対象外。東芝EMI移籍後の活動末期はシングルは3作とも100位圏外、アルバム2作のうち最後の『CORE POP』も100位圏外となるなどソニー時代末期から低迷していた売上がさらに低迷していた。今作も300位圏外となった。

今作が活動休止後唯一のリリースとなっていた。佐藤鷹、後藤友輔はそれぞれ音楽活動を継続、岡田浩暉は94年より開始した俳優業が好調で、96年ソニー時代末期に歌手としてのソロデビューも果たしていたがTo Be Continued休止後は03年に新たにthe Garden eelを始動するもシングル2枚で終わり、ほぼ俳優専業となっていた。しかしミュージカルへの出演もあって歌唱活動自体は続けていた。03年にはチャリティー参加の形で楽曲を発表、そして2018年には「宙のうた」、2019年には「遠い約束/正直者よ!」と相次いでソロでの新作シングルを発表して徐々に再度の歌手活動にも意欲を見せていた。

これに並行して2018年のTBS『音楽の日』にはTo Be Continued名義で出演(佐藤は欠席)、この時は再結成は否定したが徐々に意欲を語るようになっていった。2019年のシングル「遠い約束/正直者よ!」は何故かthe Garden eelの2作目から数えての16年ぶりの書き下ろしシングルとして宣伝されており、この時にも再結成への意欲を語った。そして2021年1月2日にOAされた浜田雅功による関西ローカルの番組『ごぶごぶ』に中山美穂がゲスト出演した回にシークレットで岡田浩暉と浜崎貴司が出演。これにより「君だけを見ていた」が主題歌だったTBSドラマ『もしも願いが叶うなら』で兄弟4人を演じた浜田雅功、中山美穂、岡田浩暉、浜崎貴司の毛利4兄妹が地上波で勢ぞろいし、テンションの上がった岡田はまだ何も決まっていないのに再結成を宣言、続けて2021年1月21日のテレビ東京『じっくり聞いタロウ』出演時にも岡田が再結成を発表、前のめりに動いたことで一気に話が進んで公式サイトもオープンした。再結成に向けては3人全員で話し合いの場が設けられていて3人合意の上だが佐藤は"プロデューサー、コンポーザーとして裏方にまわり活動中で、現在はあるプロジェクトとの細かな契約があり、今の時点では参加は難しいだろう"という理由で岡田・後藤の2人での活動となる事が発表されているが、脱退したわけではなく書き方から今は無理だがいずれ条件が整えば合流するかもしれない含みを持たせている。

ドラマタイアップの「君だけを見ていた」がドカンと売れて以後もちょっとヒットが続いたがほどなく収束して90年代のうちに休止…という90年代によくあった1発当たりで続かない売れ方の1つであるが、例によって96年から『CDTV』を見始めたので94年のヒット「君だけを見ていた」を全く知らなかった。以後も全く耳にすることが無かったため「君だけを見ていた」を聞いても知らない曲のままだったが、俳優としての岡田浩暉はドラマを見るようになった90年代後半からあちこちで見かけていたのでいつの間にか知っていた。ざっと出演作を確認したところ99年の堂本剛・深田恭子主演のドラマ『to Heart〜恋して死にたい〜』でたぶん最初に見ている。長瀬智也主演の04年の『彼女が死んじゃった。』5話にゲスト出演した際は長瀬の昔のバンド仲間という役どころだったが妙に印象に残る役柄だった。解散後は俳優の仕事も一時減っていたらしいが、ここ10数年は『SPEC』『SICK'S』シリーズには生き残って継続出演していたし、『女子グルメバーガー部』3話ではナレーション担当の雇われ店長として出てくるなど、メインではないが名脇役として一時期よりよく見かけるようになってきている印象。なのですっかり出てくれば印象に残る味のある名脇役という認識で元は音楽でデビューしていたとは長年知らなかった。このたびグループの復活という事で、1番多くのシングルを網羅できる今作をひとまず聞いてみた。

甘い感じのラブソング主体で全く影の見えない陽の当たる場所200%みたいな屈託のない明るさはいかにも90年代前半らしい。岡田のボーカルもとことんポップで俳優シンガーはこの時代概ねロックにカッコつけた感じで売り出される事が多かったが声が優しい感じでこれでは硬派な路線をやっても全く合わない。同じく歌声が優しい感じの織田裕二よりもさらにポップな感じに売り出していたように思う。また変化の激しかった90年代らしく91〜96年という期間の割には作風の変化がかなり大きい。初期はシンセ・キーボード主体でフィンフィン鳴りまくり、スパンスパンしたリズムも含めていかにもアーリー90'sなサウンドが展開。しかし後期になるとこういったシンセ・キーボードサウンドは鳴りを潜めておとなしい音色に落ち着き、もっと普遍的なポップスへと切り替わっていく。「君だけを見ていた」がバラードだったのもあってか、落ち着いた作風の進化でAOR風味な方向まで変化していくが、それなりにシングル数が多いのでこの切り替わり方が急変ではなく徐々に変わっていってなかなか面白い。J-POPがJ-POPになっていくというか、少なくとも00年代以降にはこんな5年程度でここまで流行りの音色が別物のように変わる事も無くなっただけに年数の割に内容は濃い。どこまでも激動の90年代が閉じ込められた1作という印象。

B00006YXVH 

印象度★★★☆☆

2021.6.16更新

戻る