電光石夏

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 大波小波Rock'n Roll 樋口了一、国分太一 樋口了一 佐久間正英  
2 A Long Way Home 樋口了一 樋口了一 佐久間正英  
3 GATTEN! 樋口了一 樋口了一 森俊之  
4 大波小波Rock'n Roll(Original Karaoke)   樋口了一 佐久間正英 カラオケバージョン

リリースデータ

1998年8月5日 初登場20位 売上2.9万枚 Producer:Shinji Kawahara ソニー

メンバー

Guitar 城島茂
Bass 山口達也
Keyboards 国分太一
Drums 松岡昌宏
Vocal 長瀬智也

TOKIOミニアルバム。3月にシングル「この指とまれ!」、4月にアルバム『Graffiti』、5月にシングル「Love&Peace」と3ヵ月連続発売から3ヵ月でのリリース。シングル「この指とまれ!」「Love&Peace」を手掛けていた佐久間正英は『Graffiti』には不参加だったが今作には参加している。新曲3曲とカラオケ1曲を収録。帯なしのマキシシングルケース仕様で当時の価格1223円と全てにおいてシングル作品に近い内容だが公式にミニアルバムと区分しているため、チャートでもアルバム扱いされた。しかし現在のソニーのディスコグラフィーにおいてはシングル扱いされている。当時のシングル・アルバムの売上を大幅に下回り、初のトップ10落ちどころかギリギリ20位というダントツ最低位を記録した。

3曲とも今作のみの収録でオリジナルアルバム、ベストアルバムへ選曲された事が無いという独立した作品。樋口了一が3曲とも作詞作曲、佐久間正英と森俊之も含めて先の3ヵ月連続リリースの作品群に参加していた3名が並んでいるんだけど、作風としてはまたしても路線変更していておふざけ色、バラエティ色が強めになっていて独特の味わい。バラエティバンドTOKIOを押し出したようなノリとでも形容すべきか…。特に「大波小波Rock'n Roll」は国分が作詞に参加していて、『Graffiti』のソロで見せていたおふざけノリを引き続き展開させているが、この時期の国分はお調子者のお笑い担当みたいな立ち位置だったようでそれをそのまま曲にも反映させている。自作以降でメロディーメイカーとして開花する国分を先に知っていると曲作りに関与し始めの時期がこのようなおふざけ路線だったのはかなり意外だし(後年のライブDVDで見せるキャラはこの延長にはあるけど)、後年しっかりりした楽曲の数々を送り出すメロディーメイカーに成長することを思うと感慨深いものがある。

ノリ自体はふざけていても佐久間正英、森俊之による編曲は意外と凝っていて、全体に妙にリバーブがかったボーカルやバンドサウンドを基本にレトロな風味や賑やかなガヤなどを織り交ぜてゴチャゴチャさせながらもなんだかんだうまくまとめ上げている印象。この時期だけ集中的に樋口了一が提供しまくったり、佐久間正英をアレンジに招いて3作リリースした佐久間編曲作がオリジナルアルバムに1曲も入らず終わったり、初期制作陣を一掃してからはアルバムごとに路線変更しすぎだったりと、迷走していたようには思う。

電光石夏

印象度★★★☆☆

2020.1.30修正

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