TOUGH BANANA

No タイトル 作詞 作曲 備考
1 Wild Heart 舛添要一 織田哲郎 江川ほーじん
小田原豊 小島良喜
 
2 Isn't It You, My Lady 舛添要一 織田哲郎  
3 L'esprit d'Afrique 舛添要一 織田哲郎  
4 Social Consuction Of Reality 小西克哉 織田哲郎、江川ほーじん  
5 Crashin'Over You 舛添要一 織田哲郎  
6 J'en ai mare 舛添要一 織田哲郎  
7 Ca va pas 舛添要一 織田哲郎  
8 Open It   織田哲郎 Instrumental
9 Downtown Sunset 舛添要一 織田哲郎  
10 Silver Machine B.Calbert/S.Macmanus Hawkwindのカバー

リリースデータ

1989年11月21日 初登場77位 売上0.2万枚 Produced & Mixed by 織田哲郎
Art Direction & Illustration:織田哲郎
PLATZ

メンバー

Vo&G 織田哲郎
B 江川ほーじん
Dr 小田原豊
Key&Syn 小島良喜

TOUGH BANANA唯一のアルバム。WHY、織田哲郎&9th IMAGE以来となる織田哲郎を中心に結成したバンド唯一の作品でシングルもリリースされておらずこのアルバム1作のみで活動を終了した。3月に発売されたソロ8thアルバム『Candle In The Rain』を制作してこれが最後のアルバムになると感じた織田哲郎は音楽を辞めるかもしれないと考えて89年8月にはWHY時代から関わってきたバンドメンバーを呼び集めて時期ごとに当時の演奏メンバーに入れ替える形でWHY、9th IMAGE、ソロの楽曲を発売順に4時間にわたって演奏する集大成のライブを開催。そして元々得意としていた英語でギターを弾き倒すアルバムをプロになってから作ってないという事で最後に作ろうと考えてメンバーを集めてTOUGH BANANAを結成したとされている。このため元々TOUGH BANANAとしての継続的な活動は想定していなかったようだ。これまで所属していたCBSソニーではなく、学研が新たに立ち上げた音楽レーベルPLATZからのリリース。織田哲郎の次回作『いつかすべての扉が開かれる日まで』もPLATZでリリースされた。

集まったメンバーはいずれも別バンドでの活動経験を持っていた面々で、江川ほーじんは爆風スランプ脱退直後だった。小田原豊はREBECCAメンバーとして活動していた(結果的にREBECCAのラストシングルとなった「LITTLE ROCK」と今作は発売1日違い(22日発売)でREBECCAは翌年活動休止、翌々年解散)。小島良喜は1986年限定で活動したKUWATA BANDのメンバーだった。作詞を担当した舛添要一は後の政治家だが、当時は東京大学教養学部政治学助教授を10年務めていたが退任して舛添政治経済研究所を設立して独立して所長になったばかりの時期だった。東大教授時代の末期には政治学者として討論番組に出演していたので既に知名度もそこそこあったようで、独立を機にバラエティ番組に進出し始めた時期だったようだ。舛添要一は語学に堪能だったこともあり、英語詞を書ける人材を探していた織田哲郎が縁あって作詞を依頼したとしている。舛添要一はこれ以外に91年の栗林誠一郎のアルバムでも1曲作詞を担当したがこの時のビーイング繋がりの縁だったと思われる。

またHawkwindのカバー「Silver Machine」のコーラスにはデビュー2年目のB'z稲葉浩志、葉山たけしがコーラスとして参加している。

ソロ作品では『SEASON』『Candle In The Rain』とロックから遠ざかった作品をリリースしていたが今作は4人編成のシンプルかつゴキゲンなロックンロールが展開。引退を前にやり残したことをやっているだけに、歌もギターもノリノリ。特に分かりやすくサビでキャッチーなメロディーで盛り上がるといった邦楽的な盛り上がり方はしないのと全英語詞もあって洋楽のような作風だが、4人の躍動感あふれる演奏は単純にテンションが上がるし、恐らくメンバーも純粋にロックを楽しんだものと思われるがその楽しさが伝わってくるストレートなロックアルバムだ。強い1曲は無いが勢いのままに楽しめる。

Tough Banana  

印象度★★★★☆

2019.4.14更新

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