ギリスト!
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ギリスト! | 櫻井翔,上田竜也 | GASHIMA,草川瞬,川口進 | 川口進 | 新曲 |
2 | 光射す方へ | 櫻井翔,上田竜也 | Christofer Erixon,Josef Melin | Josef Melin | 新曲 |
3 | カンタービレ | 上田竜也 | オカダユータ,清水哲平 | 清水哲平 | KAT-TUN 10thアルバム『Honey』通常盤のみ収録曲 |
4 | Lollipop | TEEDA | CR,SB,KOJI YAMAOKA | Koji Yamaoka,Yocke | 未発売曲 2022年のKAT-TUNツアーで披露 |
5 | ヤンキー片想い中 | 上田竜也 | 黒須克彦,河合英嗣 | 河合英嗣 | KAT-TUN 28thシングル『Roar』期間限定盤2のみC/W |
6 | 花の舞う町 | 上田竜也 | 上田竜也 | kao | KAT-TUN 4thアルバム『Break the Records-by you & for you-』収録曲 |
Rap詞:上田竜也(5)
リリースデータ
2024年2月7日 | 配信限定 | 初登場1位 | 売上0.7万DL | Storm Labels |
上田竜也1stEP。配信限定。KAT-TUNメンバーの初単独ソロ作品。嵐の櫻井翔と共作した新曲2曲と過去のソロ楽曲の中から4曲を収録。このうち「Lollipop」は2022年のKAT-TUNツアーでソロ曲として披露していた未発売曲で、2022年11月発売のDVD/Blu-ray『KAT-TUN LIVE TOUR 2022 Honey』にライブ映像としては収録されていたが、スタジオ音源は初収録となった。「ヤンキー片想い中」はCD化されたのは2021年で比較的近年だが元々は2008年のソロコンサート(未映像化)で披露していた楽曲。KAT-TUNはシングル『Roar』以降はDL/ST配信もしているがタイプ別収録曲は配信していないため、『Roar』『Honey』のタイプ別収録曲だった「カンタービレ」「ヤンキー片想い中」もここまで未配信で、全曲が初配信となる。
新曲2曲はクレジット上は作詞を共作しているのみだが、"上田の強い希望で、“アニキ”と慕う嵐・櫻井翔に自ら共同制作を依頼し、櫻井の快諾により実現。デモセレクトから始まり、今の思いを交互にRAPにのせたリリック制作、楽曲タイトル、レコーディングに至るまで共に制作し、2人の音と言葉の共鳴を堪能できるスペシャルな2曲"と紹介されており、2人がガッツリ組んで制作されている模様。
上田竜也というとオラついたイメージ、ヤンキーキャラとしてイメージが定着しているが、ボーカル2トップの亀梨・赤西、ラップを一手に担っていたリアルJOKER、ヒューマンビートボックスの使い手中丸、やや3枚目キャラの入口出口田口に対して妖精が見えるキャラやカワイイキャラなど路線が定まっておらず、人数が多かった頃は正直音楽的には目立たないメンバーだった。人数が減っていく中で、2011年に役作りで坊主になったのとJOKER脱退をきっかけにカワイイ路線からヤンキー気質を徹底して伸ばす方向に確定していつしかビジネスヤンキーと呼ばれるようになり、JOKER脱退後に一時封印していたラップを復活させてラップ詞を手掛けるようになるなどオンリーワンな存在感を発揮するようになった。正直ちょっと怖いイメージではあるが、ビジネスヤンキーと言われているように素行が悪そうに見えてその手のスキャンダルは無い。ヤンキーキャラが定着した頃には既に30代になっていて2023年には40歳を迎えている事もあり、いい年してイキリ系のキャラが痛いと外野から言われがちでもあるが、恐らくとても真面目でその時々でグループに必要とされているポジションを考えてやってきた人なのだと思う。大枠としてはJOKER脱退後に失われたその部分を軒並み引き継いで現在のキャラに固まった感じではあるが、結果的に今の3人のKAT-TUNは当初から半分になっても程よいバランスの3人が織りなすけっこう素敵なグループになっている…というのが個人的な印象。
というわけでイメージ的にはオラついたヤンキー路線のカッコいい曲が並んでいそうなイメージで実際そういう曲もあるが、素で歌うとオラついた部分が皆無のスッキリ綺麗な高音系で繊細さも見せていたりしている。新曲2曲は若気の至りとも言えるほど後年見せなくなっていった最もHIP HOPに傾倒してラップをバリバリやっていたあの頃の櫻井翔が憑依したようなゴリゴリなサクラップ風味なラップを披露するというゴリゴリな方向性。嵐がブレイクした頃にはすっかり失われていってしまった若き日の尖りまくったスタイルのゴリラップなサクラップ(?)が上田竜也によって2024年の現代に蘇った感がある(共作とレコーディングまで立会いしただけでサクラップ(本物)はサクラップ(本物)してないんだよねこれ?)。これはなかなか感慨深い。それ以外の既存曲は比較的爽やか系でバランスがいい。他にもソロ曲はある中で「カンタービレ」とか「花の舞う町」とか特にメロウな曲をわざわざ選曲している事からもゴリゴリハードなラップ曲一辺倒という志向でも無い事が伺える。
そんなわけで上田竜也の世間にはあまり知られていない魅力も予想通り(ヤンキーっぽい)な一面も色々な魅力が見える1作だと思う。
印象度★★★★☆
2024.2.24更新
※Amazon Musicで視聴。クレジットは公式サイトで公開。