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ウカスカジー3rdアルバム。配信限定ミニアルバム『金色BETTER』から2年4ヶ月ぶり、CDとしては5年5ヵ月ぶり。『金色BETTER』収録曲はそのまま全曲初CD化で収録された。「コエノチカラ」は前年リリースの映像作品の先着特典としてデモバージョンを収録したCDが付属していてその完成版となる。「PLEASE SUMMER BREEZE」も同作の中で制作している様子が映し出されていたほか、カバー2曲もライブでは披露済み。「勝利の笑みを 君と」は翌2022年のサッカーW杯に向けて新録音されている。1万枚越えでのトップ10入りは果たしたものの、2週目には1000枚割れで68位まで吹き飛ぶ事態となった。

今回14曲と曲数は多いが半分は配信限定『金色BETTER』全7曲を放り込んだだけで、しかも新たな7曲のうち2曲はカバーなので新曲5曲でフルアルバムが完成した事に…。新コロで2020年のライブは中止になってしまったが2013年の結成以降作品発表が無くてもライブは毎年行われていた。今作は新コロ直下で塞がった気持ちを鼓舞するという目的で制作されており、タイトルもそのまま新コロ騒動の事を示唆しているものと思われる。宣言通りに前向きで明るい雰囲気のポップアルバム。ポップなメロディーにノリのいいラップが絡んできて2人ともリラックスして楽しそうに歌っているのが印象的。実際にはアルバムの半数は新コロ以前の制作曲でなんだけどそれでも全体を明るさが支配しているというのは元々ウカスカジーはそういうグループだったというのもある。あまりにもデカい存在であり一挙一動が注目されるMr.Children、目的が目的だけに崇高になりがちなBank Bandに対してウカスカジーはサッカー好きでサッカー応援のためにサッカー仲間同士で組んだという気楽なユニットだっただけに、ミスチルやBank Bandとして明るいメッセージを発するよりも、深い意味を持たせずにより気楽な前向きさは出てくるのかなと。強く印象に残るシングル級の名曲というのは無いにしても、近年のミスチルの『重力と呼吸』『SOUNDTRACKS』とは違って構えて聞かなくても人懐っこく入り込んでくるようなポップさは確かにあると思うし、これがいいガス抜きになってミスチルでの曲作りにもいい影響が出てくるかもしれない。

印象度★★★☆☆

2021.12.22更新

※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていませんが『金色BETTER』は当時公式でクレジットが画像の形でアップされていたので収録曲の半分は公式のクレジットを見ている事になります。

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