ケダモノの嵐

No タイトル 作詞 作曲 備考 ボーカル
1 命果てるまで 奥田民生 奥田民生 4thシングル(カット)　最高10位　売上6.8万枚 奥田
2 フーガ 堀内一史 堀内一史 　 堀内・阿部
3 ロック幸せ 川西幸一 川西幸一 3rdシングルC/W(「CSA〜ロック幸せ」として収録) 川西・手島
4 ケダモノの嵐 川西幸一 奥田民生 　 奥田
5 エレジー 奥田民生 奥田民生 　 奥田・阿部
6 自転車泥棒 手島いさむ 手島いさむ 　 奥田・阿部
7 富士 阿部義晴 阿部義晴 　 奥田・阿部
8 リンジュー マーチ 奥田民生 奥田民生 　 奥田
9 スライム プリーズ 堀内一史 堀内一史 　 堀内
10 CSA 阿部義晴 阿部義晴 3rdシングルC/W(「CSA〜ロック幸せ」として収録) 阿部
11 いかんともしがたい男 奥田民生 奥田民生 　 奥田
12 夜明け前 阿部義晴 阿部義晴 　 阿部
13 働く男 奥田民生 奥田民生 3rdシングル　最高3位　売上27.0万枚 奥田
14 スターな男 阿部義晴 奥田民生 5thシングル(カット)　最高6位　売上10.3万枚 奥田

管弦編曲:笹路なんつったって正徳っつうぐらいのもんで(11)

リリースデータ

1990年10月1日
1995年12月13日(廉価再発)
2007年12月19日(紙ジャケ限定盤)		 初登場1位
100位圏外
300位圏外		 売上36.6万枚 プロデューサー:UNICORN CBSソニー
Sony Records
SME Records

メンバー

奥田民生
阿部義晴
堀内一史
手島いさむ
西川幸一

UNICORN4thアルバム。前作から1年4ヶ月ぶり。3ヶ月連続アルバムリリースの1作目。前作以降のシングル「働く男」とC/W「CSA」「ロック幸せ」を収録。C/Wでは「CSA〜ロック幸せ」と1トラックに繋げて収録されていたが今作では独立して別々に収録された。またこのシングルは何故か1曲目がC/W「CSA〜ロック幸せ」、2曲目が表題曲「働く男」という曲順になっていた。20日後の10月21日に「命果てるまで」がシングルカットされ、年明け1月には「スターな男」がシングルカットされた。「スターな男」はミックスが変更されシングル盤での正式なタイトルは「スターな男（異ミックスド）」となった。今作よりバンド名義でのセルフプロデュースへと移行。

ジャケット写真でのメンバーの位置から帯がつくと西川幸一の顔が隠れて両足しか見えなくなる事が判明したため、帯の西川の顔がかかる部分に丸い穴を開けて顔を見えるようにした上で「↑この人がドラム」とデカデカ記載するという珍妙な帯となった。また前作では作詞は川西“西川”幸一としていたが今作では作詞作曲は川西、メンバー表記は西川となっている。

解散後1995年に全オリジナルアルバムを廉価盤として一斉再発。この1995年廉価版では帯があると西川の顔は思いっきり隠れる(彼が脱退してからの解散だった事や、廉価版の帯のデザインは共通のもので今作にだけ穴を開けるなどそこまで気を遣わなかったものと思われる)。2007年には全オリジナルアルバムを紙ジャケ限定生産盤として再発。2007年紙ジャケット盤では帯の丸穴仕様を再現している。いずれもリマスターはされておらず単品でのリマスター盤は発売されていない。

2012年に25周年記念BOX『UNICORN SME ERA - remasterd BOX』で初めてリマスターされた。その後メンバーのABEDON(阿部義晴)はTed Jensenに師事してマスタリング修行を行うと以降UNICORN作品のマスタリングを自ら担当するようになり、2017年のBOX『UC30 若返る勤労』ではABEDONによるリマスターで再度今作もリマスターされた。現在配信で出ているものは全てUC30 若返る勤労表記があるため2017年ABEDONリマスター音源で配信されている模様。

レコーディングのノウハウから指導者的存在だった笹路正徳と3枚のアルバムを制作してセルフプロデュースへと独立した今作は前作で開花した遊び心をさらに発展させた自由で楽しい1作。5人全員の曲が収録されているほか冒頭3曲で5人全員のボーカルが登場するなど各メンバーの個性もどんどん出てきているのでバラバラといえばバラバラなんだけどそれでもそれこそがUNICORNの自由さとして成立している充実の1作といった印象。デビューからグングンと個性を開花させてバンドが上昇気流に乗ってうまく回っていたのは結果的には今作が頂点だったのかなという気もする。阿部が頭角を見せ始め奥田に続く曲数へと存在感を増す中で、初期から作曲していた堀内があまり採用されずに曲数が増えないままだったりもするし、なんだかんだ最後は奥田が中心みたいなところもあって自由ゆえに徐々に歯車が噛みあわなくなっていくところもあったのかなと何となく思った。

今作で唯一の手島曲である「自転車泥棒」は2002年にWhiteberryがカバー3連続リリース企画の第1弾としてカバー。当時のWhiteberry公式では発表されるなり、UNICORNは奥田民生が昔いたバンドとして名前を聞いた事はあるけど…曲知らねぇんだけど…という同世代リスナーのビミョーな空気が流れまくっていたのを記憶しているが(結局企画3作全部同世代ではまず知らないような古めの選曲だった）、1990年当時5歳くらいの女の子たちに12年後シングル表題曲としてカバーされるような曲になるとはなかなか想像できなかったんじゃないだろうか。

B007CCNKM490年盤　　B00005G6UN95年盤　　B000WM9VOW07年紙ジャケ盤　　　

印象度★★★★☆

2022.5.6更新

※95年盤ブックレットを参照しようと図書館で借りてきたら歌詞部分が盗まれていて(歌詞と写真が別々だったらしくフォトブックだけの状態)参照できなかったのでデータはWikipedia参照、音源はAmazon Musicの「UC30 若返る勤労」表記2017年BOXのABEDONリマスター音源で視聴しています。

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