ULTRA BLUE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | This Is Love | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 先行配信 初CD化 |
2 | Keep Tryin' | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 16thシングル 最高2位 売上12.5万枚 |
3 | BLUE | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | |
4 | 日曜の朝 | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | |
5 | Making Love | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | |
6 | 誰かの願いが叶うころ | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 13thシングル 最高1位 売上36.5万枚 |
7 | COLORS | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル&河野圭 | 12thシングル 最高1位 売上89.4万枚 |
8 | One Night Magic feat.Yamada Masashi | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | |
9 | 海路 | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | |
10 | WINGS | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 16thシングルC/W |
11 | Be My Last | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 14thシングル 最高1位 売上15.1万枚 |
12 | Eclipse(Interlude) | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | インスト |
13 | Passion | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 15thシングル 最高4位 売上11.2万枚 |
リリースデータ
2006年6月14日 2022年4月27日(アナログ盤) |
初登場1位 初登場14位 |
売上90.9万枚 売上0.5万枚 |
Produced by 宇多田ヒカル,三宅彰,&宇多田Sking照實 | 東芝EMI |
宇多田ヒカル4thアルバム。ベスト盤、Utadaを経て宇多田ヒカルとして4年ぶりのオリジナルアルバム。ベスト盤に先に収録されていた「COLORS」はそのまま収録され、これによりオリジナルアルバムに未収録のシングル表題曲は無くなった(そうなるのが嫌なので収録したとされている)。「COLORS」はそれまで通りに河野圭との共同編曲で制作されており、本人はBasic Programmingというクレジットになっていたが、Utadaを経て以降は単独編曲へ完全移行。これに伴い本人のクレジットはKeyboards and Programmingとなった。全米デビューを経て、シングル売上はCD不況の深刻化を遥かに上回る勢いで低迷。ついには当たり前だった1位も取れなくなるも今作は2週連続1位を記録。初動50万から倍近くまで累計売上を伸ばすも、遂に初のミリオン割れとなった。
全米デビューがうまくいかなかったというか過去に全米に挑んでは帰ってきた他のミュージシャンと同様に宇多田も世界では通用しなかったとみなされた事で宇多田神話は1度崩壊したような感じは当時あった。シングル売上は目に見えて激減、デビュー以降築かれていた宇多田ヒカルは別格という風潮が最も弱くなり、落ち目みたいな見方までされるようになったのがこの時期だったと思う。まあ明らかに内省的でシングルには地味な曲を連投したのでライトリスナーが離れたのもあったんだろうけど…。ただシングル売上は伸びなかったものの当時勢いのあったタイアップの1つであるau LISMOのCMソングとして「Keep Tryin'」が存在感を示していたことや、今作発売直前には先行配信もされた「This Is Love」が日清カップヌードルのCMタイアップで大量OAされ、初めてシングルCD表題曲以外でリード曲のような存在として機能したこともあってか今作はそれなりに売れた。ミリオン割れにはなったものの、それ以上神話が崩壊するような流れにはならなかったというそんな印象がある。
これまではシングル始まりが3作続き、シングルカットされるようなことはあってもどうしてもアルバム曲の印象が弱かったが、今作は初めてシングル表題曲以外の明確なアルバム曲(先行配信はされたがまだ着うたがメインの時代)「This Is Love」が1曲目を飾った。さらにシングル曲で地味なものが多かったのもあるが、今作の核となる「BLUE」もシングルよりも存在感を放っている。4作目にして初めてアルバム曲でシングル並の存在感を示していると思える曲が出てきたのは個人的には大きかった。本人による打ち込みでほぼ構成された今作は初期のR&B的な作風は抜け去り、もっとスッキリとシンプルなアレンジが多いが、スカスカというわけではなく妙にコクがある。内省的な曲が多く、暗めの作風ではあるのに地味に終わらない独特の哀愁は単に寂しかったり悲しいだけではなく、だからこそ「BLUE」ではなく『ULTRA BLUE』というネーミングも納得。次回作と迷うところではあるが、個人的には最高傑作は今作。
印象度★★★★☆
2017.1.19更新