STEP(通常盤)

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 千葉雄喜 VLOT/千葉雄喜    
2 blue Ryohei Yamamoto Andre Merritt,Vinny Venditto   長野博プロデュース
3 Best Choice 栗原暁(Jazzin'park) 久保田真悟(Jazzin'park)
/栗原暁(Jazzin'park)
久保田真悟(Jazzin'park) 坂本昌行プロデュース
4 Sweet Days Keishi Tanaka Keishi Tanaka Keishi Tanaka/
George(MOP of HEAD)
岡田准一プロデュース
5 トビラ 岩崎慧 岩崎慧 岩崎慧  
6 素敵な夜 堀込高樹 堀込高樹 sugarbeans 井ノ原快彦プロデュース
7 分からないだらけ 小原綾斗 小原綾斗 Tempalay 三宅健プロデュース
8 Let Me Micro(Def Tech) Micro(Def Tech)/Nagacho Micro(Def Tech)/Nagacho 森田剛プロデュース
9 家族 千葉雄喜 U-LEE/千葉雄喜    
10 High Hopes/Coming Century イケガミキヨシ Mori Zentaro/イケガミキヨシ Mori Zentaro 通常盤のみ追加収録
11 グッドラックベイビー/20th Century 森山直太朗/
御徒町凧
森山直太朗 櫻井大介 通常盤のみ追加収録

ストリングスアレンジ:近谷直之/大島理紗子(1,9)、室谷光一郎(5)
コーラスアレンジ:Ryohei Yamamoto(2)、伊沢麻未(6)

リリースデータ

2021年9月4日 初登場1位 売上15.2万枚 Produced by JULIE.K. avex trax

メンバー

Coming Century 20th Century
森田剛 坂本昌行
三宅健 長野博
岡田准一 井ノ原快彦

V6、14thアルバム。前作から4年1ヶ月ぶり2021年3月に11月1日に解散すると発表、最後のオリジナルアルバム。前作以降5シングルA面10曲は全て未収録、全曲新曲で構成されている。告知時のV6名義のコメントでは"すべて新曲のV6プロデュース作品”と説明されたが、Produced by JULIE.K.表記のままとなっていてV6やメンバー個々のプロデュースを示すクレジットは無い。また前作同様のメンバー1人1曲プロデュースも行われているとされているが、今回はブックレットに記述が無いだけでなく公式サイトですらどの曲を誰が担当したのかの記載がない。ラジオや雑誌等で情報が出回っており上記がメンバープロデュース曲となっている模様。今作発売後に10月26日にベストアルバムを発売すると告知、ベストアルバム『Very6 BEST』には全シングルは収録されず抜粋選曲となっていたが、前作以降発売で今作未収録の5シングルA面10曲は全て収録された。

初回盤Aは全9曲、「雨」Music Video、ジャケット撮影・MV撮影メイキングを収録したBlu-ray付、DVD付の2種。三方背ケース仕様。
初回盤Bは全9曲、「V6 そういえば、コレやってなかったな旅」を収録したDVD付。こちらはBlu-rayはない。三方背ケース仕様。
通常盤Coming Century、20th Centuryそれぞれの楽曲を2曲追加収録した全11曲仕様通常盤の初回仕様変形A4サイズの40Pフォトブック一体型ハードカバーケース仕様、同サイズの紙ケースにCDと歌詞が記載されている巨大パッケージとなっている。

発売日は9月4日のデビュー記者会見日に合わせて設定されたが、そのままでは土曜日発売金曜フラゲとなってしまいO社1位獲得に支障が出る事が確実と見られたためか、8月31日火曜日より販売開始だと告知された。表記を4日と印字しているだけ実質9月1日水曜発売作品と同じ扱いであった。その甲斐あってか無事に1位を獲得した。

前作もそうだったが今回はさらにメンバーが全曲プロデュースしたとか、1曲ずつプロデュースしたと言っているのに機械的なProduced by JULIE.K.表記のまま。2013年の前々作ではちゃんとProduced by V6表記を実現していたのに、その頃からSMAP解散騒動に至るまでの派閥問題の激化を経てProduced by JULIE.K.表記は譲れない!とジュリーさんが頑ななになってしまったのか前作でもメンバープロデュース曲があると言っていたのにProduced by JULIE.K.に戻ってしまい、全曲メンバープロデュースと明言している今作でも変わらず。メンバー各自のプロデュース曲に至ってはいつの間にかwikiやファン情報としては出回っていたのでそちらを参照したが、公式にも記載がない始末。

一方で岡田准一がメンバー写真を撮影して、通常盤のフォトブックをディレクションしたというのはしっかり反映されているので、Produced by JULIE K.、Eternal Producer:Johnny H.Kitagawaに続いて3番目にCreative Directer:JUNICHI OKADA、さらにPhotographer3人のうちの1人としてもJunichi Okadaの表記があり、V6プロデュースの表記が無いのに岡田単独のクレジットが2ヶ所しっかり表記されるという変な事になっている。情報も乏しくなった遠い未来に今作を手に取った人は最終作は岡田君だけ写真関係のプロデュースで関わったんだなとしか思わないぞこれじゃ…

今作はV6の集大成的なこれぞV6な世間一般がイメージするような楽曲はあまり収録されていない。TV出演時の過去曲メドレーで歌われるようなヒットシングル群からイメージされるV6の明るくポップなアイドルV6という意味での集大成は概ね10周年とそれを過ぎた『musicmind』『Voyager』辺りで完結していた印象。今作では以後も進化を続けてきてついに全員40代(今作発売時点で最年長坂本は50歳)の大人のグループとなったV6の進化の到着点といった方が正しい。ずっと聞いてきたファンはその進化を絶賛してこれぞV6のラストアルバムだとする一方で、解散を聞いて昔のイメージのまま今作にだけ飛びついたリスナーだとイメージと違い過ぎてV6らしい曲が全くないと感じるんじゃないだろうか。前作『The ONES』からの正当な進化系が今作だ。シングルを排除して新曲だけにしているのでトータルの曲数が少なく感じてしまうというのはあるが、新曲数はいつものアルバムと大差ないわけで、よりコンパクトにまとまって現在進行形のV6が強調されていて良かった。「僕らはまだ」で締めるくらいならありだったかもしれないけど正直今作の流れのどこかに「Super Powers」とか「ある日願いが叶ったんだ」とか入っても浮くしそこだけポップで目立ちすぎて全体像がブレる。クールな曲は多いがそこまでとっつきにくい曲は無いし、過度に今の若者向けや世界路線に合わせているわけでもないので大人のダンスグループとして単純にカッコいい。ジャニーズでもこの年齢まで不動で現役を続けたグループはいないので(年齢的にも活動歴もSMAPより先まで行った)この進化の先をまだまだ聞きたかったというのは正直なところだけど、確かな有終の美でもあると思う。またポップなV6が大人になったような岡田プロデュース「Sweet Days」、前作でもそうだったが最も明るいノリの曲を用意するのはやはりこの人という安心感がある井ノ原プロデュース「素敵な夜」辺りでは明るくポップなV6の進化系も数は少ないが最後に聞けるのでクール系が苦手でもある程度までは満足できるはず。

最後に単独作品を出した08〜09年辺りにはもう明確になってきていたけど、クールさを極めていくカミセン、ワイワイ楽しげにポップな方向に向かうトニセンというのは今作でもはっきりとしたコントラストになっている。本編最後の「家族」はV6進化の究極のようなクール系、カミセンの「High Hopes」もクール系だが、トニセンの「グッドラックベイビー」は一般イメージのV6っぽいポップな曲で、プロデュース曲の方向性もそうだけど、井ノ原快彦が明るくポップなV6の一般イメージを最も背負っていた中心人物だったのかも。この曲を森山直太朗が手掛けているのはデビュー前に舞台で共演して以来、特に井ノ原と友人関係になっていたという縁もあったようだ(直太朗によれば親戚のかまやつひろしの還暦祝いでトップコートの渡辺万由美と会って売れないバンドマンの役で舞台に出ないかと言われて出演することになったのがトニセンがやっていた舞台だった、その後V6ファンがライブにも来てくれるようになって動員が上がってきたのでメジャーデビューへの話も動いていったそう)。

B099HTBD16初回盤A(Blu-ray付)  B099J1993K初回盤A(DVD付)  B099J36VR5初回盤B(DVD付)  B099HRPKKR通常盤 

印象度★★★★☆

2021.10.24更新

 

戻る