Very6 BEST(通常盤)

リリースデータ

メンバー

V6、4thベストアルバム。解散に伴いリリースされた。ここまでの全シングルからメンバー選曲による34曲+新曲「Full Circle」「クリア」を収録。最後のオリジナルアルバム『STEP』が全曲新曲でアルバム未収録のままになっていた『The ONES』以降の49th〜53rdシングルは両A面含めて10曲全てが収録され、アルバム初収録となった。

初回盤AはC/W、アルバム曲からのメンバーセレクト34曲を収録したDISC-3,4、DISC-1,2に選曲された34曲のMV+新曲「Full Circle」の撮り下ろしMV+メイキングを収録したBlu-ray、もしくは2DVD付属(Blu-rayは1枚、DVDは2枚に分割)。4CD＋Blu-ray、4CD+2DVDの2種。
初回盤Bは20th Century、Coming Centuryの曲からメンバーセレクトした17曲ずつ34曲を収録したDISC-3,4、特典映像「みんなで選んだV6大辞典」「Very Smile6」を収録したDVD2枚付属。こちらはBlu-rayは無く、4CD+2DVDのみ。
通常盤は5曲のリメイク(V626 ver.）とメンバーソロバージョン6曲を収録したDISC-3付属。
通常盤の初回仕様はスリーブ仕様、A4変形サイズ冊子「みんなで選んだV6大辞典」付属。このためパッケージ全体は初回盤よりも巨大(CD部分はトールケースサイズ)。通常盤の通常プレスはレンタルに出回っている分厚い通常プラケース仕様と思われる。

mu-mo限定予約生産盤としてあなたのお名前入りスペシャルBOX盤も発売された。当初発売告知が出た9月4日から9日までの5日間で予約を打ち切ってしまったが、10月9日から追加販売が開始され、発売前に売り切れて終売となった。一般発売3種とは収録内容が大きく異なり、メンバーセレクトではなく基本的に全シングルA面が収録された。DISC1,2,3,4は事実上一般発売3種のDISC-1,2の拡大版となる。DISC-3〜9はファンクラブ会員限定に緊急でアンケートを行って結果を元にしたファンセレクトベストとなっていて、C/WアルバムのV6楽曲(DISC-3,4)、20th Century(DISC-5)、Coming Century(DISC-6)、ユニット&ソロ(DISC-7)となっているが、初回盤A,BのC/Wアルバム、トニセン、カミセンのメンバーセレクトとは特に被りは意識されていないため重複した曲も混在した選曲となっている。DISC-10,11,12はほぼ全MVを網羅したMV集となっている。収録容量の関係でDVDの場合はDISC-10〜13まで3枚に渡って収録されている。これも初回盤ＡのBlu-ray/DVDの拡大版となるが「Full Circle」のメイキングは収録されていない。

「野性の花」は歌詞カード部分のみ「野生の花」に誤記されている。これはあなたのお名前入りスペシャルBOX盤でも同様のため全種共通でミスプリされているものと思われる。

過去3作とのベスト盤との重複も多く、しかも今回はメンバーセレクトによる抜粋なので基本的にはV6のシングルを全部一気に聞きたい場合にはあまり推奨されないベスト盤で、そういった目的であれば『SUPER Very best』の方が良い。今作は改めて抜粋でV6のヒットシングルを振り返る目的で聞くのが最適だ。メンバーセレクトととはいえ『The ONES』以降のシングル全部収録は機械的にやっているのでこれだけでかなりの枠を消費。初期の方が知名度の高いヒット曲が多いのは確かなので結果的にどうしても中〜後期がすっ飛ばし気味になってくる。概ね前後のシングルより売上が高い曲はほとんど全部選曲されているんだけど、「出せない手紙」だけ選ばれていないのが残念。そして売上が急落した「愛のMelody」だけが当時の売上と大きくズレている部分だ。「愛のMelody」はけっこうライブでの扱い等が良かったようだし、メンバーセレクトというこだわりが良く出た選曲なのかも。「way of life」頃まではタイアップや曲の良さなどが浸透するとロングヒットして売上が伸びるくらいにCDがメインで売れていた時代だっただけに「CHANGE THE WORLD」〜「way of life」までのラインナップは厳選ヒット曲集みたいになっていてけっこう圧巻。

また『SUPER Very best』の続編として聞くという聞き方もできる。シングル1曲目(両Ａ面除く)に限れば、46th以降となるため48th「COLORS」が抜け落ちてしまうもののそれ以外は最後まで辿ることができる(しかも49th以降は両A面まで全曲網羅)。

新曲2曲はどちらもクール系。『STEP』とはまた少し違って集大成的な意味合いも歌詞で感じられるようにはなっているが、最後くらいはもう少し明るくポップな曲を持ってくると思ったので到達点に行きっぱなしで終わったのは意外だった。

初回A,BのDISC3,4がが既出曲セレクトなのに対して通常盤のDISC3は全曲が初出の新バージョン。5曲がリメイクで6曲がソロバージョンとなる。V626 ver.というのはV6がデビュー26周年という意味(厳密にはデビュー26周年当日に解散)。ソロバージョンはここで6枠も消費する上に選曲が直近の『STEP』とラストシングルに全振りされるなら『STEP』の特典でやっておいてくれれば…というところはある。

「MIRACLE STARTER〜未来でスノウ・フレークス〜」「Can do! Can go!」はミニアルバムのリード曲だし、「上弦の月」も人気C/W(『Very best�U』にも初回Aにもあなたのお名前入りスペシャルBOX盤にも選曲されている)なので分かるが、メンバーセレクトから外された地味な立ち位置のシングル「IN THE WIND」が選ばれているのがなかなか面白い。「MIRACLE STARTER〜未来でスノウ・フレークス〜」「Can do! Can go!」「太陽のあたる場所」辺りはアレンジ自体は悪くはないもののアレンジもボーカルもかなりクールに落ち着いているので年月の積み重ねが感じられる。ちょっと落ち着きすぎてしまっている印象の3曲に対して「IN THE WILD」はシングルとしては地味だったが当時少し早すぎた感もある大人っぽい曲だったので落ち着いたアレンジとボーカルでもけっこうしっくりくる。「上弦の月」もそこまでではないがやはり同じような印象。

ソロバージョンは坂本以外は『STEP』収録曲だが、長野、三宅は自身プロデュースの曲、井ノ原、森田はメンバープロデュースではない曲、岡田は森田プロデュースだった曲を選曲している。どれも大人な仕上がりなんだけど、どうしても個々のファン向けではあるし、全期に渡った幅広い選曲で聞きたかったところはどうしてもある。しかも最後にしてけっこう今までのイメージと違うボーカルスタイルを披露しているように思うのは曲調のせいか…。特にイノッチってもっと伸びやかな声質じゃなかったっけ。

初回盤A(BD付)　　初回盤A(2DVD付)　　初回盤B(2DVD付)　　通常盤　

印象度★★★★☆

2021.12.31更新

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