after school

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Fightberry-Instrumental-   坂井紀雄 坂井紀雄 Instrumental
2 通学路 Whiteberry 恩田快人 坂井紀雄&恩田快人  
3 AKUBI 前田由紀 坂井紀雄 坂井紀雄 後に4thシングル『あくび』としてリメイク
4 あそびたいの Whiteberry 恩田快人 坂井紀雄&恩田快人  
5 アニマル・ラブ よしの 小野祐司 坂井紀雄  

リリースデータ

1999年8月4日 100位圏外 Produced by 坂井“パパさん”紀雄
Produced by 坂井紀雄&恩田快人(2,4)
ソニー

メンバー

vocal 前田由紀
guitar,chorus 稲月彩
drums,chorus 川村恵里加
keyboard,chorus 水沢里美
bass,chorus 長谷川ゆかり

Whiteberryデビューミニアルバム。結成はメンバーが小学3,4年生のころでストロベリーキッズというバンド名で地元北海道北見市でライブ活動をしていた。稲月彩が父親の影響で小1からギターをやっていてその父親がメンバー募集の張り紙を出したことが結成のきっかけ。この稲月の父親の名前はスペシャルサンクスに掲載されている。何度かのメンバーチェンジを経て最後にボーカル前田由紀が加入して現在の5人となった。ストロベリーキッズ時代の97年6月に日本テレビ系「特ホウ王国」に出演して小学生女子のバンドがいるとして取り上げられたのがきっかけでソニーが目をつけ、水面下で準備を進めてWhiteberryとしてデビューする事が決定した模様。今作の帯に"噂はすでに2年前から始まっていた…"とあるのはストロベリーキッズ時代の特ホウ王国出演のことを指していると思われる。

このアルバムリリース時には前田、稲月、長谷川が中2、川村、水沢が中3だった。真夏の発売ながら半年近く前に撮影されたのかジャケットは雪原となっている。ただしリード曲「通学路」のPVは近い時期に撮影されたようで夏の空港が舞台となっていた。当時は全く話題にならず100位圏外に終わり、12月のシングルデビュー後改めて女子中学生バンドとして注目を浴び、1年後には「夏祭り」の大ヒットもあったがそこまでのいずれのタイミングでも今作が100位以内に浮上することは無かったため売上記録は残っていない。

「通学路」は後の1stアルバム『(初)』にもそのまま収録された。「AKUBI」は歌詞を追加して全面リアレンジを施した「あくび」としてリメイクし、3rdシングル「夏祭り」の大ヒット後、1stアルバム『(初)』をリリースした後にシングルカットされた。

実力が評価されてというよりも女子中学生バンドという物珍しさでデビューが決まったと思われ、バンドとしての実力云々は正直二の次だったと思われるし、自作を積極的にやっていたわけでもまだ無かったようだ。それでも後のZONEやSCANDALはダンススクール出身でバンド結成が大人の指示でそこから猛練習して演奏を習得したのに対して、Whiteberryは小学生の頃からバンド活動をしていたのでそれなりの演奏経験、地元でのライブ経験はあり、最初からバンドであり最初から演奏できたのは確か。とはいえあくまでアマチュアで楽しんでバンドやっていたような段階であり、プロを目指すとかそういう目的を明確に抱き始めるよりも前の段階でデビューしてしまったので、恐らくバンドの音楽性とかやりたい事なんかはまだ無かったものと思われる(最終的に活動停滞と解散の遠因もこの点が大きいと思う)。作編曲は坂井紀雄を中心にしつつ、当時活動休止中だったJUDY AND MARYの恩田快人も参加し徹底サポートで作編曲を担当し、メンバーは作詞で参加している。JUDY AND MARYは当時既にTAKUYAが主導権を握るようになり、恩田快人の楽曲が発表されなくなっていた。まさかのこんなところで恩田快人の新曲が聞けるっていう。

「通学路」はまさに思春期の煌めきを出したポップロックナンバー。この曲が表だとすると「AKUBI」では反抗心を、「あそびたいの」はそのままズバリ遊びたいオシャレしたい欲求を…と、思春期の裏側というか本音を滲ませたようなB面的な作風になっている。完全外部提供の「アニマル・ラブ」もC/Wっぽい曲なので、基本的には「通学路」をA面としたシングル作品のようでもあり、実際当初は「通学路」A面のデビューシングルの予定だったなんて噂も出ているが、確かに印象が鮮烈なのは「通学路」であり、1強かなと思う。「通学路」が1stアルバムにそのまま収録された時点で今作の重要度も一気に下がった。

シングル「あくび」の原曲「AKUBI」はここでしか聞けないが、これはなぁ…。ブレイク直後にリメイクして無理やりシングルにするような曲じゃなかったよなぁ…。「AKUBI」リリース時に"初期の名曲と呼び声の高い"とかマジで誰が言ってたんだよそれ…っていう状態だったし、「あくび」リリース後も原曲が入っている今作が注目を集めることも無かった。

B00002JXAN

印象度★★★☆☆

2019.9.19修正

戻る