(初)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | P・O・T(Power Of Teens) | たくや | ナオキ | 坂井紀雄 | Hysteric Blueのカバー |
2 | 通学路 | Whiteberry | 恩田快人 | 坂井紀雄・恩田快人 | デビューミニアルバム『after school』収録曲 |
3 | 太陽をぶっとばせ!! | Whiteberry | 水沢里美 | 坂井紀雄 | |
4 | 願い星 | Whiteberry | 坂井紀雄 | 坂井紀雄 | |
5 | 夏祭り | 破矢ジンタ | 破矢ジンタ | 坂井紀雄 | 3rdシングル 最高3位 売上64.8万枚 JITTERIN'JINNのカバー 2020年アナログ盤 最高68位 売上0.04万枚 |
6 | 愛落人形 | 川村恵里加 | 坂井紀雄 | 坂井紀雄 | |
7 | まるごとテスト | 川村恵里加 | 坂井紀雄 | 坂井紀雄 | 3rdシングルC/W「がんばれ!女の子」歌詞・タイトル変更 |
8 | Whiteberryの小さな大冒険 | 川村恵里加 &長谷川ゆかり |
坂井紀雄 | 坂井紀雄 | 2ndシングル 最高33位 売上2.0万枚 |
9 | Dearest | 稲月彩 | 坂井紀雄 | 坂井紀雄 | 4thシングル『あくび』C/W(カット) |
10 | YUKI | Whiteberry | 恩田快人 | 坂井紀雄・恩田快人 | 1stシングル 最高32位 売上6.0万枚 |
リリースデータ
2000年9月6日 | 初登場3位 | 売上21.9万枚 | Produced by 坂井紀雄 | ソニーレコード |
メンバー
Vocal | 前田由紀 |
Guitars | 稲月彩 |
Drums | 川村恵里加 |
Keyboards | 水沢里美 |
Bass | 長谷川ゆかり |
Whiteberry1stアルバム。デビューミニアルバム『after school』のリード曲的存在だった「通学路」とここまでの3シングルを収録。「まるごとテスト」は3rdシングルC/W「がんばれ!女の子」のメロディーとアレンジはそのままにタイトルと歌詞を全面変更した楽曲。「Dearest」はこの後のシングル『あくび』C/Wとしてカットされた。「P・O・T(Power Of Teens)」は同じPOTレーベルの先輩Hysteric Blueのカバー。TBS昼ドラ『ふしぎなはなし』主題歌となったJITTERIN'JINNのカバー「夏休み」が大ヒットとなり最高売上を記録。まだ「夏祭り」が大ヒット中に今作が発売されO社最年少バンドトップ3入りを記録した。結果的に今作がアルバムでは最高売上どころか、「夏祭り」に続く唯一のトップ10ヒット、「夏祭り」に続く2番ヒットとなった。
「夏祭り」が夏休み中の昼ドラ「ふしぎなはなし」の主題歌となり同世代を中心にブレイクした直後のアルバムでオリコン最年少バンド3位以内チャートイン記録を更新した。タイトルは当時メンバー間で"カッコ○○"((笑)等)が流行っていたという事と初のアルバムという事で決定した。特にアピールされていなかったがLyrical Adviserとして元プリンセス・プリンセスの中山加奈子がクレジットされており、作詞の指導をされていたようだ。
春夏秋冬がコンセプトで1,2が春、3〜5が夏、6〜8が秋、9〜10が冬のイメージの楽曲を配置。ブックレットのページ構成が奇妙(左右で写真の季節が一致しない、歌詞の配置が左右逆など)、帯裏には乱丁ではなくブックレットのホチキスを外して解体する事で春夏秋冬4枚のデザインとなり、季節ごとにジャケットを差し替える事が出来る旨が書かれている。
当時はまだかわいらしい女の子バンドとしてアイドルバンド的に売り出していたため、全体にポップでアイドル的なビジュアルイメージになっている。ただブックレット写真の一部にはあまりに気の抜けすぎたメンバーの顔がドアップで載っていたりと意外と無神経な面も…(アイドル的かどうか以前に気が抜け過ぎててNG写真だろこれはっていう…)。
全体的にポップで明るい曲が揃っていて青春よりもさらに前の思春期の輝き的な歌詞が中心のキラキラした感じのアルバム。40分にも満たないのであっさり聞けるし、今作では唯一の自作曲「太陽をぶっとばせ!」も若さと勢いで他の曲と比べてそんなに差はなく一定の可能性は感じられる。思春期のキラキラが詰まった「願い星」は当時中高生だった彼女達が歌ったからこそ最高に輝いていた。春夏秋冬のコンセプトはかなり強引で春発売の「Whiteberryの小さな大冒険」を秋に回したり、夏の滑走路を舞台にしたMV作っていた「通学路」を春に回したりと、正直「夏祭り」と「YUKI」以外は明確な季節も無かったので後付け感満載ではある。またやや実年齢より低めの幼さを出し過ぎているのも否めないが、それでもこの等身大の思春期の無邪気な輝きに勝るものはない。それこそが今作の最大の魅力で当時のWhiteberryの唯一無二の存在感だった。
プロデューサー坂井紀雄がほぼ一手に作編曲を手掛けていてそれなりにまとめてはいるんだけど、結局唯一当たったのはカバーの「夏祭り」だった。まあ今作直後から路線がブレブレになったのとメンバーの反抗期が加速して特に前田は勝手に髪切ったり眉毛剃ったり異様にダークで濃いメイクをする等やや異様なビジュアルになってしまった(2015年の「しくじり先生」出演時に前田自らが自身のこの3点の行動がスタッフに問題視されて話し合われていたと明かしているので相当だったようだ)。これではアイドル売りがマイナスにしかならなくなってしまい、音楽性云々以前で人気を失ってしまったという側面が強いので前田の反抗期をどうにしかしてなきゃどうにもならなかった可能性の方が高いが、JUDY AND MARY恩田快人の参加は結局最初期だけでJUDY AND MARY活動再開と同時に離れてしまっていたのは惜しかった。知名度も高かった恩田快人が売れた後ももう少し面倒を見てくれていればもう少し何か違っていたかもしれないし、JUDY AND MARY再開から解散まで結局恩田快人1曲も書かなかったので恩田快人の新しい曲がJUDY AND MARYで聞けないならWhiteberryで聞きたかったというのもある。
印象度★★★★☆
2020.9.21修正