Candlize

No タイトル 作詞 作曲 備考
1 キャンドル Yaiko Yaiko  
2 Buzzstyle Yaiko Yaiko 5thシングル 最高3位 売上12.4万枚
シングルはフェードアウトだったが完奏するアルバムバージョン
3 Look Back Again Yaiko Yaiko 4thシングル 最高3位 売上39.4万枚
4 Not Still Over Yaiko Yaiko  
5 Over The Distance(Album Version) Yaiko Yaiko 4thシングル両A面曲
6 I'm here saying nothing(Album Version) Yaiko Yaiko 3rdシングル 最高4位 売上23.2万枚
7 空の作り方 Yaiko Yaiko  
8 贅沢な世界 Yaiko Yaiko  
9 手と涙 Yaiko Yaiko  
10 Life's Like A Love Song Yaiko Yaiko 3rdシングルC/W
11 Maze Yaiko Yaiko  

リリースデータ

2001年10月30日 初登場1位 売上72.2万枚 Produced by Diamond◆Head 東芝EMI

Diamond◆Head are

Producer,Additional Guitar(8,9,10) 片岡大志
Guitars,All Strings Instruments and Bass(1,2,3,8) 西川進
Keyboards and Saxphones 浦清英
Programming and Keyboards 村田昭

矢井田瞳2ndアルバム。アルバムタイトルは"キャンダライズ"="Candle Eyes"="瞳に映し出されるロウソクの炎"を意味する造語とされる。前作以降の3シングルからC/W1曲を含む5曲を収録。「Over The Distance」「I'm here saying nothing」はアルバムバージョン。『I'm here saying nothing』は『my sweet darlin'』とほぼ同等の売上を記録し、4thシングル『Look Back Again/Over The Distance』ではシングル最大の売上を記録。1ヶ月前先行シングルとなった『Buzzstyle』では大幅に落としたものの今作は前作に続いて初登場1位を記録。初動40万枚は以降全ての累計売上を上回る自身最高となったが(『Single Collection』累計のみ1万弱高い)、36週ランクインだった前作から15週ランクインに留まり、累計では前作に数万枚及ばない2番ヒットとなった。

前作同様の制作スタイルだが、前作ではサポート扱いされていた村田昭が正式にDiamond◆Headメンバーとなり、公式サイトのメンバーに追記された。5,6,9でドラムのサポートメンバーが参加して生のバンドサウンドになっているが、これ以外の大半の曲も完全なドラム打ち込みではなく、1,2,3,10でCymbals,11でSnare Drumとしてサポートが招かれており、ドラムのパーツの一部だけが生演奏となっている模様。何故そんな細かい事を…。

シングルの連続ヒットにより、椎名林檎フォロワー的なイメージを脱却して矢井田瞳独自の色をしっかりと印象付けた傑作アルバム。随所で民族的な音色が多彩に使用されていて全体に多国籍感が漂い、ちょっとしたワールドツアー感覚というか1枚通してここではないどこかが見えるようなサウンド感が良い。椎名林檎っぽいと感じる部分は完全になくなったように思うし、「I'm here saying nothing」が同等(0.1万低い)、『Look Back Again/Over The Distance』が15万以上上回った最大ヒットになったのにちょっとメディアはいつまでもダリダリ〜♪を引きずりすぎた気はする。公式自らダリダリ旋風みたいな言い方に乗っかっていた部分もあったのかもしれないけど…。原石がさらに輝きを増して飛躍した印象でもあるが、一方でいきなりの大ブレイクと多忙な日々で早くも相当疲弊していたような様子も伺え1曲目の「キャンドル」で歌っているのはこの順調な状態を続けて行けるのかどうかの不安であり、恐怖。他の曲ではここまで踏み込んでおらず、それこそ最大ヒット作「Look Back Again」のような明るくキャッチーなナンバーが収録されているアルバムではあるんだけど、「キャンドル」があえて1曲目に置かれているところには飾らない本音も見える気がする。

中盤に登場する「Over The Distance」「I'm here saying nothing」はアレンジを変更していて、「I'm here saying nothing」は響きを変えた感じなんだけど、「Over The Distance」はストリングスを強調しつつそれ以外はアコースティックな質感に大幅に抑えた感じでこれはシングルの方が良かった。ただここから後半のアルバム曲の充実を思うと飛ばし過ぎない絶妙なリアレンジだ。ベスト盤以外でオリジナルアルバムを聞くならまずは今作だと思うし、セールス面で考えても間違いなく代表作だろう。「キャンドル」で歌われていた予感が当たったかのようにピークもここになってしまったが、確かに今作の勢いを継続したり更なる上を目指す感じでは無くなり、今作の延長線上に次回作以降は無いかもしれない。

B00005O5VD

印象度★★★★☆

2025.6.27更新

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