POCKET MUSIC(2020 Remaster)

No No No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
'86 '91 '20 91年盤は99年盤と同内容       91年盤(99年盤)はシングル以外をリミックス、20年盤は91年リミックス準拠のリマスター
1 1   土曜日の恋人 山下達郎 山下達郎 山下達郎 12thシングル 最高22位 売上4.1万枚
86年盤はALBUM MIX、91,99年盤はSINGLE MIX
    1 土曜日の恋人(1995"TREASURES" MIX) 山下達郎 山下達郎 山下達郎 12thシングル 最高22位 売上4.1万枚 ベスト『TREASURES』収録MIX
2 2 2 ポケット・ミュージック 山下達郎 山下達郎 山下達郎  
3 3 3 MERMAID ALAN O'DAY 山下達郎 山下達郎 12thシングルC/W ALBUM MIX
4 4 4 十字路 山下達郎 山下達郎 山下達郎  
5 5 5 メロディー、君の為に 山下達郎 山下達郎 山下達郎  
6 6 6 THE WAR SONG 山下達郎 山下達郎 山下達郎  
7 7 7 シャンプー 康珍化 山下達郎 山下達郎 アン・ルイスへ提供 セルフカバー
8 8 8 ムーンライト 山下達郎 山下達郎 山下達郎  
9 9 9 LADY BLUE ALAN O'DAY 山下達郎 山下達郎  
10 10 10 風の回廊 山下達郎 山下達郎 山下達郎 11thシングル 最高12位 売上10.1万枚
Bonus Tracks
    11 土曜日の恋人(1985 ORIGINAL SINGLE MIX) 山下達郎 山下達郎 山下達郎 12thシングル シングルミックス
    12 MERMAID(1985 ORIGINAL SINGLE MIX) ALAN O'DAY 山下達郎 山下達郎 12thシングルC/W シングルミックス
  11 13 MY BABY QUEEN 山下達郎 山下達郎 山下達郎 未発表曲 91,99年盤にも追加収録 
    14 土曜日の恋人(1986 ALBUM MIX) 山下達郎 山下達郎 山下達郎 12thシングル 86年盤のアルバムミックス
    15 LADY BLUE(LIVE VERSION) ALAN O'DAY 山下達郎 山下達郎 未発表ライブ音源 1986年7月31日中野サンプラザ
    16 土曜日の恋人(ORIGINAL KARAOKE)   山下達郎 山下達郎 12thシングル 未発表カラオケバージョン

リリースデータ

1986年4月23日(LP)
1986年4月23日(CT)
1986年5月10日(CD)
1991年11月10日(リミックス再発)
1999年6月2日(91年盤再発)
2020年11月25日(2020リマスター)
最高1位
最高1位
最高1位
100位圏外
100位圏外
初登場9位
売上27.4万枚
売上15.0万枚
売上11.7万枚
-
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売上2.3万枚
Produced by 山下達郎 ALFA MOON
ALFA MOON
ALFA MOON
MMG
ワーナー
ワーナー

山下達郎8thアルバム。前作『MELODIES』から2年10ヵ月、サントラ盤『BIG WAVE』からも1年10ヵ月ぶりのアルバム。85年にリリースされていた2シングルから3曲を収録(11thC/Wは「潮騒」のライブ音源だったため新曲は全部収録された)。当初シングル2作に続けて1985年発売を予定していたが、アナログからデジタルへレコーディング機材が変わっていく過渡期だったため試行錯誤を強いられ制作が難航したため発売が延期され制作に10ヶ月を費やすもそれでも満足いく仕上がりにはならなかったという。CDでは少し遅れて発売されたが、レコード、カセット、CD3種全てで1位を獲得。シングル2作は大きなヒットにはなっていなかったが今作はトータルで50万枚を越えている。

5年後の1991年に再発された際に2〜9のアルバム曲が全て吉田保によるリミックス(シングルは新規リミックスされずにシングルバージョンで「風の回廊」は山下達郎、「土曜日の恋人」は佐藤康夫がミックス)が施され、さらに当時の未発表曲「MY BABY QUEEN」を追加収録した全11曲仕様となった。なお「土曜日の恋人」は新規リミックスではないが、86年オリジナルではアルバムミックスだったのが91年盤ではシングルミックスに差し替えられた。99年再発盤は品番を変えただけで91年盤と同じものとなっている。

デジタルレコーディングへの移行期という事だがクレジットにPC-8801とかPC-9801とかシンセサイザーに使用したパソコンの名称まで記載されているのがいかにも過渡期っぽい。PC-8801の次世代がPC-9801なので制作途中で機種変更したようだ。一応今作にもほぼ全面的に青山純や伊藤広規らリズム隊のクレジットはあるが、これまでよりも打ち込みっぽい音色が目立つ。以前はもう少しバンドで練りこんでいったような演奏が目立っていたが、今作はこれまでに比べるとやや味気ない。これはバンドメンバーが今まで以上にキャリアを重ねて他のミュージシャンのレコーディングやツアーにも頻繁に呼ばれるようになり、これまでのように練習スタジオでアレンジを練りこんでいくという時間が取れなくなったためだったようだ。同時に1人演奏や打ち込みを駆使するようになったがいかんせん過渡期で制約も多かった…ということからなんだかどこか味気ない感じが漂っているものと思われる。5年後にはミックスをやり直してリニューアルさせている事からも当時相当苦労した事が伺える。基本的に普遍性の高い山下達郎の音楽性は今作でも健在だがそれでもこれ以前よりも音が古い感じがする、1つの時代特有の感じがするのは今作や次回作辺りが1番強いかもしれない。

全体には内省的で落ち着いた曲が前作以上に多くなり、夏だ海だイメージは払拭された。そして結局は「土曜日の恋人」や「風の回廊」といったシングルかつベスト盤必須曲が飛び抜けているような印象ではあるが…過渡期の戦いの記録として聞くとこれはこれで現在へ通じていく重要なスタート地点のようでもあり興味深い。

2020年リマスター盤について
2020年には次回作『僕の中の少年』と同時発売で2020年リマスターで再発された。2〜9のアルバム曲は91年リミックス準拠でのリマスター。91年盤追加収録だった「MY BABY QUEEN」含めた5曲のボーナストラックを追加収録し、これに伴い「MY BABY QUEEN」は11曲目から13曲目に移動した。1曲目の「土曜日の恋人」は95年のベスト盤『TREASURES』収録ミックスに差し替えになり、91年盤に収録していたシングルミックス、86年オリジナルのアルバムミックスの2バージョンはボーナストラックに収録された。リマスターはいつも通り菊地功が担当。

恒例の山下達郎による全体解説と曲ごとの解説もあるが、演奏クレジットからはPC-8801とかPC-9801といった使用していたコンピューターの機種名の表記が消失し、プログラミング表記のみとなった。ただし「ムーンライト」の曲解説にてレコーディング期間中に新しいコンピューターが発売になりそれに変えたという記述があり、これがPC-8801からPC-9801への移行の事だと思われる。また「土曜日の恋人」のミックスは4種あると説明しながらも3つしか収録されておらず(シングル、86年ALBUM MIX、95年TREASURES MIX)、もう1つが何なのか明言されていない。カラオケ含めて4種というわけでもなく、シングル用のミックスが2種と過去に言っていたらしいので今作に収録されていないシングルミックスがもう1つあるのだろうか?

アルバム全体の印象はリマスターされてもやはりそれまでの全面的な生演奏に比べるとコンピューター使用部分での味気無さは多少は残る。それでもあの時期のサウンドがさほど色あせていないので普遍性は改めて凄いなと。91年リミックス(99年盤)も当時の技術の革新はそれだけ目覚ましいものがあったからこそ行ったのだとは思うけど今作ではさらに過剰ではない程度に音圧も上がってリマスターで聞きやすくはなったかなとは思う。山下達郎の他の発言も踏まえるとこの時期のデジタル録音への不満はリマスター技術の向上により、リミックスまでしなくてもリマスターでもある程度改善されるそうなので、「土曜日の恋人」もリマスターが統一された状態で3つ聞き比べても正直なんか響きが微妙に違うな程度で明確にこれがいいとは判断できないところがある。

 

B08JVDP1LR2020年リマスター盤   POCKET MUSIC99年盤  ポケット・ミュージック91年盤

印象度★★★★☆

2018.1.4更新(99年盤)、2021.1.22追加更新(2020リマスター盤)

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