IT'S A POPPIN' TIME
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | スペイス・クラッシュ(Space Crush) | 山下達郎 | 山下達郎 | 山下達郎 | スタジオ録音 |
2 | 雨の女王(Rain Queen) | 山下達郎 | 山下達郎 | 山下達郎 | |
3 | ピンク・シャドウ(Pink Shadow) | 岩沢二弓 | 岩沢幸矢 | 山下達郎 | ブレッド&バターのカバー |
4 | 時よ | 吉田美奈子 | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 吉田美奈子のカバー(吉田美奈子が発表したのはこの後の78年10月) |
5 | シルエット(Silhouette) | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 山下達郎 | |
6 | ウインディ・レイディ(Windy Lady) | 山下達郎 | 山下達郎 | 山下達郎 | 1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録曲 |
7 | 素敵な午後は | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 山下達郎 | 2ndアルバム『SPACY』収録曲 |
8 | ペイパー・ドール(Paper Doll) | 山下達郎 | 山下達郎 | 山下達郎 | 後に3rdアルバム『GO AHEAD!』にスタジオ音源収録 |
9 | キャンディー | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 山下達郎 | 2ndアルバム『SPACY』収録曲 |
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | エスケイプ(Escape) | 山下達郎 | 山下達郎 | 山下達郎 | |
2 | Hey There Lonely Girl | Earl Shuman | Leon Carr | 山下達郎 | 原曲はルビー&ザ・ロマンティックスの「Hey
There Lonely Boy」 エディ・ホールマンによる改題カバーのカバー |
3 | ソリッド・スライダー(Solid Slider) | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 山下達郎 | 2ndアルバム『SPACY』収録曲 |
4 | サーカス・タウン(Circus Town) | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 山下達郎 | 1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録曲 |
5 | MARIE | 山下達郎 | 山下達郎 | 山下達郎 | |
<Bonus Track>(02年リマスター盤のみ) | |||||
6 | ラブ・スペイス(Love Space) | 吉田美奈子 | 山下達郎 | 山下達郎 | 2ndアルバム『SPACY』収録曲 当日の未発表ライブ音源 |
7 | YOU BETTER RUN | Felix Cavaliere&Eddie Brigatti | 山下達郎 | ラスカルズのカバー 当日の未発表ライブ音源 |
リリースデータ
1978年5月25日(LP) 1990年9月21日 1997年6月4日 1999年5月21日(紙ジャケ再発) 2002年2月14日(リマスター盤) 2023年9月6日(LP/CTリマスター再発) |
100位圏外 - - - 初登場28位 初登場9位 |
- - - - 売上1.4万枚 売上1.5万枚 |
Produced by 山下達郎 | RCA/RVC |
演奏メンバー
Lead Vocal&Electric Guitar | 山下達郎 |
Drums | 村上“PONTA”秀一 |
Bass | 岡沢章 |
Electric Guitar | 松木恒秀 |
Keyboards | 坂本龍一 |
Alto Sax&Soprano Sax | 土岐英史 |
Background Vocals(「Space Crush」以外) | 伊集加代子、吉田美奈子、尾形道子 |
山下達郎1stライブアルバム。1978年3月9、10日にピットイン六本木にて行われたライブの模様を収録。1曲目の「スペイス・クラッシュ(Space Crush)」のみスタジオ録音だが演奏メンバーはコーラス陣が参加していない以外はライブメンバーと同一。前2作の評判も売上も思わしくなく、予算が無い中でライブレコーディングが提案されて今作が制作された。ソロになってライブも思うようにできない中で、77年終わりにはこの演奏メンバーで固定させていたが、既に一流として名が通っていたため、採算が取れる(というか山下達郎がノーギャラでチャラになる)のはメンバーへのギャラも安く済む200〜300人規模のライブハウスでのライブだったとされている。これらの状況からライブレコーディングが実現したものの、結局2枚組になってしまった事で余計レコード会社からの文句を言われるようになった…というオチがついている。実際今作の当時のLP盤のランクイン記録は残っていないようだ。
旧盤での再発は99年の紙ジャケット盤が最後(普通のプラケースでは97年盤)となっている。02年にはRCA/RVC時代の7作のアルバムを本人監修によるリマスター盤として一斉再発(02年当時はBMGファンハウスになっていた)。この際に各アルバムにボーナストラックが追加された。今作には当時のライブで披露されながら収録時間の関係で収録が見送られていた2曲が初収録となった。また直後に7作をまとめ、さらにCD未収録のボーナスディスクも付属したLPによるBOXセット『THE RCA/AIR YEARS LP BOX 1976-1982』も発売された。現在はBMGがソニーに買収されたため、ソニーによるサイトが制作され今作が紹介されている。
選曲は既存曲だけでなくライブレコーディング用の新曲とカバーが多数収録されている。しかし新曲の中で後にスタジオ録音されたのは「ペイパー・ドール(Paper Doll)」だけで、それ以外の曲はこれっきりとなっている。その「ペイパー・ドール(Paper Doll)」にしても当時既にシングル用としてレコーディングされていたがシングルとしては却下になった曲だという。
そんなわけでここでしか聞けない曲が多く、オリジナルアルバムに準拠するような扱いの作品になるわけだけど…ライブと聞いて真っ先に思うような盛り上がりは皆無。そもそも観客の歓声や拍手は曲の最初と最後に少し入っている程度なので、演奏中は少し演奏が生々しいもののライブっぽさが無い。1発録音によるスタジオライブのような質感の作品だ。また後の『COME ALONG』シリーズを彩るようなノリのいい曲が増えるのはこの次からだったこともあって、今作はスローテンポで渋めの曲が並んでいる。演奏はかなり凝っていて、間奏がやたら長い曲も多く、一流豪華メンバーによるテクニカルな演奏を徹底的に聞かせる仕様ではあるが…率直にかなり地味で長い。歌を聞くというよりひたすら演奏を堪能するという感じに近い(ボーナスの「YOU BETTER RUN」は19分もあって延々と演奏している)。ライブと聞いて一般的に想像されるようなライブとは少し異なる雰囲気の作品だと思う。
02年リマスター盤 97年盤 99年紙ジャケ盤 2023年リマスターLP 2023年リマスターカセット
印象度★★★☆☆
2017.10.14更新