THE BOOK 3

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 勇者 Ayase Ayase Ayase 20th配信シングル、4thシングル(限定、カット) 最高7位 売上2.1万枚
2 Interlude "Awakening"   Ayase Ayase Instrumental
3 祝福 Ayase Ayase Ayase 2ndシングル(限定) 最高3位 売上2.6万枚
4 海のまにまに Ayase Ayase Ayase 16th配信シングル、EP(シングル)『はじめての - EP』2曲目
5 ミスター Ayase Ayase Ayase 14th配信シングル、EP(シングル)『はじめての - EP』4曲目
6 Interlude "Worship" Ayase Ayase Ayase Interlude "Worship"
7 アイドル Ayase Ayase Ayase 19th配信シングル、3rdシングル(限定) 最高2位 売上6.2万枚
8 セブンティーン Ayase Ayase Ayase 18th配信シングル、EP(シングル)『はじめての - EP』1曲目 最高9位 売上1.4万枚
9 アドベンチャー Ayase Ayase Ayase 17th配信シングル
10 好きだ Ayase Ayase Ayase 15th配信シングル、EP(シングル)『はじめての - EP』3曲目

リリースデータ

2023年10月4日
2024年10月23日(完全生産限定アナログ盤)
初登場2位
初登場14位
売上15.9万枚
売上0.6万枚
Sony Music

メンバー

Composer Ayase
Vocal ikura

YOASOBI3rdEP。前作から1年10ヶ月ぶり。前作以降に発表された楽曲を英語Ver.除いて全曲収録。2023年5月に発売された『はじめての - EP』は4曲収録されてチャートではシングル扱い(4曲8pCDでバラ売りもされたが全て合算集計)されたもののEPと銘打たれた作品としては3作目となっていたが、今作は4thEPではなく3rdEPとして扱われた。

前2作同様の特製バインダー仕様の完全生産限定盤1種のみ。パッケージは更なる色違い、タイトルも「3」となっていて今回もフォーマットを踏襲している。直前の9月29日に配信された「勇者」も先行配信という形ではなく通常の新曲として発表したため、前2作と異なり今作にはインスト以外に新曲は収録されていない。また全て限定盤となるがシングルCD2作、『はじめての - EP』で4曲既にCD化済みのため、インストを除くと「勇者」「アドベンチャー」の2曲のみが初CD化となる。今作発売に合わせて再度品切れになっていた『THE BOOK』がまたしても再販された。『THE BOOK 2』は作りすぎたのか1度も品切れになっていないためそのまま販売が継続している。

2024年10月には前2作と同時発売で限定盤としてアナログ盤でも発売された。

小説を音楽にするという大前提のコンセプトは継続徹底されている。単にアニメの台本だけ渡されても依頼は受けず、原作となる小説を別に用意する事をタイアップを受ける絶対条件にしていると思われ、アニメ『推しの子』OPとして大ヒットした「アイドル」も原作漫画の作者が書き下ろしたスピンオフ小説が原作という扱いになっており、アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』OPの「祝福」もアニメ『葬送のフリーレン』OPの「勇者」も同様に原作者に書き下ろしの小説を用意させている。また『はじめての - EP』4曲は原作小説付の企画が先にあり、小説とセットにしたCD販売が行われていて各楽曲にそれぞれCMタイアップ等がつくというCMタイアップが後付けの形を取っており、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのキャンペーンCMソングタイアップだった「アドベンチャー」はついにタイアップ先行じゃないかと思いきや“パークでの学生時代の忘れられない思い出”のエピソードを募集してグランプリになった作文を原作扱いとしているなど、とにかく徹底。ユニバの思い出募集に関しては小説というより明らかに作文の募集であるためかなり無理やりな感じがするが、とにかく原作が無いとYOASOBIでは曲を用意しないぞ!ここだけは譲らないぞ!という物凄く強い意志を感じる。…果たして小説までセットで全曲楽しんでいる真のコアファンがどれだけいるのかは謎だが…譲れない部分なんだろう。「アイドル」レベルのヒットになるとアニメや原作漫画とは別のスピンオフ原作小説があるなんて知らないリスナーの方が多そう。

今回も安定した現代の王道J-POPが展開。一定のキャッチーさとすぐにYOASOBIだと分かるような王道な作風を確立した事で前作に続いてあまり大きな変化はなく、「夜に駆ける」以上の印象の曲はなかなか…という面もあったが、この点は「アイドル」の大ヒットで新たな代表曲を生み出すことにも成功。今作はやはり「アイドル」の異色のインパクトがとても強い。好みは抜きにしてもクセが強いのでとにかくこびりついていくるような中毒性があり、他の曲とは一線を画す存在感があると思う。それ以外もどれもいいし、長くもないのでさらっとスッキリ聞き通すことができる。前2作同様にこの期間の一挙まとめ版として楽しめる内容。

曲順は一応工夫されていて、インタールードを挟んでいることからも一応ただのまとめ版、単なるCD化だけでなく、1つの集合体としての作品性も多少は意識されているとは思うんだけど…全曲シングルのシングルコレクションには違いなく、"オリジナルアルバム"ではない感覚ではある。上述のコンセプトの都合上、これを前提にする限りオリジナルアルバムが制作されることはないのだろう。1つの長編小説で場面に合わせて複数の曲を用意してサウンドトラック(ソングトラック)的なものを作るというならコンセプトに反しないはずなんだけどそれもやる様子が無い。Ayase本人がこのコンセプトを縛りとして窮屈に考え始めているか大前提と考え続けているかで今後が変わってきそうではある。

B0CGRB71B1  B0DDXCBPH6アナログ盤

印象度★★★★☆

2023.10.29更新

※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていません。

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