GOLDEN BEST SUPER
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 少年時代 | 井上陽水 | 井上陽水・ 平井夏美 |
井上陽水・平井夏美 | 29thシングル 最高4位 売上85.3万枚 13thアルバム『ハンサムボーイ』収録曲 |
2 | ありがとう | 井上陽水・ 奥田民生 |
井上陽水・ 奥田民生 |
井上陽水奥田民生 | 井上陽水奥田民生 1stシングル 最高10位 売上24.9万枚 1stアルバム『ショッピング』収録曲 |
3 | Make-up Shadow | 井上陽水 | 彩目映 | 佐藤準 | 33rdシングル 最高2位 売上81.7万枚 14thアルバム『UNDER THE SUN』収録曲 |
4 | アジアの純真 | 井上陽水 | 奥田民生 | 井上陽水奥田民生 | 井上陽水奥田民生 1stアルバム『ショッピング』収録曲 PUFFYへ提供 セルフカバー |
5 | 最後のニュース | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水・ バナナ-U・G-カワシマ |
28thシングル 最高57位 売上1.6万枚 13thアルバム『ハンサムボーイ』収録曲 |
6 | 傘がない | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 1stアルバム『断絶』収録曲 2ndシングル(カット) 最高69位 売上6.3万枚 |
7 | 氷の世界 | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 3rdアルバム『氷の世界』収録曲 |
8 | 夢の中へ | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 3rdシングル 最高17位 売上19.1万枚 49thシングル(再発) 最高36位 売上0.4万枚 |
9 | リバーサイド ホテル | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 18thシングル 最高11位 売上21.6万枚 10thアルバム『LION & PELICAN』収録曲 |
10 | 心もよう | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 4thシングル 最高7位 売上42.3万枚 3rdアルバム『氷の世界』収録曲 |
11 | 5月の別れ | 井上陽水 | 井上陽水 | 佐藤準 | 32ndシングル 最高27位 売上8.9万枚 14thアルバム『UNDER THE SUN』収録曲 |
12 | いっそ セレナーデ | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 23rdシングル 最高4位 売上35.3万枚 1stセルフカバーアルバム『9.5カラット』収録曲 |
13 | クレイジーラブ | 井上陽水 | 井上陽水 | 鈴木茂 | 15thシングル 100位圏外 8thアルバム『EVERY NIGHT』収録曲 山口百恵へ提供 セルフカバー |
14 | 飾りじゃないのよ 涙は | 井上陽水 | 井上陽水 | 久石譲 | 1stセルフカバーアルバム『9.5カラット』収録Ver. 中森明菜へ提供 セルフカバー 45thシングル(再録音) 最高93位 売上0.2万枚 |
15 | ジェラシー | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 5thアルバム『招待状のないショー』収録曲 |
16 | 青空、ひとりきり | 井上陽水 | 井上陽水 | 矢野誠 | 8thシングル 最高8位 売上25.5万枚 5thアルバム『招待状のないショー』収録曲 |
17 | 新しいラプソディー | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 24thシングル 最高25位 売上6.2万枚 |
18 | 長い坂の絵のフレーム | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | 16thアルバム『九段』収録曲 |
ストリングス編曲:星勝(1)
ストリングス&ブラス編曲:Nick Harrison(7)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | とまどうペリカン | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 19thシングル 最高69位 売上2.0万枚 10thアルバム『LION & PELICAN』収録曲 |
2 | カナリア | 井上陽水 | 井上陽水 | 川島裕二 | 10thアルバム『LION & PELICAN』収録曲 |
3 | ダンスはうまく踊れない | 井上陽水 | 井上陽水 | 久石譲 | 1stセルフカバーアルバム『9.5カラット』収録曲 石川セリへ提供 セルフカバー |
4 | 娘がねじれる時 | 井上陽水 | 井上陽水 | 高中正義 | 13thシングルB面 7thアルバム『スニーカーダンサー』収録曲 |
5 | なぜか上海 | 井上陽水 | 井上陽水 | 高中正義 | 13thシングル 最高87位 売上0.5万枚 7thアルバム『スニーカーダンサー』収録曲 |
6 | 英雄 | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | 16thアルバム『九段』収録曲 |
7 | ワカンナイ | 井上陽水 | 井上陽水 | 後藤次利 | 10thアルバム『LION & PELICAN』収録曲 |
8 | ワインレッドの心 | 井上陽水 | 玉置浩二 | 萩田光雄 | 1stセルフカバーアルバム『9.5カラット』収録曲 安全地帯へ歌詞提供 セルフカバー |
9 | 夏の終りのハーモニー | 井上陽水 | 玉置浩二 | 星勝・安全地帯 ・中西康晴 |
井上陽水・安全地帯 シングル 最高6位 売上10.8万枚 |
10 | TEENAGER | 井上陽水 | 井上陽水・ 平井夏美 |
藤井丈司 | 39thシングル 最高60位 売上1.3万枚 16thアルバム『九段』収録曲 |
11 | Tokyo | 井上陽水 | 井上陽水・ 平井夏美 |
井上鑑 | 13thアルバム『ハンサムボーイ』収録曲 30thシングル(カット) 最高76位 売上1.1万枚 |
12 | タイランド ファンタジア | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | 15thアルバム『永遠のシュール』収録曲 |
13 | 帰れない二人 | 井上陽水・ 忌野清志郎 |
井上陽水・ 忌野清志郎 |
星勝 | 4thシングルB面 3rdアルバム『氷の世界』収録曲 |
14 | Just Fit | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 2ndセルフカバーアルバム『ガイドのいない夜』収録曲 沢田研二へ提供 セルフカバー |
15 | 人生が二度あれば | 井上陽水 | 井上陽水 | 星勝 | 1stシングル 100位圏外 1stアルバム『断絶』収録曲 |
16 | 結詞 | 井上陽水 | 井上陽水 | 川島裕二 | 31stシングル 最高33位 売上7.0万枚 2ndセルフカバーアルバム『ガイドのいない夜』収録曲 5thアルバム『招待状のないショー』収録曲の再録音Ver. |
17 | 積み荷のない船 | 井上陽水 | 井上陽水・ 浦田恵司 |
浦田恵司 | 39thシングルC/W |
ストリングス編曲:島健(10)
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | とまどうペリカン(LIVE Version) | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | at 東京国際フォーラム 2003.3.21 19thシングル |
2 | コーヒー・ルンバ | J.M.Perroni 訳詞:中沢清二 |
J.M.Perroni | 星勝 | 40thシングル 最高19位 売上11.9万枚 1stカバーアルバム『UNITED COVER』収録曲 Hugo Blanco「Moliendo cafe」の西田佐知子による日本語カバーのカバー |
3 | 花の首飾り | 菅原房子 補作詞:なかにし礼 |
すぎやまこういち | 星勝 | 41stシングル 最高12位 売上11.0万枚 1stカバーアルバム『UNITED COVER』収録曲 ザ・タイガースのカバー |
4 | 青空、ひとりきり(LIVE Version) | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | at パシフィコ横浜 2002.12.23 8thシングル |
5 | 決められたリズム | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | 17thアルバム『カシス』収録曲、44thシングルC/W(カット) |
6 | ミスキャスト(LIVE Version) | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | at 東京国際フォーラム 2003.3.21 沢田研二へ提供 セルフカバー |
7 | L-O-V-E(LIVE Version) | Bert Kaempfert/ Milt Gabler |
Bert Kaempfert/ Milt Gabler |
井上陽水 | at 福岡国際センター 2003.1.21 Nat King Coleのカバー |
8 | ミス コンテスト(LIVE Version) | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | at Blue Note Tokyo 2nd Stage 2003.1.6 12thシングル |
9 | 氷の世界(LIVE Version) | 井上陽水 | 井上陽水 | 井上陽水 | at 東京国際フォーラム 2003.3.21 3rdアルバム『氷の世界』収録曲 |
10 | 海へ来なさい(LIVE Version) | 井上陽水 | 星勝 | 井上陽水 | at 東京国際フォーラム 2003.3.21 7thアルバム『スニーカーダンサー』収録曲 |
リリースデータ
1999年7月28日 2003年6月25日(『GOLDEN BEST SUPER』) |
初登場6位、最高1位 初登場28位 |
売上143.3万枚 売上3.1万枚 |
フォーライフ |
井上陽水ベストアルバム。これまでポリドール・フォーライフ双方から10枚以上のベスト盤がリリースされていたが、今作はポリドール時代も含めた1972年の井上陽水としてのデビューから最新作までを網羅。決定盤ベストアルバムとして当時は流行っていなかったためこの言葉は使用されなかったがいわゆる初のオールタイムベストとして発売された。リマスターは小鐵徹が担当。
前年リリースしていた16thアルバム『九段』が26位3.5万枚と大きく売上を落としていた中で(その前は94年でトップ10ヒットで10万枚を越えていた)、初動だけで12.8万枚を記録。1週目は競合も多かったため初登場6位となり、2週目以降に初動を上回る数字は出していないが2週目以降も10万前後をキープしながら8位→3位→2位→2位と推移して6週目に1位を獲得し、13週連続トップ10入りを果たした。1位は93年の14thアルバム『UNDER THE SUN』以来。00年3月で一旦100位圏外となり、以後03年度(02年12月)より300位集計に拡大するまでは6週浮上するのみだったが、300位集計に拡大以降はちょくちょく再浮上を繰り返すようになり、2015年までは2005、2008、2011、2013、2014年以外は毎年1週以上は300位以内に浮上していた。2016〜2018年までは一切浮上していなかったが、チャートレベルが著しく低下したのに伴いわずかな枚数でもランクイン可能となり、2019年以降は登場週数が再度増え、2020年1月には91位を記録して01年7月以来のトップ100浮上を果たすと2020年4月には67位まで浮上した。
直近で特に目立ったヒットは無く、96〜97年に作詞を手掛けたPUFFYがヒットしたのとPUFFYの作編曲をしていた奥田民生との"井上陽水奥田民生"名義での「ありがとう」のヒットが97年にあった程度だったが、レコード会社の垣根を越えた決定盤ベストアルバムとして需要が大爆発し、自身3作目(73年『氷の世界』、84年『9.5カラット』)のミリオンヒットとなり、最高売上を更新するなど突き抜けた大ヒット作となった。
丸1年後の01年7月28日は今作を踏襲した裏ベスト『GOLDEN BAD』をリリースしたがBADを強調しすぎたためか敬遠され38位1.9万枚と大不振に終わっている。2003年には出荷200万枚記念としてDISC-3を新たに追加した『GOLDEN BEST SUPER』として8月末までの限定生産でリリースした。スリーブケースが分厚くなり、スリーブの井上陽水が金色に変更されている。DISC-1,2はそのまま品番を変えただけの『GOLDEN BEST』と同じものが収録されていて、別途追加のDISC-3がマキシシングルのケースに歌詞と共に収納されている。
代表作を網羅した文字通りの決定盤べストとして発売20年以上経っても不動のポジションに君臨している今作。とはいえ井上陽水はアルバムアーティストであり、シングルヒットはあまりない。正直90年代の大ヒット「少年時代」「Make-up Shadow」くらいしか知らず、リアルタイムでは奥田民生とのコラボで「ありがとう」がヒットしていたのとPUFFY初期の作詞をしていたくらいしか印象に残っていない。改めて聞いてみたところ、井上陽水だとは認識していなかったが「夢の中へ」は聞いたことのある曲だった。認識していなかったのはこの曲ではまだ若く声のクセが少ない時期だったのと割と異色なまでにポップで売れ線狙いっぽい曲だったので印象が一致していなかった。
そんな程度で聞く前から知っている有名曲揃いというわけでもないので正直2枚組はかなり重量級だった。時期もバラバラで単独で広く知られているような有名曲もほとんど無いのでこれは果たしてバランス良く網羅されているのか偏っているのかも良く分からない。代表作として評判もいいアルバム『氷の世界』を聞いた方が良かったかもしれない。とりあえず2枚ぎっしりワールドを堪能できるのでひとまず陽水聞いた感じにはなったし、これで大満足なボリューム感だ。一応DISC-1冒頭にいきなり「少年時代」を出し惜しまずに配置、この時点でのとっかかりになりやすい有名曲「ありがとう」「Make-up Shadow」にPUFFYのセルフカバーまで集中させているので掴みはバッチリで『GOLDEN BEST』というタイトル通りのゴールデン感がある。
改めて独自の世界観が濃いシンガーソングライターだなと。フォークに留まらない音楽性ではあるんだけどやはり独特の歌唱スタイルのインパクトが大きい。「氷の世界」とか初期の頃はもっと普通に高く通る声で歌っているんだけど、かなり早い時期に無理に高い声を張らない独自の歌唱スタイルが完成されたようで新しい曲ほどこのクセが強い。この声が独自の世界観を作り出していて割とまったりした曲続きの中でも確かに井上陽水を聞いているという実感を得られる。
また80年代、星勝や川島裕二が編曲している曲は安全地帯にアレンジの雰囲気が通じているところがあるのは安全地帯がライブのバックバンドをしていた事、「夏の終りのハーモニー」での共演、今作にも収録されているように「ワインレッドの心」の作詞でも関与していた事、安全地帯のアレンジャーとして星勝、川島裕二がずっと関わっていた事などもあってイメージが繋がるところがあった。
『GOLDEN BEST SUPER』で追加されたDISC-3はモアベストや続編というより、大半がライブ音源でスタジオ音源は3曲だけ。しかもこの間にオリジナルアルバムは『カシス』1枚しか出ていないので同アルバムから1曲「決められたリズム」だけがオリジナル曲で残り2曲はカバー曲。ライブ音源自体は発売時点で半年経過していない2003年最新音源だが、ボーカルの陽水み(?)はさらに増しているように聞こえる。
印象度★★★★☆
2021.1.7更新