CAN'T BUY MY LOVE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | How crazy | YUI | YUI | northa+ | |
2 | Rolling star | YUI | YUI | northa+ | 7thシングル 最高4位 売上16.9万枚 |
3 | It's all right | YUI | YUI | northa+ | |
4 | I remember you | YUI | YUI | northa+ | 6thシングル 最高2位 売上7.0万枚 |
5 | RUIDO | YUI | 小倉健二 | 小倉健二 | |
6 | CHE.R.RY | YUI | YUI | northa+ | 8thシングル 最高2位 売上16.9万枚 |
7 | Thank you My teens | YUI | YUI | SHIGEZO | |
8 | Umbrella | YUI | YUI | northa+ | |
9 | Highway chance | YUI | COZZi | COZZi | |
10 | Happy Birthday to you you | YUI | YUI | northa+ | |
11 | Winding road | YUI | YUI | northa+ | |
12 | Good-bye days | YUI | YUI | Akihisa Matzura | 5thシングル 最高3位 売上24.2万枚 |
13 | Why? | YUI | YUI | northa+ |
※シングルは200位以内データ
リリースデータ
2007年4月4日 | 初登場1位(2週連続) | 売上69.4万枚 | Sound Produce&Directed by HISASHI KONDO | Sony Records |
YUI2ndアルバム。前作から1年2ヶ月ぶり。前作以降の4シングルを収録。「Good-bye days」が自身主演映画『タイヨウのうた』主題歌となり役名を冠した"YUI for 雨音薫"名義で発売されシングルでの最高ヒットを記録した。続く「I remember you」は自身が演じた薫ではなく相手役の孝治(演じたのは塚本高史)のその後の目線で描いたアンサーソングとされる。「Rolling star」はアニメ『BLEACH』OP、先行シングルとなった「CHE.R.RY」はau LISMOのPV状態のCMタイアップと大型tie-upの連発で順位は2〜4位を安定して記録、売上も伸びてアルバムが待望されるタイミングでの発売となったため、初の1位を獲得し、2週連続1位、7週連続トップ10入り、300位以内74週に及ぶロングランで最大のヒット作となった。初回盤は前作収録の1st〜4thシングルのMVを収録したDVD付。大ヒットに伴い当時初回盤は品切れとなりしばらくプレミア状態が続いた。07年末ソニーのウィンタースリーブキャンペーン時に前作と今作(通常盤)が選ばれ、“両面ダブルジャケット”スリーブ仕様で限定出荷されたためスリーブ付のものが少数存在する。
映画『タイヨウのうた』でいきなり主演、女優デビューしてしまうとは驚きだったが音楽にかける女の子という自身と重なる部分もある役どころだったのではまり役だった。劇中曲として主題歌以外も何曲か使用されたため、ヒットに繋がったが女優業は本当にこの1回限りだった。またシングルは最大のヒットにはなったものの当時のTBS定型ヒットパターン、「世界の中心で愛をさけぶ」「いま、会いにゆきます」でも行った映画で当たった作品を別キャストで連ドラ化するというパターンで沢尻エリカ主演で映画から1ヶ月後にドラマ化。沢尻エリカも雨音薫を英字表記にしたKaoru Amane名義でこちらはそのまんまなタイトルのシングル「タイヨウのうた」をリリースしたところ「Good-bye days」の2倍以上の大ヒットを記録し年間10位に食い込むという2007年を代表するヒットになってしまったため、先だったはずのYUIの方がもう1人の雨音薫状態になってしまい霞むといった事態となった。
基本的に前作と同じ制作体制だが前作ではProduced by Yoshio Konno、Artist Produced by Yohko Murakami、Directed by Hisashi Kondoだったが、今作ではYoshio KonnoはChief Producer、Hisashi Kondo(近藤ひさし)はSound Produce&Directerと役職名が変更されている。また前作では全曲YUIのギター演奏表記があったが、今作では5,7,8,9,12の5曲にはYUIのクレジットにギター表記が無い。
「CHE.R.RY」のCMでの大量OAとポップさで一気にアイドル的なイメージも増したが、今作はこのようなポップな感じの曲は無く、前作の後にバンド編成でのライブを経験したためかロックバンド感が増した。前作はドラム5曲、打ち込み8曲だったが、今作ではドラム8曲、打ち込み5曲と比率は見事に逆転しているためそもそも音に厚みがあるというのもあるが、アコースティックサウンドは残しつつもエレキギターがかなり前に出るようになり曲によってはアコースティックギターがほぼ聞こえないか片隅で鳴っている程度になるなどロック色が強い。アルバムの新曲ではラブソングではない曲の方が多く、ストイックなイメージが強調されているが、それでも「CHE.R.RY」、「Good-bye days」と代表ヒットがラブソングだったのもあって、なんだかんだバランスは良い。また13曲で45分半というコンパクトさもあってするっと聞ける。
当時のCM大量OAの印象もあってか、最大ヒットの「Good-bye days」よりも、売上枚数がほぼ同じ「Rolling star」よりも圧倒的に「CHE.R.RY」がYUIの代表ヒットという扱いになっているが、正直「CHE.R.RY」のようなアイドル要素もあるようなかわいらしい感じのラブソングはかなり異色であり、このような方向性を期待して今作を聞いても他のアルバムを聞いてもおいしいとこ取りのベスト盤を聞いても同系統の楽曲には出会えない。当時、尾崎豊の再来とまで言われた事もあったが、基本的にはストイックさが前面に出ていて、よく聞くとそれだけではない穏やかな曲や明るい曲もあるにはあるという感じ。最もイメージされる王道のYUIというのは今作に集約されていてひとまずベスト盤以外でどれか1作というなら今作が1番、今作がYUIの代表作である事は間違いない。
印象度★★★★☆
2020.9.22更新