MY SHORT STORIES
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | I'll be | YUI | YUI | northa+ | 新曲 |
2 | HELP | YUI | YUI | YUI | 4thシングル『TOKYO』C/W |
3 | Last Train | YUI | YUI | 鈴木“Daichi”秀行 | 2ndシングル『Tomorrow's way』C/W |
4 | Winter Hot Music | YUI | YUI | northa+ | 7thシングル『Rolling star』C/W |
5 | Jam | YUI | YUI | SHIGEZO | 10thシングル『LOVE&TRUTH』C/W |
6 | Skyline | YUI | YUI | 松浦晃久 | 5thシングル『Good-bye days』C/W |
7 | Free Bird | YUI | YUI | 鈴木“Daichi”秀行 | 1stシングル『feel my soul』C/W |
8 | I wanna be... | YUI | YUI | northa+ | 11thシングル『Namidairo』C/W |
9 | Oh My God | YUI | YUI | northa+ | 12thシングル『SUMMER SONG』C/W |
10 | Cloudy | YUI | YUI | northa+ | 6thシングル『I remember you』C/W |
11 | Driving today | YUI | YUI | northa+ | 8thシングル『CHE.R.RY』C/W |
12 | Understand | YUI | YUI | northa+ | 9thシングル『My Generation/Understand』両A面曲 |
13 | crossroad | YUI | YUI | 鈴木“Daichi”秀行 | 3rdシングル『LIFE』C/W |
14 | It's happy line | YUI | YUI | 鈴木“Daichi”秀行 | 5thシングルC/W インディーズシングル |
15 | Why me | YUI | YUI | 鈴木“Daichi”秀行 | 1stシングルC/W |
リリースデータ
2008年11月12日 | 初登場1位 | 売上27.0万枚 | Sound Produce&Directed by HISASHI KONDO | Sony Records |
YUI、C/Wベストアルバム。前作から7ヵ月ぶり。2ndシングル以降恒例化していた前作表題曲のYUI Acoustic Versionを除くこれまでアルバム未収録だったC/W網羅+新曲「I'll be」が収録されている。前作に収録されなかった両A面「Understand」が収録されたが、最新シングル「SUMMER SONG」は未収録。前作リリース以降、7月にシングル「SUMMER SONG」をリリースしたが、8月末に制作に専念するためとして活動休止を発表。リフレッシュ休暇とも表現されたが、これに伴い秋に開催が予定されていたFCツアーの中止やFC新規入会と継続受付を停止するなど予定を変更しての本格的な活動休止となった。しかし実際には1年も経たずに翌年6月には早くも活動を再開した。新曲「I'll be」はソニーウォークマンCMソングとしてOAされていて今作のリード曲となり、ビデオクリップも制作されたが今作発売時には実質的に休止に突入していて今作は休止の置き土産的な作品となった。初回盤は「I'll be」「Understand」「Jam」のビデオクリップ、開催されたばかりだったツアーの模様やツアー中に行ったストリートライブの様子などを抜粋収録した『YUI 3rd Tour“oui”〜I LOVED YESTERDAY〜 Premium Edition』を収録したDVD付。3作連続1位を獲得したものの、1stも下回りここまでの最低売上となった。
通常のプレイヤーで再生可能な高音質CD、Blu-spec CDが開発され、各アーティストの主にシングルコレクション系のベスト盤がチョイスされる中でYUIは今作が09年9月2日にBlu-spec CD仕様で発売された。当初は物珍しさと期待感、聞けば誰でも体感できるなどと高音質をかなり強めにアピールして売り出したため、多くの作品がランクインした。別集計扱いになった作品もあったが今作は発売時期が近かったためかO社では合算集計され、300位圏外から64位まで浮上した。Blu-spec CD化したのみでリマスターは施されていないため、大半のリスナーがどこが違うのか全く分からず、酷評が相次いだためか、Blu-spec CD2に進化させる際には誰でも高音質を実感できるなどといった直接的な表現は全文削除されて、普通のCDよりも素材の良さをアピールするという技術的アピールにシフトチェンジ、同時に大半の作品で新規リマスターを同時に行うか、直近のリマスター音源を使用し、決して古いオリジナル音源のままBlu-spec CD化する事はしなくなった。
C/Wで実験に走る事も無く、普段よりシンプルという事も無く、普段のアルバムとほとんど変わらない雰囲気。ほぼタイアップも無く、ある程度自由に作れているためかむしろA面よりもナチュラルなYUIが出ているというか開放的な部分もあったりするので、案外今までの3作よりも全体の雰囲気が明るいような気もする。コアなファンほどYUIの真髄が見えるという今作を推しがちだが確かにそれも納得。ある程度アルバムまで聞いてYUIいいなと思えるならまず外さないC/Wアルバムにしてはファン向けに留まらない間口の広い1作だと思う。こうして聞いていくとやはり表には少しストイックさを強めに出してイメージ戦略をしていた印象もある。生粋の明るい性格ではもちろん無かったんだろうけど特に初期の笑わない、夢にだけ向かってるみたいなイメージはちょっと増幅して作っていたと思う。特にこの時期以降は初期イメージと本来の本人とのギャップ、特にタイアップで求められるものが微妙にズレてきたところもあったのかもしれない。
新曲「I'll be」はかなり明るい応援歌で今までのイメージから変わっていくことを危惧するファンの声も当時あり、確かにいかにもJ-POPな応援歌になったなぁとも思ったがいつまでも10代気分じゃないし、自分の曲を歌っていたYUIがそんな自分の曲で励まされたという声をたくさんもらって改めて多くのリスナーを意識してリスナーを励ますような曲を書いたというのはファンへの感謝でもあり、それはそれでいい成長なんじゃないかとも思った。「I'll be」に関してはYUIがJ-POP応援歌を歌ってしまったみたいな嘆きよりもむしろ相変わらずの1人オケ制作の省エネっぷりの方がどうかと思う。ビデオクリップではサポートバンドメンバーと演奏しているシーンもあるだけにクリップにバンド呼ぶんだったらレコーディングにも呼べよ…。
基本的に今作でもnortha+=鈴木“Daichi”秀行(YUIでは最初期は鈴木名義だったが途中からペンネームnortha+名義に変えたようだ)の編曲は1人オケ制作で、ドラムだけ呼んでいるのは「Free Bird」「I wanna be...」「Cloudy」「It's happy line」の4曲。それ以外の編曲者である「HELP」「Jam」「Skyline」ではギターベースドラムをきちんと揃えたバンド編成となっている。northa+とCOZZiはこの後もやや出番は減るが最後まで関わってこの制作体制を変えなかった。何でライブのバンドメンバーとかでレコーディングできなかったんだろう。あとCOZZiは作曲までする事も多かったのにC/Wには全く参加していなかったのが地味に驚き。
印象度★★★★☆
2020.10.20修正