そしてもう一度夢見るだろう
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ピカデリー・サーカス | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
2 | まずはどこへ行こう | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
3 | ハートの落書き | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
4 | Flying Messenger | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
5 | 黄色いロールスロイス | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 加藤和彦 | 加藤和彦とデュエット |
6 | Bueno Adios | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
7 | Judas Kiss | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
8 | Dangerous tonight | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
9 | 夜空でつながっている | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | |
10 | 人魚姫の夢(Album Version) | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | 39thシングル 最高19位 売上1.8万枚 |
Orchestration:David Campbell(1,2,6,7,8)
リリースデータ
2009年4月8日 2013年10月2日(廉価再発) |
初登場4位 | 売上10.9万枚 | Produced by 松任谷正隆 except 「黄色いロールスロイス」Produced by 加藤和彦&松任谷正隆 |
EMI RECORDS |
松任谷由実35thアルバム。07年の四季ベスト『SEASONS COLOURS』2作を経て2年11ヵ月ぶりのオリジナルアルバム。前作以降、07年の『SEASONS COLOURS』2作の間にリリースされていたシングル「人魚姫の夢」を収録。アルバムバージョンとされているがアレンジを変えたわけではなく多少のミックス変更を行った程度の模様。アルバムの正式タイトルは日本語だが、ジャケットはデザインの関係から英語表記『AND I WILL DREAM AGAIN...』となっている。「黄色いロールスロイス」は加藤和彦とのデュエットで、アレンジは加藤和彦が担当。この曲のみ加藤がやっていたバンドVITAMIN-Q(加藤和彦、小原礼、屋敷豪太、土屋昌巳)が演奏を担当している。今作リリース直後から始まったツアーの終盤である10月2日東京国際フォーラムのライブでは加藤和彦がゲスト出演したが、そのわずか15日後に加藤和彦は自殺してしまった。このため加藤和彦の生前最後のステージがこのゲスト出演となった。直近のリリースが無い状態でいきなりアルバム発売だったが2週連続で4位を記録し、前作や『SEASONS COLOURS-春夏撰曲集-』はやや下回ったが、『SEASONS COLOURS-秋冬撰曲集-』は上回った。初回盤はデジパック仕様。
なお08年は本人名義でのリリースは無かったが、SoulJa×Misslimとしてリリースされたシングル『記念日・home』は作詞作曲がユーミンの提供時ペンネームである呉田軽穂で「記念日」は「ANNIVERSARY」の改変カバーであり、正式に告知はされなかったがMisslim=松任谷由実だった。
ここにきて「夢」をテーマにしているが、50代でもう1度見る夢は若い頃とは違って何だか余計なものを脱ぎ捨てたかのようでとても身軽に思える。前半は特に安定しつつもそんな軽やかさが出ていて好印象だ。「もう1度夢を見る」のではなく「見るだろう」というところが深い。たぶん生前発表されたものとしては最後なんじゃないかと思う加藤和彦との貴重なデュエットを経て「Bueno Adios」なんかはタンゴに挑んでいて驚く。そこからの後半は前半ほど印象的ではないが最後を締める「人魚姫の夢」は伊達にシングルで出ていない貫禄の1曲。特に強い1曲は無いものの、アルバム全体としては実に味わい深い良作だ。
印象度★★★★☆
2016.9.3更新