YUZU YOU[2006-2011]
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | プロデュース、編曲 | 備考 |
1 | 虹 | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 蔦谷好位置&ゆず | 29thシングル 最高2位 売上7.6万枚 |
2 | 桜会 | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 蔦谷好位置&ゆず | 30thシングル 最高2位 売上7.6万枚 |
3 | 逢いたい | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 蔦谷好位置&ゆず | 27thシングル 最高3位 売上10.0万枚 |
4 | シシカバブー | ゆず | ゆず | 蔦谷好位置&ゆず | 26thシングル 最高2位 売上7.0万枚 |
5 | Yesterday and Tomorrow | 北川悠仁 | 北川悠仁・ 蔦谷好位置 |
蔦谷好位置&ゆず | 25thシングル 最高4位 売上6.2万枚 |
6 | いちご | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 蔦谷好位置&ゆず | 28thシングル 最高2位 売上5.5万枚 |
7 | 明日天気になぁれ | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 寺岡呼人&ゆず | サントラシングル『映画「しゃべれども
しゃべれども」』収録曲 最高4位 売上5.9万枚 |
8 | ストーリー | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 寺岡呼人&ゆず | 24thシングル 最高2位 売上8.3万枚 |
9 | from | 岩沢厚治 | 岩沢厚治 | 蔦谷好位置&ゆず | 32ndシングル 最高2位 売上5.4万枚 |
10 | 慈愛への旅路 | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 蔦谷好位置&ゆず | 31stシングル 最高5位 売上5.1万枚 |
11 | 超特急 | 岩沢厚治 | 岩沢厚治 | 寺岡呼人&ゆず | 22ndシングル 最高2位 売上13.4万枚 |
12 | 春風 | 岩沢厚治 | 岩沢厚治 | 寺岡呼人&ゆず | 23rdシングル 最高3位 売上11.0万枚 |
13 | 陽はまた昇る | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 寺岡呼人&ゆず | 22ndシングル両A面曲 |
14 | Hey和 | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 蔦谷好位置&ゆず | 33rdシングル 最高3位 売上4.7万枚 |
15 | 栄光の架橋[Synphonic Orchestra Version] | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 花坂響 | 21stシングル 新録音 |
16 | T.W.L[Y.Z ver.] | 北川悠仁 | 北川悠仁 | 野間庸介 | 関ジャニ∞へ提供 セルフカバー 初収録 |
※シングル200位以内データ
リリースデータ
2012年4月25日 | 初登場1位 | 初動15.0万枚、売上42.5万枚 | Produced by 稲葉晃士&ゆず | TOY'S FACTORY |
メンバー
Vocal,Acoustic Guitar,Tambourine | 北川悠仁 |
Vocal,Acoustic Guitar,Harp | 岩沢厚治 |
ゆず4thベスト盤。97年のインディーズデビューからの15周年記念作品で、05年に発売された『Home[1997-2000]』、『Going[2001-2005]』の直接の続編。『Going[2001-2005]』以降のシングルを収録。収録順はバラバラになっている。タイトルは2006-2011になっているが、05年の「超特急/陽はまた昇る」が収録され、11年発売の配信限定シングル「LOVE&PEACH」と34thシングル「翔」は未収録となっている。この2曲はこの時点でのオリジナルアルバムに収録されていないためと思われる。ブックレットには2006-2011の範囲に限定されたシングル、アルバム、DVDのリリースリストがあるが、こういった複雑な状況を反映するように05年の「超特急/陽はまた昇る」が記載され、「LOVE&PEACH」「翔」は掲載されていないが、DVDは11年11月30日発売(「翔」と同日)の最新作まで記載されている。また「桜会」の両A面「マイライフ」とThe fever名義でアルバムからシングルカットされた「第九のベンさん」も未収録。「栄光の架橋」と関ジャニ∞に提供した「T.W.L」のセルフカバーの2曲が新録音曲として収録されている。初回盤は豪華ブックレット仕様。
『Home[1997-2000]』、『Going[2001-2005]』と違ってアルバム曲が1曲も無いのは少々寂しいが、3作連続で聞けば両A面以外のシングル曲はほぼ網羅できる。1度も聞いたことが無い人は気に入った曲がある1作から、前2作を聞いたことがある人はそのまま今作を聞けばいいと思う。ベスト盤としては以前のものと重複が無く、手に取りやすい作品である。
この時期のゆずはそれまでほとんど出ていなかったTV出演に急に積極的になり、音楽面でもこれまでの枠を越えて大きく進化した。1番古い「超特急/陽はまた昇る」ではまだ以前のゆずの路線のままだが、「春風」ではバイオリニストの葉加瀬太郎を招き、綾瀬はるかとCMで共演した「ストーリー」や「Yesterday and Tomorrow」の明るさもこれまでとは少し違う突き抜けた開放感があった。この段階でデビュー以来の付き合いだった寺岡呼人から蔦谷好位置へとサウンドプロデューサーが交代。そこからは加速度的にスケールが拡大し、壮大な曲やぶっ飛んでふざけた曲など今までいないイメージの楽曲が増えた。
個人的に「虹」までの進化はどんどん上昇していく感じがして純粋に凄いと思っていた。ただそこから先は完全に行き過ぎてしまったように感じて一気に心が離れた。やけに自己啓発的な曲ばかりが続き、しかもその内容がやたら壮大、合わせてアレンジも壮大になり、そういった壮大さばかりが目立つようになってしまった。曲が素直に入ってこなくてそういった面ばかりが気になるほどに一気に置いていかれてしまったような心境である。「Hey和」の前を寺岡時代の3曲で固めたのは少しでも中和させるためなのかもしれないが、その後に控える「栄光の架橋」のド派手なオーケストラアレンジもまさに今のゆずそのものな壮大さ。オリジナルのシングルバージョンの時点でいつもの寺岡呼人ではなく、松任谷正隆を招いており、ゆずの中では最大級の盛大さだったわけで、さらにオーケストラで派手にしてもやりすぎとしか思えない。
そして気がつけば岩沢楽曲が3曲しか無くなっていた。両A面の「マイライフ」はよりによって収録を外され、単独A面としては「春風」と「from」の2曲だけである。元々『Home[1997-2000]』、『Going[2001-2005]』でも北川:岩沢で2:1くらいの割合で、シングル中心になるとどうしても北川曲の方が多くなる傾向はあったが、今作ではゆずの方向性が以前よりも格段に北川寄りになってしまっている事を裏付けるような割合である。正直なところ、今後のゆずはこの「行き過ぎ」が少し心配。
印象度★★★★☆