ZONE 7年振りツアー「2人になりましたけど…NANIKA?」

No タイトル 備考
1 OPENING オープニング映像
2 7thシングル
3 夢ノカケラ… 5thシングル、2ndアルバム『O』収録のAlbum Version
4 一雫 6thシングル
5 僕の手紙 11thシングル
6 For Tomorrow 7thシングルC/W
7 さらりーまん 2ndアルバム『O』収録曲
8 ユメノカナタ 16thシングルC/W 再結成後楽曲
9 太陽のKiss 13thシングル アコースティック(メンバーは演奏せずピアノを加えたサポート3名が演奏)
10 アルバム 12thシングル『卒業』C/W アコースティック(メンバーは演奏せずピアノを加えたサポート3名が演奏)
11 ZONEメドレー(mind〜BeaM〜新・僕はマグマ) 11thシングルC/W〜3rdアルバム『N』収録曲〜3rdシングルC/W ダンス曲メドレー(カラオケ)
12 H・A・N・A・B・I〜君がいた夏〜 10thシングル
13 true blue 9thシングル
14 笑顔日和 15thシングル
15 glory colors〜風のトビラ〜 14thシングル
16 secret base〜君がくれたもの〜 3rdシングル
17 一緒にいたかった 6thシングルC/W
18 約束〜August,10years later〜 『ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜』期間限定生産盤のみDISC-2収録曲 再結成後楽曲(TOMOKA在籍時)
アンコール
19 treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜 16thシングル 再結成後楽曲
20 Arigato 16thシングルC/W 再結成後楽曲
Wアンコール
21 Once Again 14thシングルC/W カラオケ
  特典映像 舞台裏メイキング

リリースデータ

2012年10月10日 音楽Blu-rayチャート初登場4位
音楽DVDチャート初登場11位
売上0.06万枚
売上0.08万枚
ソニー

メンバー

Vocal&Guitar MIYU
Vocal&Bass MAIKO
SUPPORT
Guitar HAYATO KOGURE
Drums KENJI OYAMA

ZONE8th映像作品。Blu-ray、DVDで発売。Blu-rayでは2作目。ライブ映像作品としては通算3作目で再結成後2作目、2人になってからは最初で最後の作品。2011年の"10年後の8月"限定復活を年内に延長してからTOMOKAが体調不良で10月に即日脱退、12月の「SUPER GIRLS BAND"MESSAGE"」(ZONE/SCANDAL/ステレオポニーによる合同チャリティーライブ)にて2012年以降も2人で活動を継続すると発表。6月に新作シングル「treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜」を発売後に開催されたツアー全国5ヵ所5公演のうち3公演目である2012年6月16日Zepp Diver Cityでのライブの模様を全曲収録。MCは大幅にカットされている。特典映像は10分未満の舞台裏メイキング映像を収録。サポートメンバーはドラムとギターも加わって共に男性メンバーだが2011年に参加していたサポートドラマーとは異なるメンバーに変更された。またアコースティックコーナーではキーボードの男性メンバーが演奏陣中央の位置に加わっているが彼に関しては一切クレジットが無く、映像中で紹介もされていないため誰なのか不明。ソニーの公式サイトでは一切の宣伝が行われず、発売後もシングル「treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜」発売時のトップ画面のまま更新されなかった。Blu-ray、DVD共に通常盤のみの発売で初回盤は無い。

年明けに長瀬実夕の解雇が伝えられ、2013年4月にMAIKO1人でファイナルイベントを開催し、ZONEは木端微塵に空中分解した完全消滅を迎えた。ZONEとしては結果的に今作が最終作品となる。

挑戦的なタイトルだが、本人たちの姿勢は比較的謙虚。昨年の再結成ライブが半分ソロで埋まる(ZONEを期待するファンの前で堂々と脅威のソロ11連発)というのはさすがに不評だったようで、全曲ZONEナンバー、ソロコーナーが消滅。11連発ソロだった前回からソロ無しとはそれはそれで極端だが、2人ともZONEのツアーなのでZONEに徹してそれぞれの活動の色は一切出さない事にしたようだ。

再結成後の曲は4曲しかないので(TOMOKAがいる3人時に去年の1曲、リリース直後のシングル収録曲が3曲)、冒頭で「新生ZONEです」と名乗るものの、心機一転での新たなZONEを提示するのではなく、本来こうあるべきだった再結成ライブがようやく実現したというファンが聞きたいZONEの曲をきっちり詰め込んだラインナップ。さらに昨年より演奏中心のラインナップになっていて、準備期間もしっかりあり、楽器演奏の勘もZONEとしてのボーカルもだいぶ取り戻している事が伺える。ギター演奏はサポートもいるのでMIYUが元々TOMOKA加入後の体制の時に演奏していたギターソロは弾いているが、TOMOKAが弾いていたギターソロはサポートに任せる形になっている。

たださすがに2人になってしまうとボーカルはソロパートばかり、歌っていなかった曲でもMAIKOが歌う場面が増加したり、「夢ノカケラ…」のサビはソロボーカルを交互に取る形にするしかなくなったりと寂しさを感じてしまう部分も増えた。懐かしのヒットパレードを2人でやっているだけで、2人のZONEとしてはようやくシングル1枚出したばかりでやるならまだまだこれからといったところ。またあれだけ復興復興言っていたのに再結成の理由が「昨年いろいろあって」に切り替わっていたりして、被災地で交流した小学生に向けて書かれた新曲「ARIGATO」披露前に少し震災の話題が出るのみとかなり不自然なことになっているがこれはかなり大部分のMCがカットされているからのようだ。ライブに参加した人のレポを検索してみると、かなり長くZONEの昔話を語ったというのはどこのレポでも書いてあるし、震災についても語ったし、2人「2人になりましたけど」→観客「NANIKA〜〜!!」というやり取りもあった模様。削っちゃいけないところ削ってないかそれは…。

というわけで
2人になりましたけど…NANIKA?
・このタイトルのコール&レスポンスがカットされていて挨拶は「新生ZONEで〜す」だけでタイトルに触れませんけど…NANIKA?
・04年8月のツアー時はMIYUとMAIKOの2人でアコギ2本で「Like」をアコースティックでやったことあるのに、アコースティックコーナーの演奏がサポート丸投げですけど…NANIKA?
・「H・A・N・A・B・I〜君がいた夏〜」の前にサポートメンバー2人だけの演奏があるのに、肝心のメンバー2人が現役時代のように演奏で魅せる場面はありませんが…NANIKA?
・あれだけ復興復興言ってたのにMCカットの影響なのか再結成した理由は「いろいろあって」と曖昧になってますが…NANIKA?

と、不満もあるにあるが、2人のパフォーマンスや見た目含めて前年よりもしっかりとZONEのMIYU、ZONEのMAIKOを取り戻している感じも確かにある。特にMIYUのボーカルは前年は特有の声の響きが失われていたが、今作では特有の声の響きがだいぶ戻っているし(現役時代の7割8割は戻せているイメージ)、かなりくたびれた様子だった1年前から一転して05年解散時のMIYUが年相応に20代前半になった容姿になっていて、昨年と比較すると明らかに見た目も声も振る舞いもコンディションが良くなっている。MAIKOもMIYUほどではないが声の伸びは良くなっているし、改めて昨年は急すぎ&ブランクが響いて取り戻しきれてなかったのかなとは思う。

MIYUがコンディションをだいぶ戻しているのは今作最大のポイントではあるが、それが2人になってしまった残念感、寂しさを凌駕するものではなく、シオシオな印象が先に来てしまうのは確かにある。当時実際そう思ってすっかり熱が冷めていたが、実質ほぼこれが最後で事務所ライブ等小規模な公演への12月の出演を最後に2013年年明けMIYUが急告されてしまってからは行方不明。既に私生活が荒れに荒れていた可能性は高いが、このツアー時点まではそれなりに戻す努力や以前よりは改善された生活を送っていたのではないかとは思う(1年でここまで戻せてるし)。MIYUの歌手キャリアがこれで潰えてしまった以上は、今作でコンディションを戻せている様子なのは余計に残念さを際立たせてしまうところも今となってはある。昨年のあの状態のまま解雇だったら、相当荒れてたんだろうなぁ…と残念は残念でもある程度納得できるところはあったんだけど、ここで一旦戻せてるからなぁ…。ある程度ZONEのMIYUを戻せたところで先は無い、あの頃には戻れないし、あの頃の曲を歌い続けるには眩しすぎて辛くなってしまった…とか色々あったのかなぁ…。

B008OJ7SMMBlu-ray  B008OJ7SSGDVD 

印象度★★★☆☆

2021.8.31修正

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