ASTRO Girlz&Boyz
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 科学の子/西村朝香 (コーラス:AYUKA,HITOMI,MAMI) |
HIKARI | HIKARI | HIKARI | |
2 | 空を越えて/神&瞬矢 from BON'Z (コーラス:SANAE&Run Time All Stars) |
尾上文 | 櫻井真一 | 櫻井真一 | |
3 | 星の彼方/半澤悠&栞 | 町田紀彦 | 町田紀彦 | HIKARI | |
4 | アトムの子/TAKAYO from ZONE&Run Time All Stars | 山下達郎 | 山下達郎 | 山原一浩 | 山下達郎のカバー |
5 | 誕生/鈴の音 (コーラス:Run Time All Stars) |
鈴の音 | 鈴の音 | Ocean Born | |
6 | 鉄腕アトム/ZONE&Run Time All Stars | 谷川俊太郎 | 高井達雄 | ha-j | アニメ『鉄腕アトム』主題歌カバー 後に11thシングル『僕の手紙』C/Wにバラードリメイクして収録 |
7 | 鉄腕アトム(Inst.) | 高井達雄 | ha-j | カラオケバージョン |
リリースデータ
2003年7月16日 | 初登場42位 | 売上0.6万枚 | ソニー |
メンバー
ZONE | |
Vo.&G. | TAKAYO |
Vo.&Dr. | MIZUHO |
Vo.&B. | MAIKO |
Vo.&G. | MIYU |
Run Time All Stars | 川上桃子、菊池咲来、佐々木美波、高柳汐希、金内彩乃、石田真歩、星静那、 神代明子、大内あすか、奈良安由加、千石真実、瀧川瞳、石橋紗苗 |
西村朝香、鈴の音(れいな、みさこ)、神&瞬矢 from BON'Z、半澤悠&栞はクレジットには表記されていない。
ZONE with Girlz&Boyz〜Run Time All Stars〜ミニアルバム。ZONEと所属事務所ランタイムのメンバーによるオムニバスミニアルバム。03年にリメイク版が開始したアニメ「ASTRO BOY 鉄腕アトム」のOPをZONE「true blue」が担当したのが縁で、「鉄腕アトム」をモチーフに作られた新曲4曲と関連作2曲のカバーとカラオケ1曲を収録。ZONEはカバー2曲のみで新曲4曲は全て事務所ランタイムの所属メンバーがそれぞれ歌っている。西村朝香はこの半年後のTAKAYO脱退を受けて、ZONEにTOMOKAとして加入した。奈良安由加と瀧川瞳は後のMARIAのメンバーあゆかとTATTSUである。
半年後にはZONEに加入する西村朝香はZONEデビュー直後にチュエル'sとしてデビューするも1発で消滅してしまっていたがその後も北海道のローカルタレントとしてCM出演などはしていて、事務所内のソロタレントでは筆頭の存在だった。1曲目を単独で歌わせてもらっているだけあってやはり期待値は高かったと思われ、実際最も曲も歌も勢いがある。男性4人組バンドBON'Zはこの後にメジャーデビューも果たすこととなるが、ここでは「secret base〜君がくれたもの〜」クリップに出演していたあの少年2人のみが参加。唯一の男性参加だが、まだ変声期といった感じの少年ボイスで素朴に歌われている印象。BON'Zはアルバムも出せずシングル数枚がさっぱり売れずに契約切れとなり、自然消滅的に休止のまま解散になってしまった。半澤悠は83年生まれと10代ばかりのメンバーの中で1つ抜けて年齢が高く最年長者。この後にはZAQというバンドを結成するもリリースがシングルアルバム1枚ずつで解散、09年にはソロでリリース停止状態になっていた元ZONE長瀬実夕とユニットを組んだりしつつと長年ランタイムに在籍していたようだがその後に事務所を離脱した。栞も長く事務所に在籍していたようだがなかなか芽が出なかったようだが2013年のMAIKO1人でのZONE終了時にはMAIKO1人ではさすがに全部歌えないのでサポートボーカルとして参加した。そんなランタイム長期在籍組の2人での曲は…まあ…普通にいい曲。鈴の音はこの1週間後にシングルをリリースし、地元インディーズでは人気だったアコースティックデュオ。結局このシングルのみで解散してしまうが、唯一自作の曲を披露しているのが印象的。自作できるアコースティックデュオならもう少し芽が出そうなものだったが…。
その他Run Time All Starsのメンバーは若手というかかなりお子様も混ざっていてまさにデビューを目指すスクール生といった装いだがこの中で奈良安由加と瀧川瞳は後のMARIAのメンバーあゆかとTATTSUとしてメジャーデビューしているので成功した方か。2人とも西村朝香の曲にコーラス参加しているので事務所のその他大勢の中では期待された存在だったと思われる。
ZONEではTAKAYOは山下達郎の曲をカバー。良く知られた名曲だけに楽曲の格が違い、TAKAYOもソロで生き生きと歌っている。ZONEメインでランタイム全員がコーラス参加した「鉄腕アトム」は表記は無いがこちらはスカパンクバージョンと呼ばれていたバージョン。装飾音も多くポップでにぎやかなアレンジになっている。ただこれだけのために聞くのはチョイ微妙ではある。
ランタイムメンバーも全員がその後に活躍…できそうな種をここで蒔いていたものの、ほぼ芽が出ずに模索を続けるか消滅。ほとんど作品も残されていないのでZONE以外のメンバーが残した作品を探すのも大変だし、当時のZONEファンでも事務所メンバーまでは…というところがあったと思う。ZONEの地元北海道での冠番組に事務所メンバーを出しまくるなど何かとバーターしたり、事務所ライブを定期開催したりと、オフィスオーガスタみたいな感じの事務所ファミリー感を出して全国進出したかったのかもしれない。ZONE終焉後は残された者たちも散会していき、最終的に恐らくスクール運営時代末期の生徒出身であるClariS専属事務所みたいに落ち着いた。
1人でもその後に成功した人がいればこんなところに参加していたのか!という驚きと共に今作の価値も上がったと思うのだが、それが半年後の西村朝香だけとは…。またアトムの企画盤という趣旨だが、とにかく元気でポジティブな側面しか抽出してないのであくまで03年の新作アトム仕様であって旧来のアトムとはイメージが違ってそう。新曲はどれもそこそこにいいものの、実際のところZONEはカバーでしか参加していないので、さっぱり売れない後輩勢をZONEを通して知ってもらおうということだったのかもしれない。何かきっかけが欲しくてアトムをテーマにした事務所コンピということだったのかもしれないが、結果的にはリスナーを極端に絞り込んでしまったわけだし、厳密にZONE名義ではなかったのもあって発売当時ZONE作品で唯一スルーしてしまったが、年月を経るとますますよく分からない企画だったなと思う。
印象度★★☆☆☆
2021.8.4修正