GO-WILD
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ONE NIGHT HEAVEN | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
2 | NO RETURN LOVE | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | 4thシングル 最高20位 売上4.9万枚 |
3 | STARTING OVER NOW | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
4 | SMILE AGAIN | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
5 | 壊したい現実 | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | 3rdシングル 最高24位 売上7.1万枚 |
6 | RUNNING WAY | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
7 | 遠い日のメロディー | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
8 | 風にまぶしい | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | 2ndシングル 最高6位 売上17.4万枚 |
9 | Song for Brother | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
10 | I Wanna good bye | 高山征輝 | 栗林誠一郎 | 栗林誠一郎 | |
11 | 君が欲しくてたまらない | 上杉昇 | 織田哲郎 | 栗林誠一郎 | 1stシングル 最高3位 売上70.3万枚 album mix |
リリースデータ
1994年7月13日 | 初登場13位 | 売上6.6万枚 | Sound Produced by ZYYG Produced by B.M.F |
B-Gram Records |
メンバー
Vocal,Backing Vocals | 高山征輝 |
Bass、Keyboards,Backing Vocals | 栗林誠一郎 |
Electric Guitar,Acoustic Guitar | 後藤康二 |
Drums | 藤本健一 |
ZYYG1stアルバム。高山と栗林のユニットでスタートし、3rdシングル「壊したい現実」で正式に後藤と藤本が加入し4人組バンドとなった。全面的に栗林誠一郎が作曲とアレンジを担当しているが、今作を最後に脱退することになる。高山主導の第2期ZYYGとしてのスタートまでは1年以上開く事となった。ライナーノーツが封入され、アルバム解説と1曲ごとの解説が記載されている。20曲以上の候補の中から選ばれた11曲とされている。また後藤、藤本が途中加入した事に関しては触れられていない。1stでいきなり70万枚の大ヒットを記録するも、出すたび売上が激減。、4th以外のシングルを大幅に下回り、トップ10入りも逃した。それでもアルバムではこれが最大のヒット作。
表記は無いが「君が欲しくてたまらない」はシングルとはミックスが異なっているようでボーカルの処理(シングルはやや加工されたような音像)、シングルでは最後のサビで演奏がオフになる部分でテレテレテレテレテレ高速で鳴っていたシンセが今作では消え去っているなどといった違いがある。今作で差し替え扱いになったのか、コンピ盤やベスト盤は全て今作のミックスで収録されているようだ。
ビーイングの1stは方向性が定まっていない事が多かったが、ZYYGはロックという方向性で一直線に通している。これはメインライターとして栗林誠一郎が既に実績を積んでいた事もあって、「君が欲しくてたまらない」の作詞が上杉昇、作曲が織田哲郎だった事以外は高山・栗林の2人に一任された事で生まれた統一感だったのかもしれない。ビートの効いた激しめのロックサウンドが炸裂していて、キーボードや打ち込みが控えめなので後追いで聞いてもさほど古さを感じない。93,94年当時の他のビーイング勢はもう少しキラキラしたシンセやキーボードを多用していたが、当時のビーイングっぽいのは「君が欲しくてたまらない」「風にまぶしい」くらいじゃないだろうか。特に「風にまぶしい」のキラキラ感は実にビーイングっぽい。
ただ表面的には硬派なロックを通しているんだけど、今作に関してはどうもハリボテ感がある。これは2nd3rdを聞けばより感じる事だけど表面的に激しいんだけどなんだかどこか不慣れな感じ。94年作品なので音が小さいというのもあるがボリュームも上げてもなんだかもう少しロックバンドっぽさが足りない。栗林誠一郎はソロではAORのようなソフトなロックを得意としていたはずだが、今作ではビートロックのような方向性中心だし、今作直後に脱退してしまった事を考えると正直あまり得意な方向性ではなかったっぽい。今作にはソフトな雰囲気の楽曲もあるが、そういった曲は栗林が自分で歌った方が良かったような感じ。またメンバーが揃ったばかりな上にアレンジもバンドではなく栗林単独なのでバンドのグルーヴ云々という段階ではなかったのかもしれない。正直栗林が高山に合わせきれないし、高山は栗林の作るロックでは物足りないという感じで化学反応を起こすというよりは噛み合っていない。
また高山の歌声はそんなに低いわけではない(栗林誠一郎とキーはほとんど同じなので栗林が歌うデモ曲からキーをほとんど変更する必要が無かった事がライナーにも書かれている)のにやたら低くこもって聞こえるのでメロディアスな曲だと特にこれが気になってしまうところではある。現在「ZYYG」で検索すると候補に「反町」が出てくる。反町隆史の歌手デビューはZYYGの活動停止後ではあるが確かに反町隆史のボーカルスタイルと共通するところはあるかもしれない(ただ高山の方が明らかに高いところまで出ていると思うが…)。この部分で好みは別れるかも。個人的にも当初はちょっとボーカルが"カッコつけ"なのがなぁ…と思っていたがいつしか慣れてきて独特のカッコよさだと感じられるようになった。ただこれがハマってくるのはやはり次回作からだと思う。
印象度★★★☆☆
2017.9.25修正