ALL TIME BEST

DISC 1
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 萠黄色のスナップ 安全地帯、崎南海子 玉置浩二 安全地帯、星勝 1stシングル 100位圏外
3 オン・マイ・ウェイ 松尾由紀夫、清水宗己、
パトリック・ナプクム
玉置浩二 安全地帯、星勝 2ndシングル 100位圏外
3 ラスベガス・タイフーン
LAS VEGAS TYPHOON
松尾由紀夫 玉置浩二 安全地帯、星勝 3rdシングル(カット) 100位圏外
4 ワインレッドの心 井上陽水 玉置浩二 安全地帯、星勝 4thシングル 最高1位 売上70.4万枚
5 真夜中すぎの恋 井上陽水 玉置浩二 安全地帯、星勝 5thシングル 最高20位 売上9.7万枚
6 マスカレード(シングルバージョン) 松井五郎 玉置浩二 星勝、安全地帯 6thシングル(カット) 最高59位 売上1.8万枚
7 恋の予感 井上陽水 玉置浩二 星勝、安全地帯 7thシングル 最高3位 売上43.6万枚
8 熱視線 松井五郎 玉置浩二 星勝、安全地帯 8thシングル 最高2位 売上32.4万枚
9 悲しみにさよなら 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝 9thシングル 最高1位 売上44.3万枚
10 碧い瞳のエリス 松井五郎 玉置浩二 星勝、安全地帯 10thシングル 最高2位 売上38.8万枚
11 プルシアンブルーの肖像 松井五郎 玉置浩二 星勝、安全地帯 11thシングル 最高2位 売上23.8万枚
12 夏の終りのハーモニー
※井上陽水・安全地帯
井上陽水 玉置浩二 安全地帯、星勝、BAnaNA 12thシングル 最高6位 売上10.8万枚
13 Friend 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝、BAnaNA 13thシングル 最高7位 売上14.7万枚
14 好きさ 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝、BAnaNA 14thシングル 最高4位 売上12.4万枚
15 じれったい 松井五郎 玉置浩二 星勝、安全地帯 15thシングル 最高2位 売上12.3万枚

 

DISC 2
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Juliet 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝、BAnaNA 16thシングル 最高7位 売上8.5万枚
2 月に濡れたふたり 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝、BAnaNA 17thシングル 最高13位 売上7.1万枚
3 I Love Youからはじめよう 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝、BAnaNA 18thシングル(カット) 最高14位 売上4.3万枚
4 微笑みに乾杯 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝 19thシングル 最高6位 売上8.4万枚
5 情熱 松井五郎 玉置浩二 安全地帯 20thシングル(カット) 最高31位 売上2.0万枚
6 いつも君のそばに 松井五郎 玉置浩二 安全地帯 21stシングル 最高16位 売上9.1万枚
7 あの頃へ 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝 22ndシングル 最高23位 売上10.4万枚
8 ひとりぼっちのエール 須藤晃 玉置浩二 安全地帯、星勝 23rdシングル 最高14位 売上23.0万枚
9 出逢い 松井五郎、
玉置浩二
玉置浩二、
安藤さと子
安全地帯、星勝 24thシングル 最高20位 売上4.6万枚
10 反省(Single Version) 松井五郎 玉置浩二 安全地帯、星勝 25thシングル(カット) 最高57位 売上1.1万枚
11 雨のち晴れ 黒須チヒロ 玉置浩二 安全地帯、星勝 26thシングル 最高40位 売上0.6万枚
12 ショコラ 黒須チヒロ 玉置浩二 安全地帯、星勝、金子章平、安藤さと子 26thシングル両A面曲
13 蒼いバラ 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯 27thシングル 最高9位 売上2.2万枚
14 オレンジ 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯 28thシングル 最高17位 売上0.9万枚
15 結界 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯 29thシングル 最高59位 売上0.2万枚

弦編曲、Strings Arrangement:星勝(6,12)

リリースデータ

2017年5月31日 初登場9位 売上3.0万枚 ユニバーサル

メンバー

Vocal 玉置浩二
Guitars 矢萩渉
Guitars 武沢侑昴
Bass, 六土開正
Drums 田中裕二

安全地帯デビュー35周年、初のオールタイムベストアルバム。通算単独11thベストアルバム。安全地帯としての作品リリースは2013年の『安全地帯]W〜The Saltmoderate Show〜』以来、ベストアルバムは06年の『GOLDEN☆BEST』以来11年ぶりとなった。デビューから現時点での最新シングル(2012年)まで29枚30曲のA面曲をリリース順に網羅。両A面曲からはオリジナル曲である「ショコラ」は収録されたが、25th「あの頃へ(2003 New Version)」、27th「ワインレッドの心(2010ヴァージョン)」、28th「恋の予感(2010ヴァージョン)」、29th「田園」(玉置浩二ソロのセルフカバー)といったセルフカバーの両A面2曲目は収録されていないリマスターはChris Gehringerが担当SHM-CD仕様。初回盤は三方背ケース仕様。また店舗購入特典として安全地帯クリアシート付き 特製フォトフレームが付属した。ソニーによる玉置浩二の『ALL TIME BEST』と連動しての同時発売となった。デザインや構成は共通しているが、リマスター担当者が異なるほか、パッケージの文面の表現等にレコード会社の違いが出ている。また2作とも当初は5月17日発売と告知されていたが制作進行上の都合として延期された。

2011年の『安全地帯]U』以来のトップ10入りを達成し、復活した2010年以来となる1万枚を越える売上を記録した。またベスト盤が乱発されすぎて3作目以降はほとんど注目されなかったためベスト盤でのトップ10入りは88年、93年のそれぞれ休止を機にリリースされた1st、2nd以来3作目となった。玉置浩二の『ALL TIME BEST』は惜しくも11位となり同時トップ10入りは達成できなかった。

過去のベスト盤のうち初期以外の大半はレコード会社の企画ベストだったが、今作は公式サイトでも告知された。歌詞が並び、ジャケットアイコンが表示されているだけの味気ないブックレットではあるが一応ちゃんとした公式ベストアルバムのようだ。また2013年を最後に再び安全地帯としての活動が無くなり、またしても玉置浩二のソロ活動へ移行していたが今作の発売とデビュー35周年を記念しての日本武道館での2daysライブを11月22,23日に行う事も発表された。12月9日には香港でもライブを行うためライブタイトルは『安全地帯 ALL TIME BEST「35」〜35th Anniversary Tour 2017〜』となり単発ライブではなくツアーという扱いになった。

安全地帯のベスト盤は過去に単独名義のものだけで10枚が06年までにほぼ毎年のように連発されてきたが不思議とこの11年間はリリースが無かった。安全地帯が復活した2010年なんかオリジナルアルバムでも数万売れたので出せばかなり売れただろうに、バンド側主導のリメイクでのベストアルバム『Hits』があったのみ。そんなわけで久々のベストアルバムとなったが"初のオールタイム"という昨今流行りのフレーズを過去10枚もベスト盤出してきて偽りなく使用してきた通りに今作は初めて02〜03年の唯一のソニー時代、2010年の復活以降(ここからはまたユニバーサル→自主レーベルへ移動)が安全地帯のベスト盤に収録された。

シングルという側面から安全地帯というバンドの歴史をほぼ最新のところまでたどれるのは今作最大の魅力だ。ただ24th以降は玉置浩二のソロ活動を経ているので期間が大幅に開いており、これだけ聞くと若干その変化についていけないところはある。24〜26thの間は93年から展開していたソロの延長にあるので、玉置浩二の『ALL TIME BEST』の「このリズム」でまでを聞いてから入るとよりスムーズな流れに感じられる。「ショコラ」の次はまたソロの「しあわせのランプ」以降へ戻り、「惑星」までを聞いてから「蒼いバラ」へ移動すると時系列となる。ただ「蒼いバラ」での変化はソロ自体も初めて数年間の休止を経ているので、いずれにしてもスムーズに繋がる感じがしない。「蒼いバラ」や「オレンジ」は復活にあたってそれぞれ「ワインレッドの心」や「恋の予感」といった往年のヒット曲の雰囲気を50代になったメンバーで今一度やってみるという世間の安全地帯のイメージへ寄り添わせて期待に応えた感がある。しかし実際に復活後のオリジナルアルバムを聞くと全く違う事をやっていたりしたので、初めてベスト盤収録となった時期ではあるが、これだけで2010年以降を判断しない方がいいとも思う。

今までのベスト盤は初期3作や20th付近のシングルが外され、代わりにヒット期の人気アルバム曲やC/Wが過去のベスト盤に多く収録されてきたので、今作のようにシングルだけ並べるとオールタイムベストなのになんであれが無いんだこれが無いんだと往年のファンからは不満の声も出てきそうではある。この辺りは何かとオムる(※)のが今流行なのでそこに乗っかっただけで、正確には今作は"初のコンプリートシングルコレクション"であり、どうしてもオムりたい(※)なら"初のオールタイムシングルコレクション"としておけばよかったというだけの話だ。10作も出ていたのにこれまでシングルを網羅したベスト盤は05年の『COMPLETE BEST』でキティ(ユニバーサル)時代の23rdまでを全て収録していただけだったので、ただのシングルコレクションながら貴重な1作になったわけで、もう少しその点を重点的にアピールした方が良かったのに…。
※オムる、オムりたい…"オールタイムベスト"というキャッチコピーを使う、使いたい事

リマスターに関しては過去のベスト盤でも一応されてはいるものの担当者の記載が無いようなものがほとんどでとりあえず音量上げといた!程度のものばかりだったので、わざわざ海外のChris Gehringerに発注した今作は当然気合いを感じさせるクリアでパワフルな音に生まれ変わったような印象。単にヒット曲聞きたいなら過去の1枚モノベスト盤で十分だけど、ざっと歴史を全シングルで追いたい場合は今作が新たな決定盤。

ALL TIME BEST  

印象度★★★★☆

2017.7.30更新

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