DEEN JAPAN ROAD 47〜絆〜

リリースデータ

メンバー

DEEN16th映像作品。DVDで16作目、Blu-rayとしては武道館4作に続く5作目。2012年6月〜9月にかけて行われた全県ツアー「DEEN PLUGLESS TOUR 2012〜Triangle 絆 47〜」のライブとドキュメントを織り交ぜて収録。公式サイトやパッケージでは項目ごとに分けて収録内容が記載されているが、実際の収録順は各コンテンツが織り交ぜられて収録されている。ライブ映像は最終日2012年9月30日、日本橋三井ホールでのライブの模様をメインに収録している。一部の楽曲では途中で横浜や沖縄公演時の映像に切り替わり、「歌になろう」ラストサビ以降は全会場の観客席の様子が登場する。ライブ以外ではツアーの模様を振り返るトーク集が随所に挟まれているほか、沖縄で新たに撮影したMV4曲やインタビュー映像も収録されている。過去4作のBlu-ray発売作品では特典が付属する限定生産盤がDVD、Blu-rayは特典なしの通常盤扱いだったが、今作ではBlu-rayにのみ初回特典が付属し、初めてBlu-ray上位に切り替わった。Blu-ray初回盤はアウターケース入り、池森が全県で撮影した空の写真+エッセイが収録されたブックレット、2013年10月の武道館公演時に使える全員プレゼント引換券が付属する。全員プレゼント引換券のみDVD初回盤にも封入。

47都道府県ツアーは07年に続き2度目。この時のDVDとはだいぶ構成が異なっている。前回はドキュメント色が強く、ライブ映像がおまけみたいな状態だったが、会場が広くなったおかげでカメラポジションもそれなりにあるためなのか今作ではライブ映像が増加。代わりに前回のメインになっていた全国移動中のドキュメントが一切収録されず、全国各地での話は写真を見ながらメンバーが振り返ってトークする形で随所に散りばめられた。あくまで音楽メインの作品になった事もあって、かなり見やすい映像作品になったと思う。ツアーから1年後の発売、といつもよりも時間をかけただけの事はある。さらに今回は沖縄で既出曲のMVを新たに撮影するという変わった試みも。ショートサイズだったり、冒頭だけ生歌で後はほぼCD音源だったりもするけど、現場で歌い演奏した音源をそのまま使用している箇所もあり、何よりバックの自然が綺麗なのでなかなか見ごたえがあった。何故に急にMVなんて作ったのかは謎だが、せっかく沖縄に行ってきたのに何も残さないのもなんだから何かしらの映像を残したいということだったのだろうか。

メインであるライブ映像に関しては全曲が3人だけで制作した『マリアージュ』からとなっている。正直イマイチなアルバムだったが、ライブ映像で改めて各楽曲の良さに気づいた。ただこの作品、3人だけで制作はしているのだが、3人だけで再現できないパーカッショナブルな軽いリズムを取り入れた曲が多かった。ライブでどうしたのかと思ったらなんとそのまま同期で流している。通常のライブでも足りない音は同期でまかなっているとはいえ、3人しかいないシンプルな演奏の中で、明らかにメンバーが出せない音がパカドンパカドン鳴っているとさすがに気になる。既存の曲を3人だけのバージョンにアレンジし直して装飾音はあくまで簡易なものを入れる程度で演奏した前回の47ツアー映像と比べると"3人だけで演奏"感はかなり薄れて見えてしまう(単に「サポートがいない」という感じ)。ここまで多くの曲でパカドンパカドンしているならパーカッション担当のサポートメンバーを素直に入れた方が良かったのでは…。そういう意味では3人だけでその場で出せる演奏に徹しきれなかったアレンジ面において中途半端なアルバムだったのかなと思う。だから今回のライブ映像でも各楽曲の良さには気づいたけど、普通にバンドサウンドでやったらさらに化ける曲もあるんじゃないだろうか。

初回特典のブックレットには各県の空の写真(メンバー写真は最初の4ページのみで後は全て空の写真のみ)と池森の当日綴ったエッセイというか日記が掲載されている。前からまっすぐな人なんだろうなとは思っていたけど、この日記を読むと改めて池森さんという人は物凄くピュアでまっすぐな人なんだなぁと強く思った。空を見て感動してまっすぐな思いをまっすぐなままに文章に書くことができたのは少なくとも自分は中学生の頃までだったと思うし、読んでいたら中学時代がふいに蘇った気がした。こんなピュアな42歳(当時)が実在するのが信じられないくらいに眩しすぎる。これが池森秀一という人の最大の魅力なのだろう。

Blu-ray　　DVD　

印象度★★★★☆

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