パレード
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 僕から君へ | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | 3rdシングル 最高15位 売上0.8万枚 |
2 | 稚内 | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | |
3 | 18 | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | |
4 | ハマナスの花 | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | 1stミニアルバム『ハマナスの花』収録曲 |
5 | 四ツ葉探しの旅人 | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | 2ndシングル 最高20位 売上0.5万枚 |
6 | 夜の窓辺と四つ葉のクローバー | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | |
7 | 夏空 | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | 1stシングル 最高14位 売上1.9万枚 |
8 | フラッピー | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | |
9 | どうでもいい | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | |
10 | SIREN | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | |
11 | 管制塔(acoustic) | 尾崎雄貴 | 尾崎雄貴 | Galileo Galilei | インディーズミニアルバム『雨のちガリレオ』収録曲 リアレンジ |
リリースデータ
2011年2月16日 | 初登場5位 | 売上2.8万枚 | Produced by Galileo Galilei Sound Produced by Sohshi Iihama Brass Produced by Kayo Shimokawa(2) |
SME Records |
メンバー
Vocal&Guitar | 尾崎雄貴 |
Guitar&Chorus | 岩井郁人 |
Bass&Chorus | 佐孝仁司 |
Drums&Chorus,Programming | 尾崎和樹 |
Galileo Galilei1stアルバム。ミニアルバム『ハマナスの花』で2010年にメジャーデビューし、シングル3枚リリース後、メジャーデビューから1年での1stアルバムとなった。シングル3曲とミニアルバム『ハマナスの花』表題曲「ハマナスの花」をそのまま収録。10代限定ロックフェス「閃光ライオット2008」でグランプリを獲得してリリースした閃光レーベルでのミニアルバム『雨のちガリレオ』から「管制塔」をテンポを落としたアコースティックアレンジにリメイクして収録。初回盤はシングル3曲と「ハマナスの花」「管制塔」のPVを収録したDVD付。
メンバーは尾崎雄貴と同学年の91年生まれ+弟の尾崎和樹が93年生まれで今作リリース時点ではまだ全員10代。青春、心の揺れ動きなど10代特有の心情が歌われていてこのリアルタイムな若さが今作までの大きな持ち味の1つだろう。デビュー時点で20代で中高生向けの青春ソングを歌っていてももうリアルタイムではないというバンドの方が多く、10代を越えた視点でハッキリした答えを見出している事が多いが、今作では夢や希望は歌われているが、絶対叶うみたいな断定的な主張はしていなくて希望を見ながらも同時に不安も感じられるという揺れ動きがリアルだなと思う。これは今作を最初に聞いた2011年当時ではむしろどこかはっきりしないなとか思っていたが、改めて聞いてこの年代がさらに遠ざかったせいか余計にこのリアルさが魅力だったんだと感じた。
またほとんど外部介入されていないようでサウンドプロデューサーのクレジットはあるが、編曲はバンド単独名義。さらに「稚内」でブラスアレンジが施され、「稚内吹奏楽団」がサポートとして演奏しているのと、コーラス(5,6)、ピアノ(1,5,6)とサポート参加が非常に少ない。売れ線の宿命となっていたストリングスが一切入っておらず、プログラミングまでドラマーが手掛けるなど、自分たちでやるところは貫いている。演奏も若さとバンドの勢いだけで力押しているわけではなくそれなりに凝っている。何物にも代えがたいリアルタイムの若さを武器に出来る時間は限られているが、彼らの場合まだ若く、もう1,2枚はこのままでも良かったはず。インディーズ時代から今作までの躍進も着実なものがあったし、正直もう少しこの方向性で成長して進んでいくのを聞きたかったという思いはある。今作にはまだ荒削りさもあるし、メンバーにとってはギターロックとか高校生バンド的な一言でとっとと過去に葬り去ったものなのかもしれないが、今作にしかない魅力は確かにGalileo
Galilei唯一無二のものだった(次回作からは必ず海外バンド名とか普段意識しないようなジャンル名が飛び交うようになってインタビューとかその序文のライター解説とかファンのレビューに至るまでそういった観点から書かれるものばかりになるので、それが分からないといつまでも分からない、みたいな感じになるしさ…)。このまま正統進化していれば2nd3rdでは同世代に広く愛される大名盤が出来上がっていたのではないか。
一方で強力なCMタイアップやアニメタイアップで一気に売り出していたためパッと聞いて典型的なソニーっぽい売れ線ポップロックバンドという印象はやはり強い。これがトイズファクトリー辺りだったらもう少し硬派に売り出してBUMP後継みたいなイメージで売っていたかもしれないが、売り方がソニーすぎた。せめてソニーでもKi/oonレーベル辺りだったらもう少し硬派に売り出しただろうけど、SMEなのでロックファン向けに留まらずにポルノグラフィティ的に広く売り出すつもりだったのだろうか。いずれにせよレコード会社やリスナーの期待に反して、デビューして北海道から上京していたのが今作制作後早くも疲れ果てて地元に戻って自宅スタジオでの共同生活と制作に移行し、シンセにドハマりして路線も大幅変更した事から、東京での音楽活動はかなりストレスフルだった事も伺える。
あと「四ツ葉探しの旅人」のメンバー仮装による寸劇風のMVはかなり笑えて面白いんだけど(3人がバスの運転手・女装・神様というとんでもないコスプレをしている中でボーカル尾崎雄貴だけはコスプレを免れているが寒い演技をしながらの出番は最も多い)、一応記録の上ではバンド名義でディレクターとして参加している事にはなっている。しかし若気の至りというよりもやらされてる感がハンパない。こういうのも東京に疲れた理由の1つだったんじゃないかと何か勝手に思ってしまった。以後こんなふざけたMVは制作されていないし、このままだとバンドがどうされてしまうか分からないという防衛本能だったのかも。「夏空」のMVもドラムがちゃんと用意されてない簡易なセットになってて何もない空間にアテブリならぬカラブリとかまともな演奏シーンを用意せずにやたらポップな方向に持っていこうとしているんだよな…。
印象度★★★★☆
2020.9.23修正