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No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Imaginary Friends 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
2 老人と海 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
3 Kite 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
4 Swimming   Galileo Galilei Galileo Galilei  
5 さよならフロンティア 尾崎雄貴 尾崎雄貴、佐孝仁司 Galileo Galilei 5thシングル 最高25位 売上0.6万枚
6 Freud 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
7 Good Shoes 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
8 明日へ 尾崎雄貴 尾崎雄貴、岩井郁人 Galileo Galilei 6thシングル 最高17位 売上1.0万枚
9 星を落とす 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
10 Blue River Side Alone   Galileo Galilei Galileo Galilei  
11 青い栞 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Galileo Galilei 4thシングル 最高9位 売上2.8万枚
12 スワン 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Galileo Galilei 4thシングルC/W
13 花の狼 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  
14 くじらの骨 尾崎雄貴 Galileo Galilei Galileo Galilei  

リリースデータ

2012年1月25日 初登場10位 初動1.2万枚、売上2.1万枚 Produced by Galileo Galilei
Sound Produced by Sohshi Iihama(5,8,11,12)
SME Records

メンバー

Vocal,Guitar,Synthesizer&Programming 尾崎雄貴
Guitar,Bass,Chorus,Synthesizer&Programming 岩井郁人
Bass,Guitar,Synthesizer&Programming 佐孝仁司
Drum,Guitar,Percussion,Rhythm Machine,Synthesizer&Programming 尾崎和樹
Piano,Organ,Bass,Percussion&Programming 野口一雅

Galileo Galilei2ndアルバム。前作から11ヶ月ぶり。前作以降の3シングル、C/W1曲を収録。デビューのために上京していたが1stアルバムリリース後に地元北海道に戻り、家を借りて共同生活を開始。その自宅にプライベートスタジオわんわんスタジオを設立し、レコーディングからトラックダウンまで全てメンバー自ら手掛けている。実際に録音ミックスのクレジットには大半の曲にバンド名がクレジットされている。エンジニアが複数名参加しているほか別スタジオも記載されているので全てメンバー、全てプライベートスタジオではない。また3枚のシングルをリリースした後の12月14日に新たに野口一雅の加入が発表された。野口は2011年春頃からサポートで参加していたとされている。初回盤はシングル3曲のPVを収録したDVD付。

今作以降は新作リリースが止まったまま8ヶ月後の2012年9月に今作で加入したばかりの野口、メジャーデビュー前に加入したギターの岩井が脱退を表明したため5人編成での唯一の作品となった。岩井が先に脱退を表明し、追従して野口が脱退を表明したとされる。このため野口の正式在籍期間は1年にも満たない約9ヵ月でメンバーとしてクレジットされたのは今作のみとなった。岩井も閃光ライオット参加後の途中加入メンバーだったため、結局初期メンバー3人が残る形となった。

脱退した岩井・野口は揃ってFOLKSを結成。FOLKSでは岩井がボーカルを担当した。またもう1人のギターボーカルが岩井の兄、北海道の別の地域(恵庭市)出身メンバーで結成されるなど共通項もあった。2014年にKi/oonからメジャーデビューするもあまりヒットせず、メジャーではシングル1枚、アルバム3枚リリース後、2016年に自主レーベルへ移動。そのまま新作が途絶え、2018年のライブをもって活動休止となっている。また野口はメジャー末期の2015年9月に活動休止となっていてそのままだった。岩井はGalileo Galilei解散後にメンバーがそのまま再集結して始動したBBHFにサポートメンバーとして再合流を果たしている。

再生した途端にシンセ全開の浮遊感溢れるサウンドが展開したのでCDを間違えたのかと思うほど前作までとは別物に変貌。前作まで漂っていた若さも瑞々しさも突如として消失してほぼ最初から最後までシンセ全開で掴みどころの無いふわふわした質感の曲調が延々と続く。揺れ動く10代の心情を歌っていた歌詞もそういった色を明らかに意識的に排除していて、達観しているような文学的なような…何だかよく分からない感じになってしまった。

地元に戻って自宅スタジオで全部制作するなど自分たちの音楽をより突き詰めて追求することにしたようだがシンセにドハマリした事もあってその結果が今作ということらしい。ボーカル尾崎の単独作曲で全部埋まっていた1stから一転、作曲もバンド名義になっている。新たにキーボードのメンバーも加えて音の選択肢を広げたうえでメンバー全員で自分の楽器を弾きながらバンドサウンドを作っていったといよりかは、メンバー全員がシンセにドハマりしてコンピューターとにらめっこしながら打ち込みで次々に思いつくままに音を足して作りこんだという印象が強い。全員がシンセやプログラミングを担当、さらに本来の自分の担当楽器以外の楽器までクレジットされている。結果かなりスタジオで作りこんだ感の強いサウンドに仕上がって、新たな境地どころか別の場所に立ったように思う。また今作の良さが分からないと基本的に次回作以降も難しく、ましてや改名後BBHFの良さを本格的に理解するのもかなり難しくなってくる。そういう意味では今作こそが後に通じていく方向性の始まりだったともいえる(BBHF以降も絶賛しているファンには基本的に今作の評価も高いし、逆に今作がイマイチだとたぶんもうほぼ全部無理)。

ほとんどの曲が似たような雰囲気でふわふわしているので何とももどかしいというかすっきりしないというか、途中で集中が持たなくなってくる。1曲1曲はかなり作りこんでいるのは分かるが、これまでの魅力だった若手バンドとか青春バンドとかギターロックと呼ばれるのを嫌がり始めてそれらの要素を排除しようとした感じもある。結果メロディーの良さも減退してしまってサウンドマニアックに走ってしまったので、少なくとも広く売れようとかそういう気を一切無くして売れ線からは一気に外れたのは確か。シングル3曲だけはかろうじて以前の色も残しているという程度か。後にこの時期にはギターロック系の曲は聞かなくなって、今作のような方向性の音楽ばかり聞きあさっていたと語っているが、いくら志向は変化していくからって何故そこまでギターロックを避けるどころか嫌うかのように急に極端な方向に走ったんだろう。

この後には脱退劇があるなどけっこう激動だったが後から入ってきたメンバーがやはり後から入ったメンバーと一緒に辞めて別バンドを結成して地元メンバーだけ残るっていうのもなかなか人間関係が難しい…。Galileo Galilei解散後には再合流している事からも仲違いしていたわけではないか、当時は共同生活の窮屈さとか多少何かあったが時が解決したと思われるが、いずれにしてもこのタイミングで2人辞めて、最終的に残ったメンバーも模索を続けて常に過去のイメージが云々言い続けた挙句にこの名前ではもうやれないとして解散させて別バンドで再始動となるとGalileo Galileiってそんなに窮屈だったのか。高校生バンドからスタートしたそのイメージが大人になっていく成長に合わないという考えもあったようだけど、もっと自然に成長していけば良かったのになぁ…。

B006BB8LQM初回盤DVD付   B006BB8J1Y通常盤 

印象度★★★☆☆

2020.10.1修正

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