first soundscope〜水のない晴れた海へ〜
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 水のない晴れた海へ | AZUKI 七 | 中村由利 | Miguel Sa Pessoa | |
2 | 君の家に着くまでずっと走ってゆく | AZUKI 七 | 中村由利 | Miguel Sa Pessoa, 古井弘人 |
2ndシングル(1st同発) 最高40位 売上1.2万枚 1stミニアルバム(indies)『first Kaleidscope』収録曲リメイク |
3 | 夏の幻 | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | 5thシングル 最高20位 売上4.1万枚 |
4 | 二人のロケット | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | 3rdシングル(カット) 最高47位 売上0.7万枚 再録音 1stミニアルバム(indies)『first Kaleidscope』収録曲 |
5 | 巡り来る春に | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | |
6 | HAPPY DAYS? | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | |
7 | Mysterious Eyes | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | 1stシングル(2nd同発) 最高20位 売上6.1万枚 |
8 | Rhythm | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | |
9 | Holding you,and swinging | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | |
10 | flying | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | 6thシングル 最高25位 売上4.9万枚 |
11 | 千以上の言葉を並べても... | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | 4thシングル 最高42位 売上0.8万枚 |
12 | wonder land | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | |
13 | 夏の幻(secret arrange ver.) | AZUKI 七 | 中村由利 | 古井弘人 | 5thシングル 別アレンジ |
リリースデータ
2001年1月31日 | 初登場6位 | 売上8.7万枚 | Produced by KANONJI Directed by GARNET CROW |
GIZA studio |
メンバー
中村由利 |
AZUKI 七 |
古井弘人 |
岡本仁志 |
GARNET CROW1stアルバム。1999年12月にインディーズでもミニアルバムをリリースしていたが、メジャーデビューは2000年3月でシングルの2作同時発売だった。ここまでのシングル6作を収録。「夏の幻」は別アレンジでもラストに収録されている。「二人のロケット」はシングルではインディーズアルバムからのそのままのシングルカットで打ち込みだったが、今作ではベースとドラムが生演奏に差し替えられて再録音されている(しれっと演奏クレジットにベースとドラムが表記されている)。この生音バージョンは今作でしか聞けない。コナンやゲームなどタイアップ次第で売上が不安定だったが、アルバムではシングルを上回る売上でトップ10ヒットを記録した。最初からスリーブケース仕様。岡本仁は2000年11月にシンガーソングライター岡本仁志としてソロデビュー、これを機にGARNET CROWにおいても岡本仁志へと改名した。
倉木麻衣を手掛けていたCybersoundのMiguel Sa Pessoaが参加した冒頭2曲は幻想的で、神聖なる空気すら漂っているような厳かな始まりで今作の印象もだいぶこの印象に引っ張られている。シングル曲が多く、アルバムの新曲も1曲か2曲ずつで3曲以上は続かない構成。作詞作曲編曲ギターが4人完全分業制でとてもシステマチックではあるので、人間味やバンドらしさはあまりない。中村由利の特徴的な締めたような歌声や落ち着いたアレンジもあって暗めだが、暗黒(ダーク)なわけではない。そんな絶妙な暗さも大きな特徴だ。作りこまれたサウンドや確かなメロディーで聞き込める要素はあり、ハマればとことんハマるような芸術性の高さはある。1stにしては世界観が完成され過ぎるほどに完成されている1作。コナンタイアップとテイルズタイアップきっかけで聞いたリスナーが当時多かったと思うんだけど、大ヒットには至らずとも他のGIZA勢よりも熱心な固定ファンを一定生み出したのも分かる。聞く人は選ぶと思うので一定のラインまでしか伸びなかった(愛内里菜や小松未歩の瞬間的なピークレベルまでの爆発力は無かった)のもまた納得。
アコースティックギターが印象的なシングルバージョンに対して「夏の幻(secret arrange ver.)」はエレキギターを前面に出していて今作の中でもロックバンドっぽい。今作ではギターの存在感があまり強くない中でこれだけ妙にエレキギターがより目立った仕上がりになっていて案外こっちの方が好感触…と思ったんだけど、良く見るとシングルバージョンのアコースティックギター、secret arrange ver.のエレキギター共にサポートギターとして大賀好修がクレジットされている。他にもいくつかの曲で大賀好修がギターを演奏している模様。ZARDでのギターや編曲で大賀好修の名前が出てくるようになったのと岡本仁志(当時は岡本仁)がZARDに曲提供したのってほぼ同時期(1999年頃)なのでキャリアも同じくらいに思えるが、実際は大賀好修の方が数年プロとしてのキャリアが先で、1999年のZARDの船上ライブに参加した際は大賀好修はプロとしてのライブ経験のある先輩ミュージシャンとして、岡本仁は初ライブの新人ギタリストとして参加していたそう。そんな事もあってか、GARNET CROW初期の頃は大賀先輩が随所でサポートしていて、2nd,3rdアルバムでは曲指定なしで大賀好修がAdditional musician枠にクレジットされている。初期の頃は聞こえるギターが全て岡本仁志の演奏というわけではなかったようだ。
前述のように「二人のロケット」は生バンド演奏になっているが生バンドなのはこの曲だけ。ドラムはクレジットのローマ字表記から亀井俊和(the★tambourines)と分かるんだけど、ベースのクレジットはHiroshi Tokunagaになっている。誰だ?当時GIZAで活躍していたベーシストである麻井寛史と徳永暁人の2人の名前が合体しているので誤植っぽいんだけど苗字と名前のどっちが正解なんだろう。Hiroshiが正解で亀井と同じthe★tambourinesの麻井寛史なのか、Tokunagaが正解で徳永暁人なのか。
印象度★★★★☆
2023.7.24当時の感想を全面修正