BELOVED Anthology
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | GROOVY TOUR | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
2 | Lovers change fighters,cool | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
3 | BELOVED | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | 9thシングル 最高3位 売上84.1万枚 |
4 | SHUTTER SPEEDSのテーマ | TAKURO | JIRO | GLAY&佐久間正英 | |
5 | Fairy Story | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
6 | カナリヤ | TAKURO | JIRO | GLAY&佐久間正英 | |
7 | HIT THE WORLD CHART! | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
8 | a Boy〜ずっと忘れない〜 | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | 10thシングル 最高2位 売上27.3万枚 |
9 | 春を愛する人 | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | 11thシングルC/W(カット) |
10 | カーテンコール | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
11 | 都忘れ | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
12 | RHAPSODY | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | |
13 | neuromancer | HISASHI | HISASHI | GLAY&佐久間正英 | 10thシングルC/W |
14 | 口唇 | TAKURO | TAKURO | GLAY&佐久間正英 | 11thシングル 最高1位 売上99.4万枚 4thベスト『THE GREAT VACATION VOL.2』収録のイントロピアノ追加Ver. |
No | タイトル | 備考 |
1 | GROOVY TOUR Demo | デモ音源 |
2 | Lovers change fighters,cool Demo | デモ音源 |
3 | BELOVED Demo | デモ音源 |
4 | SHUTTER SPEEDSのテーマ Demo | デモ音源 |
5 | Fairy Story Demo | デモ音源 |
6 | カナリヤ Demo | デモ音源 |
7 | HIT THE WORLD CHART! Demo | デモ音源 |
8 | a Boy〜ずっと忘れない〜 Demo | デモ音源 |
9 | 春を愛する人 Demo | デモ音源 |
10 | カーテンコール Demo | デモ音源 |
11 | 都忘れ Demo | デモ音源 |
12 | RHAPSODY Demo | デモ音源 |
13 | neuromancer Demo | デモ音源 |
14 | 口唇 Demo Ver.1 | 原曲デモ音源(メロディーがほとんど違う) |
15 | 口唇 Demo Ver.2 | デモ音源 |
Disc 3 DVD
”Document of BELOVED Days”
リリースデータ
2017年9月20日 | 初登場9位 | 売上0.8万枚 | Produced by GLAY、佐久間正英(DISC-1) | LSG(ポニーキャニオン) |
メンバー
Guitar | TAKURO |
Guitar | HISASHI |
Bass | JIRO |
Vocal | TERU |
GLAY3rdアルバムのアンソロジー。Anthologyシリーズの一般発売では4作目(『GLAY Anthorogy』が2011年にFC&公式通販限定で発売されているので通算では5作目)。前作から1年ぶりのアンソロジーシリーズのリリースとなったが、オリジナル盤の発売は96年11月だったためこれまでのアンソロジーシリーズと違い発売20周年を記念する形ではなくなった。
DISC-1は本編12曲+10thC/W「neuromancer」、11thシングル「口唇」を追加収録してリミックス&リマスターを施した内容。「口唇」はベスト盤『THE GREAT VACATION VOL.2』に収録されたピアノイントロが追加されたバージョンになっている。3作連続で当時録音とミックスを担当していたMichael Zimmerlingが自らリミックスし、当時はオノセイゲン,小泉由香が連名で担当していたマスタリング(リマスター)も自ら担当している。
「口唇」と「HOWEVER」はベスト盤『REVIEW』に収録されてオリジナルアルバム未収録となっているが、今作では「口唇」のみを収録し、「HOWEVER」は次(『pure soul』)に回された。またシングル「BELOVED」C/Wは『BEAT out!』収録曲のリアレンジである「Together (new verison with orchestra)」だったが、前作『BEAT out! Anthology』で表記は「Together」だったが音源はnew verison with orchestraに差し替えて収録してしまっていたため今作には当然未収録となった(オリジナルの「Together」は結局リミックス&リマスターされないままという事に…)。
DISC-2は14曲全てのデモ音源を収録。「口唇」のみ2バージョン収録。DISC-2も3作連続で山崎翼がマスタリングを担当している。
DISC-3は撮り下ろしのメンバーインタビュー&当時のアイスランドでのジャケット、PV、写真集撮影のドキュメント映像&「BELOVED」PV撮影風景を使用した「BELOVED」のMusic Video Anoter Versionを収録したドキュメントDVD。
Disc 1
リミックス&リマスターの印象はほぼこれまでと同じ。マイケルはやはり音量をいじることに興味が無いらしく、ほぼ当時の音量のままになっているので、近年の一般的なロックバンドのCDと同じボリュームだとややパワーが足りない感じはするし、Ted
Jensenがリマスターした『THE GREAT VACATION』辺りと比べてしまうと再生機器にもよるがボリューム1つ2つ分は確実に小さめに感じられる。ただ『SPEED
POP』ほど小さッ!という感じは無いし、少なくともギンギンすぎるような行き過ぎた感じはないので音量はまあそれなりに聞きやすい。リミックスもまあ何だかスッキリとクリアになりきれないというか新たなベールを被せたような何とも言えないところがあるんだけどこれがどうもマイケルの作風というか音のバランス感覚みたいだし、慣れるしかない。相変わらず最初はナンカコレジャナイという違和感はあるが何度か聞いていると慣れていく。各楽器の音は際立って聞こえて立体的なバンドサウンドにはなっていると思う。
GLAYの最高傑作として挙げられる事も多い今作だが、21年経っても色褪せずやはり名盤だ。といっても今回改めて聞いて思ったのは他のアルバムに比べて名曲が特段に多いわけではないという事(昔書いた前の感想では全曲シングルカットしてもおかしくないとかなんとかのたまっていなかったかオマエ)。「BELOVED」と「春を愛する人」は文句なしでGLAYの全楽曲の中でも最上位に位置づけられる名曲だとは思うけど、他の曲は個別で聞いていくと確かにどれもいい曲で全曲久々に聞いても耳馴染みのある状態にはなっている曲たちだが全部が全部そこまで最上位級ではない。何なら前作や次回作の方が個人的上位に入ってくる曲自体は多いかもしれない。それでも今作が最高傑作だと感じられるのはやはりアルバムとして通して聞いた時の圧倒的な満足感だ。バンドが飛躍して最初の高みに達したく瞬間が綺麗に収められたというまさにこの瞬間にしか無かった煌めきが今作には確かにあると思う。今回追加された13,14曲目はあくまでオマケだ。この12曲が揃った時にとてつもない名盤オーラ(?)が漂う。
Disc 2
これまでと違い、今作では全てがデモ音源となり、ライブ音源などの別バージョンは無い。また抜けなく全曲のデモが収録された。そしてアコースティックギター+ボーカルのみみたいな簡易なデモ(前作ではAG
Demoと表記)は無く、全曲が基本アレンジの出来上がったバンドサウンド。ただし全体的にかなり音が荒い上に、演奏にしてもボーカルにしてもあくまでデモなので完成度が明らかに低い。本番テイクとなるとどれだけ本気に切り替わるのかが改めて感じられる。一部演奏や歌いまわしが原曲と異なっていたりするのは聞きどころだ。また歌詞に関しては仮英語詞のものもあれば、日本語で完成形が見えるもののやはり異なっているものもあったりと曲によって差があるのは面白かった。
「口唇」だけ2バージョンあるが、1バージョン目は聞いてビックリ。これが全く「口唇」ではない。サビになるとこれでもだいぶ違うとはいえ「口唇」だと分かるメロディーになるがほとんど違う曲だ。2バージョン目は他と同様に原曲のデモになるが、まさかこの曲ここまで全面的に書き直されていたとは…。Disc-2で1番面白い部分だった。
DVD
今回は撮り下ろしのメンバー4人へのインタビュー映像+当時のアイスランドでのドキュメンタリー映像+最後に「BELOVED」Music
Video Anoter Version。メンバーコメンタリーと書かれていたが、以前もそうだったように音声切り替えができるわけではなく、冒頭のインタビューの続きでメンバーはドキュメンタリー映像をそのまま視聴していて適宜何かコメントした際に勝手にワイプが出現する、という仕様なだけである。これはコメンタリーとは言わないんじゃないだろうか…。しかもコメントらしいコメントはほぼ皆無でほぼ内輪で懐かしがって盛り上がっているだけ
インタビュー場所のセッティングが悪いのか喋っている声が聞き取りにくい(このためか特に強調するようなコメントでもないのにテロップを駆使)&インタビュアーとメンバーがある程度親しいためか、雰囲気がリラックス気味で内輪スタッフの話なども飛び交うので作るならもう少しきちっとインタビューしてほしかった。96年当時のヒットシーンを振り返りミスチルが活動休止したという話も出てくるがミスチルの休止は翌年3月(97年)の話で間違っているし…。それでも最新のインタビューでは当時の曲についての話、今振り返って思う『BELOVED』というアルバムについての話が聞けるのは良かった。なんならもっとたっぷりでもいっそこれだけでも良かった。
インタビューもそこそこにして切り替わり、映像の大半を占めるアイスランドの映像は1度見れば十分というか1度見るのも正直少し長さを感じてしまうものだった。このドキュメンタリー、終始撮影しているスタッフが感嘆の声を上げながらの圧倒的な大自然の映像ばかり。メンバーはたまにしか映り込まず、後半のPVメイキングもメンバーはやたら遠くで撮影中だったりとメイキング用のカメラとして帯同してたとは到底思えない映像が延々続く。"未発表ドキュメンタリー映像"とはよく言ったもので、恐らく商用に使うつもりは当時からあまりなく(一部何かの時に使えればどこかで使おうか程度)、ただスタッフが個人的な記録&思い出用に回していただけなんじゃないのか…という印象。
「BELOVED」Music Video Anoter VersionというのもPV撮影風景をそんな感じのスタッフが少し遠くからカメラ回していただけのものなので、う〜ん…。なんかとりあえず「BELOVED」がバーンとかかれば映像の締めとしてはグッと来るし、そもそもこのアルバム自体が現地の自然に触れる事で生まれた部分も大きく、そんなGLAYが当時見た大自然をリスナーにも届けたかった…と前向きに捉えよう。
印象度★★★★★
2017.10.21更新