稲川くん
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Merry Christmas Mr.INAGAWA | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND,HARCO | 歌詞1行のみの半インスト |
2 | 名もなき夢〜煩悩青年とワーキングママ〜 | 河野丈洋 | 河野丈洋 | GOING UNDER GROUND | |
3 | LISTEN TO THE STEREO!! | 松本素生 | 松本素生, 河野丈洋 |
GOING UNDER GROUND,ヒダカトオル | 20thシングル 最高19位 売上1.1万枚 |
4 | 所帯持ちのロードムービー | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND | |
5 | RAW LIFE | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND,ヒダカトオル | |
6 | ジョニーさん | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND,HARCO | |
7 | ベッドタウンズ チャイム | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND,ヒダカトオル | |
8 | さよなら僕のハックルベリー | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND | |
9 | 詩人にラブソングを | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND,HARCO | |
10 | LONG WAY TO GO | 松本素生 | 松本素生 | GOING UNDER GROUND,ヒダカトオル | 21stシングル 最高90位 売上0.2万枚 |
リリースデータ
2011年4月27日 | 初登場46位 | 売上0.3万枚 | Produced by GOING UNDER GROUND(1,2,6,8,9) ヒダカトオル、GOING UNDER GROUND(3,5,7,10) |
ポニーキャニオン |
メンバー
Vocal,Guitars,Chorus | 松本素生 |
Guitars,Chorus | 中澤寛規 |
Bass,Chorus | 石原聡 |
Drums,Piano,Chorus | 河野丈洋 |
GOING UNDER GROUND8thアルバム。ポニーキャニオン移籍第1弾アルバムにして4人になって最初のアルバム。08年の前作を発売後にキーボード伊藤洋一が脱退。ソロ活動を経てポニーキャニオンに移籍して4人になって再始動という流れだった。タイトル「稲川くん」とは実在の人物で松本の小学校時代の同級生。ただし転校して以降は特に連絡を取り合っていたわけではなく、現在の消息は不明とのこと。詳しくはナタリーインタビューを参照。初回盤にはイラストカードが封入され、裏面には稲川くんの人物像を綴ったエピソードが記載されている。
40分に満たない短い内容ながらかなり熱く濃い内容。今までで最も熱量のあるアルバムにして、これまでとは違う新生GOING UNDER GROUNDを印象付ける1作である。シングルの時点で今までとは違うバンドの勢いを前面に出した楽曲をリリースし、切なさとか胸キュンとかこれまでの要素は皆無だったが、一応アルバム曲ではこれまでに近い路線の曲もあるので、全く別物になってしまったわけではなく、シングルの時点よりは安心して聞けた。とはいえ、伊藤脱退を機に「僕」「ぼくら」という言葉を使わなくなったそうで、ドラマティックにシンセストリングスで盛り上げていくという定番の手法もほぼ廃止されているので、やはり印象は異なる。メロディーの良さは健在ながら、青春が完全に終わり、あの頃の夢とは違うけどそれでもたくましく生きている的な等身大の32歳という面が強くなっている。地に足がついているというのか、彼らと同世代のリスナーにはいろいろ共感するポイントはあると思われるが、まだ10代や20代の若いリスナーには共感しにくく、少し遠くに行ってしまったように感じると思う。個人的に過去の名曲を越えるほどの曲はさすがに無かったように感じたが、それでも思っていたよりは聞きやすいアルバムだったし、何よりこの熱量からは今後の更なる進化が期待できる。一方で脱退以来2年ぶりに伊藤に再会し、伊藤について書いたという「さよなら僕のハックルベリー」だけは名曲「トワイライト」を彷彿とさせるような以前のGOINGの空気(シンセストリングスで盛り上げていく)が恐らく意図的に取りいれられており、感涙モノの1曲である。新しい路線もいいけど、やっぱり今まで聞いていたリスナーにはこの曲は特に響くんじゃないだろうか。今までのリスナーには賛否両論出ると思われるが、新規のリスナーに関しては、特に彼らと同世代なら今までのGOINGがちょっと青臭くて苦手だったという人でもハマるような要素があるんじゃないかと思う。
それにしても実在する稲川くんには一切連絡を取っていないそうなので、早い話、松本の事を覚えているかどうか、GOINGを知っているかどうかも不明なわけでいきなり自分の名前がタイトルになって、勝手に自分の視点からの世界とか構築されちゃってるのを知ったらかなりビックリするんじゃないだろうか。その反応が知りたい。
印象度★★★★☆