剛力彩芽
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 友達より大事な人 | いしわたり淳治 | Ryosuke"Dr.R"Sakai | Ryosuke"Dr.R"Sakai | 1stシングル 最高7位 売上3.3万枚 |
2 | くやしいけど大事な人 | いしわたり淳治 | 石井健太郎 | Ryosuke"Dr.R"Sakai | 3rdシングル 最高8位 売上1.1万枚 |
3 | ワガママは大事な人 | いしわたり淳治、 剛力彩芽 |
小倉しんこう | 梅原新 | |
4 | ナナイロ7days | YASUSHI WATANABE | YASUSHI WATANABE | YASUSHI WATANABE | |
5 | Tic-Tac | 小南千明 | Ryosuke"Dr.R"Sakai | Ryosuke"Dr.R"Sakai | |
6 | ひとつだけ | 遠藤幸三 | 野井洋児 | Dr.Licom | |
7 | GO! GIRLS!! GO! | Ryosuke"Dr.R"Sakai | Ryosuke"Dr.R"Sakai | Ryosuke"Dr.R"Sakai | |
8 | キミイロ | 草川瞬 | 草川瞬、GRP | GRP | |
9 | アサガオ | Akira Sunset | C# & Akira Sunset | C# | |
10 | Rainbow | Amon Hayashi | Mitsu.J | Mitsu.J | |
11 | あなたの100の嫌いなところ | いしわたり淳治 | Ryosuke"Dr.R"Sakai | Ryosuke"Dr.R"Sakai | 2ndシングル 最高12位 売上1.2万枚 |
リリースデータ
2015年4月8日 | 初登場11位 | 売上0.8万枚 | ソニー |
剛力彩芽1stアルバム。13年7月に歌手デビュー。ここまでの3シングルを収録。「くやしいけど大事な人」リリース時に実は「大事な人」は三部作だったことが明かされ、その3作目となる「ワガママは大事な人」がリード曲となり、MVも制作された。セルフタイトルとなった理由に関しては「“アーティストとしてデビューしてからの私が詰まった”という意味と、剛は英語の“GO”、力はパワフルさ、カラフルな楽曲と“彩”りがある毎日になりますように……という願い。そして新しく成長していきたいという“芽”を見つけてもらえたら嬉しいな……自分も少しずつ芽が出せてるかな……という、そんな想いをこめて付けました!」と語られている。初回盤Aにはシングル3作と「くやしいけど大事な人」のMV及び今作のオフショット映像を収録したDVD付。初回盤Bは漫画家のゆでたまご氏が「キン肉マン」キャラである「ゴーリキ」風の剛力を書き下ろしたイラスト仕様。これ以外に初回Bに特典は無く、写真かイラストか、という違いだけのため初回盤Bと通常盤の価格は同じとなっている。
シングル3作でもプロペラダンス、ガオガオダンス、ラケットダンスなどを発明、パフォーマンスに重点を置いていたが今作においても字面だけで強力な戦闘力を発揮しているかのようなセルフタイトルをいきなりぶちかました。さらに字面の戦闘力を増幅させるような強烈なアートワークを採用。本人渾身の書下ろしの迫力ある題字に対し、それに全くそぐわないようなカラフルでファンシーな色付けがなされたミスマッチ感溢れるジャケットが凄い。これだけでも既に頭から離れないインパクトだが、初回盤Bジャケットをゆでたまご氏が「ゴーリキ」風に書き下ろしたというイラストはゴーリキを知らずともDB風に言えばナメック星人ゴウリキという不気味な緑色で、これまた強烈どころか最早トラウマ級。何せ初回盤Bはこれ以外に何も要素が無い。ジャケットインパクトで話題を取るという目的マジそれ1本だけのために初回盤Bを用意するというネジの飛んだ企画が通るのは剛力が剛力だったから以外に考えられない。
しかしこのジャケットが最大最強のインパクトになってしまい、結果として史上最強の出落ちCDとなった。ジャケットを目にした時がクライマックスでそれ以上の衝撃は開封、再生の過程で2度とやってこない。
剛力リスナー待望だった大事な人三部作の最終章「ワガママは大事な人」がついに発表されたのはそんな中でもやはり大きなポイントだ。前2作を遥かに超越した最早日本語として意味が通らなくなってしまったそのタイトルだが、この意味は本文を読むことで判明する。配信だなんだんでブックレットどころか歌詞を文字として読むのがカラオケだけなんて若いリスナーが増えている現代においてタイトルの意味を知りたくば歌詞を読めという意図が含まれた(?)剛力的挑戦なのである。ついに自らが作詞にも(共作で)挑んだこの歌詞で歌われているのは母への感謝。歌詞中での「ワガママ」はそのまま自身の我儘の事であるが、タイトルとなった「ワガママ」の意味とは、そう、「我がママ」だったのである。ダジャレである。発売時点で母の日を1ヶ月後に控え、手の込んだダジャレで持って母への感謝を表現する剛力にしかできない剛力オブサプライズなのである。なんと親孝行な娘なのだろうか。
先に出落ちCDと書いた通り、全体的にはイマドキな電子音強めで明るいダンス系がひたすら並んでいて実にフツー。電子音強めなのだけでは無く、もう少しポップというか柔らか目のアレンジの曲も織り交ぜてもよかったんじゃないかと思うんだけど、ボーカルがボーカルだけに電子音を強めにしないと機械的なボーカルが浮いてしまうということなんだろうか。基本的に友人や恋人、好きな人への思いが歌われた20歳前後の女の子らしいまっすぐな楽曲が並んでいるんだけど、歌詞やタイトルにギミックが仕掛けられているのはいしわたり淳治が作詞した曲くらい。そしてそのいしわたり淳治はシングルとリード曲以外が参加してないので、ネタ的な要素が他のアルバム曲にはない。そもそも前述の「ワガママは大事な人」にしても曲自体は普通にいい感謝ソングだし、楽曲にネタが仕込んであるのは「くやしいけど大事な人」のサビ前に剛力的ツンデレなセリフがあるところくらいか。
それ以外ではクレジット欄の最後に通常であれば「Special Thanls」として本人が個人的に感謝している人たちの名前が記されているような部分をよく見ると(今作では「Thanks to」表記)、名前の箇条書きでは無く、剛力本人によるリスナーや家族、友人、スタッフへの長文感謝メッセージになっている。普通この手のメッセージはページ別にとってもう少し大きく記載するものであり、特に題字を本人が書き下ろしたくらいなので直筆メッセージとしてページを割いて行うべきであるのに、なぜかスタッフクレジットと同じ枠、同じ大きさで物凄くさりげなく書いてある。大きめに併記されたジャケット同様に渾身の「ありがとう(ハート)」という記載は目に入っても、クレジットなんか普段見ない人は気づきすらしないのでは…。普段クレジットどころかブックレット見ない人も今作を手に取ったならクレジット最後にある剛力渾身の感謝メッセージをしっかりと受け取るように。
今作の後は9月にシングル「相合傘」を発売したが歌手活動はこれっきり終了した。
印象度★★★☆☆