storytelling
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | save your dream[album mix] | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 5thシングル 最高1位 売上93.0万枚 |
2 | Every morning | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
3 | afraid of tonight | 小室哲哉& 華原朋美 |
小室哲哉 | 小室哲哉 | |
4 | たのしく たのしく やさしくね[album version] | 小室哲哉& 華原朋美 |
小室哲哉 | 小室哲哉 | 8thシングル 最高1位 売上41.7万枚 |
5 | You just gonna sing a song | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
6 | I wanna go | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 9thシングル(カット) 最高20位 売上4.8万枚 |
7 | LOVE IS ALL MUSIC[new mix] | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 7thシングル 最高1位 売上65.3万枚 |
8 | storytelling[instrumental] | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | インスト |
9 | Hate tell a lie[album mix] | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 6thシングル 最高1位 売上105.9万枚 |
10 | You don't give up | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 10thシングル(カット) 最高7位 売上6.6万枚 |
11 | afraid of tonight[TK mix] | 小室哲哉& 華原朋美 |
小室哲哉 | 小室哲哉 | 記載の無い歌詞が追加されたリミックス |
12 | たのしく たのしく やさしくね[TK mix] | 小室哲哉& 華原朋美 |
小室哲哉 | 小室哲哉 | 歌唱パートが大幅にカットされた半インストのリミックス |
リリースデータ
1997年12月24日 | 初登場58位、最高1位 | 売上136.6万枚 | Produced by 小室哲哉 | ORUMOK RECORDS |
華原朋美2ndアルバム。前作以降4作のシングルをバージョン違いで収録。年明け2月、4月に相次いで「I wanna go」「You don't give up」がシングルバージョンに変更されてシングルカットされた。表題曲「storytelling」はインストだが、歌詞カードには「storytelling」と題されたグラビア写真の横に載っているようなポエムが掲載されている。ラスト2曲はリミックス。年末のリリースだったため、先行して58位に初登場してしまったが、2週目にミリオンを突破して1位を獲得。その後30万枚ほどしか伸ばせず、結果的には前作から大きく数字を下げたものの、最後のミリオンヒットは記録した。今作でのボーカル表記も華原と小室の連名だが、今回はちゃんと華原が前になっている。またシングルカットまでを最後にORUMOK RECORDS時代は終了し、次の新作からワーナーへ移籍する。小室と事務所との契約が終わるのは次の3rdが最後で、その後に2作のベスト盤がリリースされるが、3rdは収録の対象外で1stと2ndの2作のみが対象となっているのはこのタイミングでの移籍が理由。
ラブジャケとも称された小室と2人で映ったジャケット、特に裏ジャケでは仲良さそうに微笑み合っている2人の姿が見られる。当時は2人の恋人関係は公然のもので、何の違和感も無かった。音楽番組でちょろっと曲を聞く程度では楽曲も名曲連発しているようにしか聞こえなかった。だが、当時しっかりと今作を聞いたリスナーなら何か明らかに不穏な気配を感じたと思うし、「その後」を知った後に聞けば既に崩壊の序曲は始まっていたことを確信するような仕上がり。前作が気合入りすぎていたというのもあるが、今回はまずアルバム曲が実験というか単に売れ線を放棄したようなシングルの隙間を埋めるような役割しか果たしていないようなものが並んでいる(シングルカット2曲含む)。序盤に配置された「Every morning」こそリード曲だったこともあり、まだそこそこキャッチーなんだけど、「afraid of tonight」は全編ロボボイスの実験曲だし、シングルカットされる「I wanna go」もクラブミュージックに挑戦したと言えば聞こえはいいが、メロを放棄した加工ボイスが響き渡り、サビは最早サビとは思えない完全加工ボイスに変貌するという怪曲。あくまでアルバムでの実験なら分かるが、何をどうしたらこれをシングルカットしようという話になるのか。「You don't give up」も別にアルバム本編を締める曲としては悪くないけどカットするほどのものではないと思う。この意味不明なシングルカットと、その後のシングルの崩壊っぷりで人気は決定的に下がってしまうが、最初から狙っていたのだろうか。などと、悪い方向に考えたくなるほどで、キャッチーだと思っていたシングルでも「たのしく たのしく やさしくね」は全く歌えてないし、そもそもこれは誰が歌ってもまともに歌えないような曲だし(次回作ではほぼ全曲こうなるが)、「Hate tell a lie」もよく見ると歌詞が怖い。「何から何まであなたがすべて私をどうにか輝かせるため苦しんだり悩んだりしてがんばってる」と歌わせる小室が凄いし、しかもそれをサビに持ってくるのが怖い。そして「そこの飲んだくれ 飲みすぎなあの子を助けて」とか平メロの歌詞は適当過ぎ。このようにほのかに見える怪作の片鱗が全面展開するのが次回作になるわけだが、その前哨として聞いておくべき1作。また単純なヒット作としての体裁もまだ保っているので、普通に聞いてもそこそこ楽しめる。ただインストの「storytelling」が5分近くあったり、曲が無駄に長い傾向があるのが個人的に少しきつかった。
印象度★★★☆☆