東京SNG(初回限定・観るBANG!)
No | タイトル | Written by | 編曲 | 備考 |
1 | 東京SNG | 山下宏明,向井秀徳,Shingo | 山下宏明 | |
2 | こんがらがって(feat.H ZETTRIO) | H ZETTRIO,やぎぬまかな,Shingo | H ZETTRIO | |
3 | Catharsis(feat.WONK) | WONK,弥之助,Shingo | WONK | |
4 | 今夜最高ね | 大竹創作,Shingo | 村田陽一 | |
5 | ひとりきりのふたり(feat.ヒグチアイ) | ヒグチアイ,Shingo | 松岡モトキ | |
6 | シンゴペーション(feat.Gentle Forest Jazz Band) | 村上基,ジェントル久保田,Shingo | 村上基 | |
7 | Mack the Knife | Bertolt Brecht,Kurt Weill,Marc Blitzstein | 村田陽一 | ジャズのスタンダードナンバーの英語カバー |
8 | Slow Jam | 森善太郎,ZIN,Shingo | 森善太郎 | |
9 | Happy BBB(feat.田島貴男(Original Love)) | 田島貴男,権八成裕,Shingo | 田島貴男 | |
10 | 東京タワー(feat.新しい学校のリーダーズ) | 作詞:野村俊夫、作曲:船村徹 | 小西康陽 | 美空ひばりのカバー |
11 | 道しるべ | 太田健,劇団ひとり,Shingo | 太田健 |
Horn Arranged by 村田陽一(9)
Strings Arrangement:Kyoshi Ikegami(8)
初回限定観るBANG! DVD
1.東京SNG(Music Video)
2.東京タワー(Music Video)
リリースデータ
2022年4月13日 | 初登場2位 | 売上3.2万枚 | Producer:香取慎吾 | ワーナー |
香取慎吾2ndアルバム。前作から1年4ヶ月ぶり。前作以降21年2月に配信し、5月にシングルCDとして発売した「Anonymous(feat.WONK)」は未収録で全曲新曲で構成されている。前作や「Anonymous(feat.WONK)」から一転して今作では"タキシードが似合うジャズ"をテーマとして全曲ジャズナンバーで構成。「Mack the Knife」はジャズのスタンダードナンバーの英語詞カバー、「東京タワー」は美空ひばりのカバー。「Catharsis(feat.WONK)」にはWONKボーカルの長塚健斗、「Happy BBB」では田島貴男がボーカル参加してデュエットととなっている。「ひとりきりのふたり」でのヒグチアイは表記上はコーラス扱い。「東京タワー」での新しい学校のリーダーズはコーラスだけでなくメンバー4人それぞれの香取とのデュオとSUZUKAの単独ソロもあるが何故かボーカルやコーラスでの演奏クレジットには一切表記されていない。またMVでもfeat.新しい学校のリーダーズ表記が消されているものの、MVにも4人がちゃんと登場している。
初回限定・観るBANG!は「東京SNG」「東京タワー」MV収録DVD付。スリーブケース&デジパック仕様。
初回限定・GOLD BANG!はLPサイズジャケット仕様。LPサイズだが入っているのはCDでLPでの発売は無い。
通常BANG!はCDのみ。前作同様にSMAP時代の『SMAPLE
BANG!』を引き継いだBANG!表記となっている。
「東京タワー」カバー以外は作詞と作曲が分けられずWritten byでの一括表記となっている。公式の説明では"向井秀徳(ZAZEN BOYS)が作詞を手掛けた「東京SNG」、宝塚歌劇団専属作家である太田健が作曲を行い、劇団ひとりが作詞を手掛けた「道しるべ」"という記述があるため、「東京SNG」の山下宏明,向井秀徳,Shingo、「道しるべ」の太田健,劇団ひとり,Shingoという表記順、さらに他の曲でも1番目の表記者が編曲も手掛けている作曲者、2番目の表記者が作詞家であるパターンが目立つため、作曲→作詞の順と思われる。カバー以外の全曲にShingo名義で香取慎吾は全て末尾にクレジットされているが、これは作詞に参加しているのか、作曲にも関わっているのか、多少意見を入れた程度でクレジットされているのかは不明。「道しるべ」の説明でShingoに全く触れていない事からもメインでの作詞作曲は行っていないのは確実と思われる。
香取慎吾の音楽嗜好はSMAP時代のソロからしても前作のような打ち込み主体のトラックメイカー寄りで洋楽志向が強いと思っていたのでいきなりジャズ路線は予想の圏外を行く振り切りっぷり。実際思いっきりジャズ全開な作風となっているため、制作スタイルはコライト方式で変わっていないが、ギターベースキーボードドラムといった基本サポートバンドメンバー、ホーン隊が全面参加していて当然のように前作とは真逆の生音志向。クール系打ち込みよりもこっちの方が個人的には断然聞きやすく、嬉しい路線変更ではあったが戸惑うファンの方が多そうではある。個人的にもこの手のジャズ路線の良さが分かるようになってきたのって割と近年だったし…。
先行配信されていた「東京SNG」では妙に力んでがなるように歌っていたので個人的に本来の魅力であると思っている伸びやかなボーカルがあまり生かされないのではないか、そもそもこんな豪快さを出してきて"タキシードが似合うジャズ"なのかと思っていたが、アルバム全体ではもっと落ち着いた余裕のある大人のボーカルやコラボなども含めてオシャレなジャズの範囲内でも多彩。"タキシードが似合うジャズ"というのも納得な魅力的な香取慎吾がガッツリとジャズの世界で伸び伸びと歌っているアルバムといった印象。良くも悪くもボーカルスタイルが定まっておらず曲によって伸びやかだったり、がなり気味だったり変化があるが、単曲だとちょっと伝わりにくいところがあっても、アルバム全体の多彩さに繋がっていていい味になっているのかもしれない。
いかんせんいきなりのジャズは不慣れというか聞いている方もどう聞いていいのか分からないところもあるだけに、これっきりではなく、もう少しこの方向性を突き詰めていけば新しい魅力として定着してくるとは思う。これっきりになってしまうと今作でのジャズ路線は何だったんだろう…という変な立ち位置のアルバムになってしまいそうでもある。またもう1つのMVが美空ひばりのカバー「東京タワー」で新しい学校のリーダーズが後半から登場してくるというもので、MV制作のリード2曲がジャズというより"東京"押しみたいになってて、この2曲をリード曲にしても"タキシードが似合うジャズ"というテーマがほとんど伝わらないのではないかとは思った。
初回観るBANG!(DVD付) 初回GOLD BANG!(LPサイズジャケ) 通常盤
印象度★★★★☆
2022.5.22更新