ケツの嵐〜秋BEST〜

Strings Arrangement：のりっぺ(1,7)、クラッシャー木村(2,9)、弦一徹(3,6,8)、Naoki-T(5)、門脇大輔(10)、門脇大輔,YANAGIMAN(11)

※シングル200位以内データ

リリースデータ

メンバー

ケツメイシ秋ベスト盤。初のベストアルバムは春夏秋冬4枚同時発売となった。インディーズからこの時点での最新シングルまでの全A面27曲、C/Wやアルバムからのメンバーセレクト25曲を季節ごとに振り分けている。この時点での最新シングル「こだま」のみがアルバム初収録。4作購入者にはデモ曲CD「ケツのデモ」が応募者全員プレゼントされた。同時発売でこれまでのPVをまとめたPV集DVD『ケツの極〜MV集〜』も発売された。今作を持ってトイズファクトリーとの契約を終了し、翌年からエイベックスへ移籍。移籍と同時にこのベスト4作以外の、全シングル、全アルバムがエイベックスから再発された。またベスト4作とPV集も2013年4月にエイベックスから再発されている。

9〜11月に発売された作品自体がアルバムでは「3」だけ、シングルは「手紙」と「花鳥風月」、「聖なる夜に/冬物語」「闘え！サラリーマン」の4作のみ。後者2作は「冬」に回されている(サラリーマンは季節感は無いが忘年会的なノリで今作に合わないためだと思う)。よって今作で実際に秋に発売されたのは「手紙」と「花鳥風月」の2曲だけである。さらに秋という季節を明確に歌った曲は無い。代わりに4作のベスト盤の中では最も曲調が統一されており、「涙」「過去」「別れ」などを歌った切なくメロウな楽曲が取り揃えられている。また「手紙」と「花鳥風月」以外の10曲で全面的にストリングスが使用されている(4作のベストのうちこんなに全面的に使用されているのは今作だけ)。「手紙」(「2」収録）と「花鳥風月」(「3」収録)以外は全てアルバム「4」以降の楽曲というのも特徴的である。そんなわけもあって4作の中ではノリではなく最も切なく聞かせる事を前提にした歌モノの曲が並んでいる。個人的に「手紙〜未来〜」や「涙」はケツメイシの中でもトップ3に入る好きな曲だし、この手の曲調が並んでいる今作が4作の中で最も好感触になるだろうと当初は予測していた。しかしいくら何でもそんな曲たちが12曲しかないのに76分半も延々と続くのはかなりしんどかった。特に最近の曲中心の今作はトラックが全く面白くない。とりあえずストリングスで感動的なラインを演出するだけなので連発で聞くと飽きてきてしまう。各楽曲単独ではそれなりにいいんだけど、アルバムとして聞くには後半になるにつれてかったるすぎた。

なお2011年のシングルとなる「バラード」は前年の2010年に某女性シンガーの代名詞と化した逢いたくて逢えない切なさを歌った曲でそのものズバリ「逢いたくて震える」といったフレーズも登場。ベタな「バラード」というタイトル通りのベタな楽曲だが、そんなベタな曲の中に流行を取り入れた渾身の遊び心なのカナ。

　　2013年エイベックス再発盤

印象度★★★☆☆

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