KICK!
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | Produced by | 備考 |
1 | 全員集合 | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
2 | 千% | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA, 柿崎洋一郎 |
KREVA,柿崎洋一郎 | |
3 | 今もSing-along | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
4 | SummerSpot | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | 7月17日に24時間限定無料配信 |
5 | なんでもないDays | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
6 | 完全チェンジTHEワールド | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
7 | また戻っておいで | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
8 | また波を見てる | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
9 | I Hope You Miss Me a Little | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA | |
10 | タコアゲ | MCU,LITTLE,KREVA | MCU,LITTLE,KREVA | KREVA |
リリースデータ
2017年8月30日 | 初登場3位 | 売上2.8万枚 | SPEEDSTAR RECORDS(ビクター) |
メンバー
MCU |
LITTLE |
KREVA |
KICK THE CAN CREW4thアルバム。13年8ヵ月ぶりの新作。04年元旦『GOOD MUSIC』リリース後、04年6月に活動休止を発表。以降は各自ソロ活動を行っていた。08年以降は主に夏フェスなどのライブにおいてメンバーいずれかのステージに2人がゲスト出演して数曲披露するといった形での一時集結がほぼ毎年のように行われるようになっていた。やがて活動休止から10年経過した2014年にはついにKICK THE CAN CREW名義で夏フェスに出演した。この際に新作を作ろうという話も出ていたらしいが、どうせなら97年の結成から20年になる2017年に出そうという事で話がまとまったという。2017年6月に本格再始動を発表。7月17日には24時間限定無料配信で「SummerSpot」が配信された(圧縮ではなくCDそのままのWAV音源でもDLできた)。また限定復活ではなく、今作以降も活動を継続するとしている。ジャケットは2ndアルバム『magic number』を踏襲したデザインとなっている。リード曲として「千%」「SummerSpot」はMVが制作された。初回盤はこの2曲のMV&メイキングを収録したDVD付。
3MC+1DJの1DJに該当するKICK THE CAN CREW'S DJとしてメンバーとは別枠のサブメンバー扱いだったDJ SHUHOは今作には参加していない。休止後のソロ活動には途中まで参加していたが、途中でチーム(メンバー含む周辺のDJやラッパー仲間によるコミュニティ)から離脱して関わらなくなった模様。このため復活に当たってはかつて使用していた呼称"3MC+1DJ"は使用されず"3MC"となっている。
KREVAがトラックを単独で担当しているのは以前と変わっていない。ただKREVAのソロも当初は追っていたが最初のベスト盤を最後に聞かなくなってしまったのでここ最近の作風と比べてどうなのかは分からない。ただあれから10年以上の年月を重ねた今のKICK THE CAN CREWらしい雰囲気で、非常に安心感のあるアルバム。打ち込みに関しても時代の進化か、シンプルな音数だが、当時よりも音に厚みを感じる。まあ00年代序盤って異様に軽めの音が主流だったのもあるけど。
飲み会ノリのナンバーは今更やっても…という事でやっていないし、あの頃のような上がれ上がれと煽ることも、ついてこい!だとか間違ってねぇ!みたいな強気な姿勢も今作にはない。しかしリスナーである我々も同時に年齢を重ねたわけで、当時のメインリスナー層は軒並み30代以上になっているか、若くても20代後半に差し掛かっていて、今更強気な事を言われてもあまり響かないし、今じゃない今はアンバラスなんて言ってもいられないのも正直なところだろう。久々に聞くにはこのくらいのノリがとても懐かしく、心地いい。当時とは違って10曲に絞り込んで44分程度で終わるコンパクトさもあって、1曲1曲に当時のヒット曲ほどのインパクトは無いものの、今までで1番さらっと聞き通せるアルバムになった。
逆に当時を知らなくて懐かしさが伴わず、ラップ系の音楽はファンモンやGReeeeN以降(サビが完全にキャッチーな歌メロ)というリスナーは厳しいかもしれない。というのもKREVAソロでももう少しサビ部分が"歌"っぽくなるが、KICK THE CAN CREWにはサビ部分でも明確な歌メロは無い。それでもポップミュージックとして聞きやすいHIP HOPというのが個人的な彼らのポジションなんだけど、今や若者のトレンドとはかけ離れた方向性ではあると思うので、正直当時を知らないリスナーがどう捉えるかは全く分からない。当時聞いていたならば確実に懐かしい1作。
DJ SHUHOは当時も途中で名前が消えたり、活動後半にはKREVAと別のDJであるDJ TATSUTAが2人でトラック制作するようになったりと、デビュー当初に比べると徐々に扱いが…というところがあったとはいえ、なんだかんだPVなどにおける存在感は強かった。それだけにDJ SHUHOが全く触れられずに消えているのは…一体何があったのか…。1stアルバムの1曲目「THE THEME OF "KICK"」では思いっきり4人組としてリリックしていて、今回の1曲目が「全員集合」なのに全員じゃないじゃん…というのは切ない。
印象度★★★★☆
2017.12.6更新