C album
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | It's All Right | 上野浩司 | 飯田建彦 | 長岡成貢 | |
2 | ふらいんぐ・ぴーぷる'99 | 戸沢暢美 | 飯田建彦 | CHOKKAKU | |
3 | キミは泣いてツヨくなる | 三井拓 | 荒木真樹彦 | 石塚知生 | |
4 | 全部だきしめて | 康珍化 | 吉田拓郎 | 武部聡志 | 4thシングル 最高1位 売上116.0万枚 |
5 | あのときの空 | 知野芳彦 | 知野芳彦 | 知野芳彦 | |
6 | Peaceful World | 堂本光一 | 堂本光一 | 石塚知生 | 光一ソロ |
7 | やめないで,PURE | 伊達歩 | 筒美京平 | WACKY KAKI | 6thシングル 最高1位 売上65.3万枚 |
8 | Natural Thang | 米倉利徳 | 米倉利徳 | 木村賢一 | |
9 | フラワー | HΛL | HΛL/音妃 | 船山基紀 | 7thシングル 最高1位 売上104.6万枚 |
10 | BRAND NEW DAY | 山本英美 | 川上明彦 | 岩田雅之 | |
11 | さまざまな愛 | 堂本剛 | 堂本剛 | 知野芳彦 | 剛ソロ |
12 | Rocketman | 相田毅 | 西川進 | 松永寛樹 | |
13 | 青の時代 | canna | cannna | 新川博 | 4thシングル両A面曲 |
コーラスアレンジ:松下誠(1,9,12,13)、岩田雅之(3,6)、米倉利徳(8)
リリースデータ
1999年8月4日 | 初登場1位 | 売上81.3万枚 | Produced by Julie K. | ジャニーズエンターテイメント |
メンバー
堂本剛 |
堂本光一 |
KinKi Kids3rdアルバム。前作から1年ぶり。前作未収録だった「全部だきしめて/青の時代」以降の3シングル4曲を収録。98年12月に限定盤として発売した5thシングル「Happy Happy Greeting/シンデレラ・クリスマス」は2曲とも未収録となった。表記されていないが「全部だきしめて」は2番突入直前のギターと一緒にシングルには無かったドラムが先行して入ってくるなど細部のアレンジが若干変わっており、「やめないで,PURE」はイントロから激しいギターが入り、間奏部分では全く違う展開を見せるなど全体にアレンジが変更されている。「やめないで,PURE」は次のベスト盤でも更なる別アレンジで収録されたため、シングルバージョンは2017年の『The BEST』に収録されるまで長年の間アルバム未収録のままとなった。2週連続1位、累計は若干下げたが前作とほぼ同等の売上を記録した。初回盤はナイロンバッグが付属する。このため前作同様にパッケージが紙箱仕様になっていた。
C=C調=調子いいという昭和の業界用語に引っ掛けたためか今回は明るい曲が多い。世紀末にもなって今更C調って…という気がしなくもないが、前年の98年にはサザンオールスターズの『海のYeah!!』が250万枚以上(当時)大ヒットしていて収録曲に「C調言葉に御用心」という曲があった。親がサザン世代だったり、「愛の言霊」辺りでサザンに触れた小中学生が当時多かったので、『海のYeah!!』にも接した当時の若者は多く、99年当時の10代の間でも"C調"という言葉は比較的最近聞いたことがある単語だったと思われる。
そんなわけでKinKi Kidsの中で最も異色なくらいに明るくポップなアルバム。ベスト盤を挟んだ次回作以降でセルフプロデュース&アーティスト化を強めるので、今作までがアイドル時代のように扱われることも多い。これは前2作よりも明るい今作と『D album』の差が大きかったのもあると思う。特に序盤から畳みかけるような底抜けの明るさが印象的だが、その一方で後のアーティスト路線を思わせる「Natural Thang」は一際カッコよさを放っている。ソロ曲も2曲目にして早くも独自性を見せ始めている(特にミスチルの「終わりなき旅」辺りの影響をダイレクトに受けたような剛)のも印象的だ。この時点で2人とも20歳であり、もっと女性ファンがカワイイ!とときめくような甘いラブソングや夢追いの歌詞とかストレートに書いている方がジャニーズの若手らしいのに、20歳にしてこんなメッセージ性のしっかりした歌詞を書いているのは凄い。ジャニーズ後輩たちは自作曲を書くことも増えたが20歳でこういったテーマ性を持たせた曲を堂々書き上げていたのはKinKi Kidsくらいなのでは。
明るさが際立つのでKinKi Kidsらしさからは最も遠ざかったようなアルバムでもあるけど、とにかく楽しく聞けるアイドルポップが満載で、随所にカッコよさもあるのでバランスは良くて聞きやすい。もう少しこんな感じでやっていても年齢的にもおかしくなかったと思うし、もう少し後の時期まで若手トップアイドルとしてヒット曲を出せたんじゃないかとも思う(その分若手イメージの脱却に苦労したと思うので正解だったとも思うけど)。
印象度★★★★☆
2017.2.26更新