13月のバラード
No | 月 | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 1月 | 冬の磁石 | 伊藤俊吾 | 後藤秀人 | キンモクセイ&澤近泰輔 | 13thシングル 最高49位 売上0.3万枚 |
2 | 2月 | 僕よりずっと大人だった彼女の愛 | 張替智広 | 張替智広 | キンモクセイ&澤近泰輔 | |
3 | 3月 | さよなら涙くん | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ&澤近泰輔 | |
4 | たかが春 | キンモクセイ | キンモクセイ | インスト 原曲は「さらば」 | ||
5 | 4月 | 春のセンセーション | 伊藤俊吾 | 白井雄介 | キンモクセイ&澤近泰輔 | |
6 | 5月 | いいじゃん | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ | |
7 | 6月 | 生まれてはじめて | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ&澤近泰輔 | |
8 | されど夏 | キンモクセイ | キンモクセイ | インスト 原曲は「七色の風」 | ||
9 | 7月 | SUMMER MUSIC | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ&澤近泰輔 | 12thシングル 最高55位 売上0.3万枚 |
10 | 8月 | 僕の夏(more 陽炎 version) | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ | 12thシングルC/W リアレンジ |
11 | 9月 | 悲しい楽しい日々 | 張替智広 | 張替智広 | キンモクセイ&澤近泰輔 | |
12 | そして秋 | キンモクセイ | キンモクセイ | インスト 原曲は「少年の頃の想い出」 | ||
13 | 10月 | du-lu-bi-du | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ | |
14 | 11月 | シグレイン | 佐々木良 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ | |
15 | 12月 | 13月のバラード | 伊藤俊吾 | 伊藤俊吾 | キンモクセイ |
リリースデータ
2005年12月21日 | 初登場57位 | 売上0.75万枚 | Produced by キンモクセイ&奥野秀樹 | BMG JAPAN |
メンバー
Vocal,Piano,Guitar,Chorus | 伊藤俊吾 |
Acoustic&Electric Guitar,Chorus | 佐々木良 |
Electric Guitar,Chorus | 後藤秀人 |
Drums,Chorus | 張替智広 |
Electric Bass,Chorus,Vocal | 白井雄介 |
キンモクセイ4thアルバム。結果的にオリジナルアルバムとしては今作が最後となっている。先行2シングルを収録。「僕の夏」は別アレンジで収録されている。カレンダーアルバムの形式を取っており、3曲ごとに3つのインストを挟み1曲ごとに月が併記されている。間を繋ぐインスト3曲は1stアルバム収録曲(2曲はシングルA面)のメロディーが原曲になっている。年明け2006年はその月のライブでは必ず該当楽曲(1月なら「冬の磁石」、3月なら「さよなら涙くん」)を1曲目にしてライブがスタートするという「ライブめくり」と称したテーマも掲げられた。今作では伊藤以外のメンバーによる作詞作曲が復活したが、全て伊藤がメインボーカルとなっており、初めて伊藤以外がメインボーカルを取る曲が収録されていない。
カレンダーアルバムという形式はユニークだが、着想としては大瀧詠一から得ているようだ。また前作にあまり無かった明るさが復活し、再ブレイクを果たしてもおかしくないくらいの分かりやすさが戻ったように思う。7,80年代のポップスへのオマージュも一部楽曲では分かりやすく提示されており、「さよなら涙くん」はタイトル的に「涙くんさよなら」をひっくり返しただけだし、「春のセンセーション」もキャンディーズ辺りの7,80年代のアイドルっぽいし、「SUMMER MUSIC」の歌詞では80年代ヒット曲のタイトルやフレーズが随所に散りばめられている。懐かしさと適度な明るさ、そしてそれらを単に古いだけにせずに懐かしくも新しく聞けるキンモクセイ流のポップスとして仕上げるという手法は3rdでの迷いを抜けて1st、2nd以上に磨かれ、最高傑作といっていいくらいの境地に達した。残念ながら人気が回復する事は無く、結果的にオリジナルアルバムは今作が最後になってしまったが(今作以降は年1でのシングル2作とカバーアルバム、ベストアルバムで活動休止)、ここからさらに充実して傑作が生まれていきそうだっただけに惜しい。
印象度★★★★☆