さくら
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 原曲・備考 |
1 | さくら(独唱) | 森山直太朗/御徒町凧 | 森山直太朗 | キンモクセイ | 森山直太朗 "独唱"ではない(コーラス入りのバンドサウンド) |
2 | 桜坂 | 福山雅治 | 福山雅治 | キンモクセイ | 福山雅治 |
3 | チェリーブラッサム | 三浦徳子 | 財津和夫 | キンモクセイ | 松田聖子 |
4 | SAKURAドロップス | 宇多田ヒカル | 宇多田ヒカル | 島健&キンモクセイ | 宇多田ヒカル |
5 | 桜 | 河口京吾 | 河口京吾 | キンモクセイ | 河口恭吾 |
6 | チェリー | 草野正宗 | 草野正宗 | キンモクセイ | スピッツ 張替智広&伊藤俊吾ツインボーカル(張替メイン) |
7 | CHOTTO MATTE KUDASAI | Jeanne Nakashima/Loyal E.Garner | キンモクセイ | Sam Kapu | |
8 | 夜桜お七 | 林あまり | 三木たかし | キンモクセイ | 坂本冬美 |
9 | 桜三月散歩道 | 長谷邦夫 | 井上陽水 | キンモクセイ | 井上陽水 |
10 | さくら | 伊藤俊吾 | 後藤秀人 | キンモクセイ | オリジナル新曲 |
<BONUS TRACK> | |||||
11 | 木綿のハンカチーフ with 太田裕美 | 松本隆 | 筒美京平 | キンモクセイ | 太田裕美 太田裕美が3番の後半の歌詞朗読とコーラスで参加(表記はVocal) |
12 | ノーサイド | 松任谷由実 | 松任谷由実 | キンモクセイ | 松任谷由実 |
Strings Arrange:後藤勇一郎(1,3,10,11)、西川八重(12)
リリースデータ
2007年3月21日 | 初登場56位 | 売上0.8万枚 | Produced by キンモクセイ&奥野秀樹 | BMG JAPAN |
メンバー
Vocal,Keyboard,Acoustic Piano,Acoustic Guitar,Chorus | 伊藤俊吾 |
Acoustic Guitar,Electric Guitar | 佐々木良 |
Acoustic Guitar,Electric Guitar | 後藤秀人 |
Drums,Vocal | 張替智広 |
Electric Bass | 白井雄介 |
キンモクセイ5thアルバム。初のカバーアルバム。ベスト盤のディスコグラフィー内では公式第5弾アルバムとされており、オリジナルアルバムとは区別されていない。"さくら"をテーマにした楽曲のみを集めた企画カバー作品。オリジナルの新曲「さくら」も収録。そのままだと表記が被るためか森山直太朗の「さくら」のカバーはシングル化された際のバージョン名である「(独唱)」が曲名扱いされて一緒に表記されているが、今作でのカバーは独唱ではない。06年に楽曲を提供していた太田裕美本人を招いてのカバー「木綿のハンカチーフ」と全国高校ラグビーの公式テーマ曲としてカバーしていた「ノーサイド」は桜ソングではないためボーナストラックとして収録されている。桜ソング特需を見込んでの企画作品だったが、さほど注目される事も無く売上は振るわなかった。
元より春の定番として桜ソングはあったけど、03年に森山直太朗の「さくら(独唱)」がミリオンヒット、04年には河口恭吾が「桜」がヒットを記録したことで、桜ソング需要が改めて見直され、桜ソング戦線に乗り出すアーティストが一時増えた時期があった。前作でカレンダーアルバムを制作した流れもあって、キンモクセイも桜ソング戦線に乗ってみよう、しかし普通に「さくら」というタイトルの新曲を出しても今年もみんなやるだろうし埋もれてしまう…ならば他に誰もやってなさそうな"桜ソングだけでカバーアルバム"という企画にしよう!という企画会議が開かれた事が容易に想像できる1作。どうせなら「SUMMER MUSIC」「冬の磁石」と季節モノシングルを続けて出した05年の春に「さくら」出せば良かったのに…とも思うが、オリジナルアルバムが出せないままに活動休止になった事を考えると、セールス面での低迷もあって生まれた企画でもあったのかもしれない。
帯には"キンモクセイならではの懐か新しいバンドアレンジで"と書かれている。今作では7、80年代だけでなく、90年代や00年代の当時は新しかった楽曲まで取り上げているが、それらもすべてキンモクセイ流に料理。時代の違う楽曲が並んでいても新曲含めてどれも確かに懐か新しくなっていてキンモクセイというバンドの実力の高さが改めて感じられる。一方で全体に通常のキンモクセイの楽曲よりもややおとなしめのバンドアレンジになっている。原曲のメロディーを生かした形で仕上げたためだろうとは思うけど、この前のシングル「さよならの表情」までは攻めの姿勢(というかバンド全開)を見せていたのに対してこの後のシングル「金木犀e.p.」でも今作同様におとなしくなっていてそのままベスト出して休止になったので、このおとなしさは休止への予兆だったのかどうなのか…。さらっと聞き流すと地味なカラオケアルバムみたいな印象にもなりかねないけど、基本丁寧にカバーされているのでじっくり聞くと良さが見えてくる。桜ソングばかりのカバーというのもかなり時期が限定されるもののなかなか面白い企画だった。
印象度★★★★☆