長い間〜キロロの森〜
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 長い間 | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | 1stシングル 最高1位 売上120.6万枚 |
2 | すてきだね | 玉城千春/ 冨着若奈 |
玉城千春 | 重実徹 | |
3 | 未来へ | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | 2ndシングル 最高4位 売上58.9万枚 |
4 | 恋に恋して | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
5 | 逃がさないで | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
6 | いつから | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
7 | 3人の写真 | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | 1stシングルC/W |
8 | ラン ラン ラン | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
9 | 白い靴下 | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
10 | 僕らはヒーロー | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 |
リリースデータ
1998年10月1日 2008年12月3日 |
初登場1位 | 売上114.7万枚 | Producer:鎌田俊哉、梅木康裕 | ビクター |
メンバー
Vocal,Chorus | 玉城千春 |
Keyboard | 金城綾乃 |
Kiroro1stアルバム。地元沖縄での3枚のインディーズシングルを経て98年1月に「長い間」でメジャーデビュー。このシングルは初登場27位だったが9週目に1位を獲得しミリオンヒットとなった。続く「未来へ」もヒットした中でリリースされた今作もミリオンヒットとなり、DEEN、KinKi Kidsに続く3組目の「1stシングル&1stアルバム共にミリオン」記録を達成した。「長い間」「未来へ」「逃がさないで」「すてきだね」「恋に恋して」はインディーズでリリースした楽曲のリメイクとなるが、基本的に学生時代に書かれていたストック曲をアレンジする形で構成されている。ブックレットには1曲ごとに玉城千春による手書きの詳しい楽曲解説が書かれており、曲の背景や書かれた時期などは全て読めば分かるようになっている。初回盤はスリーブケース入り仕様。デビュー10周年を記念して08年には廉価再発されている。
結果的にはダントツ最大ヒット作である今作。いきなり「長い間」で始まり、3曲目には「未来へ」とシングルが出尽くしてしまい、間を挟む2曲目の「すてきだね」はこの2曲に囲まれてしまうと、それなりにいい曲なんだけどもう霞むしかない勢い。冒頭3曲の時点でそんな感じのバラード色強めのアルバムなのだろうと予想され、残り7曲に全く期待が持てなくなり、シングルだけ強いアルバムなのかと思ってしまう。だがこのアルバムの真価というかKiroroの本当の引き出しと実力が聞けるのは4曲目以降である。4曲目以降は明るくてポップだったりちょっとロックだったりする曲が次々と飛び出してきて驚く。Kiroro=ピアノバラードのイメージを覆しながらも、どの曲もポップで耳に残り聞きやすく、Kiroroの幅広いポップ性をどれだけ新鮮味を持って見せられるかを考えての曲順だったのだと思う。重実徹による安定したバンドサウンドも心地いい。学生時代に書かれたということもあり、清く正しいまっすぐな青春みたいな楽曲の煌めきも超純朴っぽかった当時の2人の雰囲気にぴったり合っていた。ただ次回作以降の売上急落にはかなり酷いものがあり、当時のリスナーはもっとシンプルなバラードを期待していたのか、このようなポップ路線は期待外れだったのだろうか。それとも最早何を出そうと関係が無いほど流行として消費されてしまっただけだったのか…。ただ今作の曲はいつの時代でもタイミングさえ合えば大ヒットしておかしくないだけの普遍性があると思う。ベスト盤…というかヒットバラードKiroroしか知らない人には特におススメ。
印象度★★★★☆