TREE OF LIFE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 逢いたい(with strings) | 玉城千春 | 玉城千春 | Kiroro | 9thシングル 最高30位 売上2.6万枚 |
2 | ウソツキ | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
3 | しゃぼん玉 | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | |
4 | ひまわり | 玉城千春 | 玉城千春 | 重実徹 | 7thシングル 最高26位 売上3.0万枚 |
5 | この歌がきこえますか | 玉城千春 | 玉城千春 | 渡辺等 | |
6 | 夜を見上げて | 玉城千春 | Kiroro | 重実徹 | 9thシングルC/W |
7 | ランナー | 玉城千春 | Kiroro | 重実徹 | |
8 | 幸せの余韻 | 金城綾乃 | 金城綾乃 | 岩田雅之 | |
9 | フォトグラフ | 玉城千春 | 玉城千春 | Kiroro | |
10 | 好きって気持ち | 玉城千春 | Kiroro | 重実徹 |
ストリングスアレンジ:重実徹(1)
リリースデータ
2001年1月24日 2008年12月3日 |
初登場15位 | 売上3.0万枚 | Producer:鎌田俊哉、梅木康裕 | ビクター |
メンバー
Vocal,Background Vocal | 玉城千春 |
Keyboard,Background Vocal | 金城綾乃 |
Kiroro3rdアルバム。ミニアルバム『七色』からは半年、2ndからは1年1ヵ月ぶりのアルバム。8thシングルは『七色』に収録されたため収録されていないが、その前の「ひまわり」とその後の「逢いたい」を収録。今回は一部の曲でアレンジャーを変更しているほか、Kiroro単独編曲もある。ただKiroro編曲はボーカルとピアノしか無い曲である(「逢いたい」はシングルではボーカルとピアノだけだったが今回はそこにストリングスを追加)。『七色』の売上は上回った。スリーブケース仕様だったが、08年にはデビュー10周年記念で廉価再発された際は通常ケース仕様である。
砂漠の真ん中に1本だけ残った樹齢何百年の「命の木」の話からタイトルがつけられた今作はそんなイメージ通りに落ちついた作風となっている。『七色』で明るくはじけたせいもあるが、それにしても1st2ndの多彩さと比べても今作は地味である。ほとんどが落ち着いたミドル〜ミディアム〜バラードとなっており、アップテンポなのはせいぜい「ランナー」程度。歌をシンプルに聴かせることに徹したように、シングルで初めてボーカル+ピアノのみで通した「逢いたい」をリリースしたり、同じくボーカル+ピアノのみでライブではおなじみだったという「フォトグラフ」を初CD化したりしている。またR&B主流に一気に時代が傾いたせいか、やや軽めのリズムを用いた曲も増えた。オーソドックスなポップスタイルでこれまでだったらごく普通にバンドサウンドで聞かせていた「ひまわり」みたいな曲でもドラムを打ち込みで処理するなどしており、ドラムは4曲でしか使用されていない(2曲ボーカル+ピアノだけがあるというのもあるが)。序盤は特にシングルが出てきても印象が薄いが、中盤過ぎからは今作の中では最も印象的な「夜空を見上げて」、唯一の盛り上げ系「ランナー」、金城曲でアレンジャーも違うため新鮮な「幸せの余韻」、ピアノ+ボーカルのみでじっくり聞かせる「フォトグラフ」、キーボードの音色がTREE OF LIFEというタイトルを思わせ神秘さが漂う締めのバラード「好きって気持ち」と一気に違う曲調で畳み掛けるので地味ながら意外と飽きさせない。
今作が地味な理由としては、1st2ndの曲がほとんど学生時代に作られたストック曲だったのに対して今作はデビュー後の書き下ろしが多いという点にあるのかもしれない。1番勢いを感じた「夜空を見上げて」は昔からあった曲を手直ししたものだというし、煌めきや勢いが無くなっていきなり落ち着いた気がするのは『七色』で明るい路線や冒険はやったばかり+タイトルを表現するために抑えたという2点以外にもデビュー後の環境の変化が大きかったのかもしれない。また本来はこういう落ち着いた作風であり、前作まではあえて色々な面を見せようとしてアレンジを加えていたというのもあるのかも。
印象度★★★☆☆