TESTA ROSSA
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | TUBE LIFT | 小林武史 | 小林武史 | Instrumental | |
2 | (DOWN TO)GOD'S FILE | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
3 | FOOL FOR LOVE | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
4 | WATERCOLOUR | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 1stシングル 100位圏外 |
5 | TERRITORY | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
6 | 夏の午後 | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 1stシングルC/W |
7 | WILD SIGN | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
8 | 僕の中のスクリーン | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | 2ndシングル『晴れた日とラプソディー』C/W(カット) |
9 | STILL CRYING/STILL LIFE | 小林武史 | 小林武史 | 小林武史 | |
10 | WITH OUT | 大貫妙子, 小林武史 |
小林武史 | 小林武史 |
Strings Arrangement:小林武史&門倉聡(7)
リリースデータ
1989年10月21日 1993年3月21日(再発) 1995年6月21日(再発) |
100位圏外 | Produced by 小林武史 | MIDI |
小林武史2ndアルバム。前作から11ヶ月ぶり。前作以降、7月にリリースされた1stシングルから2曲とも収録。年明け90年2月の次のシングル『晴れた日とラプソディー』C/Wとして「僕の中のスクリーン」がカットされた。「夏の午後」は1996年に大浦龍宇一のデビューシングルとしてカバーされた。90年2月の2ndシングル『晴れた日とラプソディー』が結果的に最後の作品となり小林武史の歌手活動は終了した。シングル2作4曲のうち「晴れた日とラプソディー」のみアルバム未収録のままとなる。前作と同時に93年、95年に再発されている。
その後、92年デビューのMr.Childrenのプロデュースを経て、95年デビューのMY LITLLE LOVERは当初プロデューサーとしての関与だったが1stアルバムより正式にメンバー入りした事でソロ以来の再デビューとなった。MY LITLLE LOVERからは06年に脱退。08年には今作以来となるソロ名義でのアルバム『WORKST』をリリースしているがこれは映画音楽を中心としたインスト作品となっていて歌ってはいない。またTと題されていたがUはリリースされなかった。
実質1曲目となる「(DOWN TO)GOD'S FILE」では前作では見せなかったやや声を張り上げたエモーショナルなボーカルを披露し、前作とはやや様子が異なる。全体には前作に引き続いて淡々としていて地味ではあるが、メロディーで聞かせる部分が増したり、ロック色を出したりと幅が広がり、これに伴いボーカルもやや感情的な部分が出てきているので、単純に歌モノのアルバムとして前作よりもかなり聞きやすくなった。といっても分かりやすくポップになったわけではなく難解さが遥かに上回るものの、それでも聞きやすさを感じるのは前作があまりに起伏が無く地味すぎたというのが大きい。
前作よりある程度は聞かせるメロディーやボーカルに感情が出た事でより緻密さを増したアレンジも活きてきているような気がした。そういう意味では桜井和寿という育てがいのある天才的な才能を持った若者との出会いや、当時から女性ボーカルを探していたそうだがAKKOという以前から抱いていた構想を具現化できる女性ボーカリストとの出会いは小林武史にとっても非常に大きく、小林武史が才能を引き出しただけでなく、彼らに刺激された小林武史もまたソロでは生み出せなかった高みへと向かう事が出来て、相乗効果で両者が大ブレイクするのにも繋がっていたんじゃないかと思う。
今作ではもう少し売れる方向を目指したのか、当時の小林武史が全盛期に向かってどんどん伸びていたのかは分からないが、このまま枚数を重ねていけばソロでももう少し結果を残せていた…かもしれない。
印象度★★★☆☆
2021.3.2更新