SATURDAY 8:PM

No タイトル 作詞 作曲
1 ボクノイバショ 小渕健太郎 小渕健太郎
2 夢唄 小渕健太郎 小渕健太郎
3 ストリートのテーマ 小渕健太郎 小渕健太郎
4 虹の真下 小渕健太郎 小渕健太郎
5 遠くで・・ 小渕健太郎 小渕健太郎

リリースデータ

1999年7月21日 最高294位 売上0.07万枚 Produced by 清水興 MINOSUKE RECORDS

メンバー

Vocal 黒田俊介
Guitar,Vocal,Chorus 小渕健太郎

コブクロ1stインディーズアルバム。98年高校卒業後にサラリーマンをしていた小渕は地元福岡から大阪に転勤し、週末には路上でストリートライブを行っており、同じくストリートで歌っていた黒田と出会い意気投合。同年小渕が提供する形で「桜」が作られたが、黒田がギターが下手だと言うので(全く弾けないわけではない模様)、ギター演奏とコーラスを小渕が担当する事になり、コブクロが結成された。ストリートライブを偶然見かけたゲーム会社の社長、坂田美之助に気に入られて、音楽業界の事を何も知らなかった社長だったが全面的なバックアップを約束。まずはデモカセットテープじゃないちゃんとしたCDを作ろうと、学生時代の後輩で音楽をやっていた清水興を探しだし(ずっと親交があったわけではなく、思い出して連絡を取ったらしい)、清水興をプロデューサーとして今作が制作された。坂田美之助はそのままコブクロのための事務所オフィスコブクロを設立して現在に至っている。98年9月「桜」と同時に結成、98年12月に社長と出会い、99年1月に小渕が会社を退社、99年7月に今作発売という流れ。インディーズ3作品の中で今作だけはメジャーでリメイクされた曲が無く、既に存在していた「桜」も収録されていない。03年までは100位集計だったので長らくチャートイン記録が無く、04年以降のブレイク時も300位以内への浮上は無かったが、人気絶頂期を迎えていた「蕾」が大ヒットした後の07年7月に初めて300位以内に1週だけランクインした。

基本は小渕のアコースティックギターとサポートのカホーン、パーカッションの音のみ。シンプル弾き語り+簡易なリズム。1曲目はラブソングだが、2〜4は音楽という夢を追いかけていた彼らの等身大のポジティブな曲である。本当に手作り感のあるシンプルなインディーズアルバムという雰囲気ながらメロディーも歌唱も、まあメジャーデビュー後を知っているとパッとしないところはあるもののコブクロらしさは十分に感じられる。

インディーズ時代のアルバムということもあってスルーしがちな作品だが、ライブにおいては「ストリートのテーマ」が観客とのコール&レスポンスで激しく盛り上がる大定番曲となっており(当然今作よりもっと派手なバンド演奏で披露される)、この曲を知らずにライブに行くと一気に置いて行かれる事になるので、コブクロのライブに行く場合は"朝まで僕らと一緒に歌ってくれませんか 言葉に羽がはえて飛んでゆきます"の部分くらいは馴染ませてから行くことが推奨される。

「遠くで・・」は18歳の時に亡くなった母へ捧ぐピアノバラードで、これだけ小渕のソロ曲となっていて個人的な色が強い。またメジャーデビュー後にセルフプロデュースになって以降のコブクロが『NAMELESS WORLD』以降大作志向に向かったが、どうも大作志向というか曲が長い、歌詞が多いという傾向は本来のものだったようでそれが良く分かる作品でもある。弾き語りというシンプルな構成だと3,4分程度になりそうなものだが、「ボクノイバショ」のみが3分台で、「ストリートのテーマ」は4分半、「虹の真下」は5分近く、「夢唄」が5分越え、「遠くで・・」に至っては7分を越える長さになっている。メジャーデビュー後にプロデューサーとなった笹路正徳は主に長くなりがちな曲をコンパクトにまとめていくような指導をしていたんだろうなと思う。

B00005IWNF

印象度★★★☆☆

05年頃の文章を基に2016.6.18修正

戻る